ソフトバンクAirとソフトバンク光の比較|料金・速度・手続きの違い



はじめに

ソフトバンクAirとソフトバンク光は、どちらもソフトバンクが提供するインターネットサービスですが、両者の特徴には明確な違いがあります。どちらを選ぶべきかを悩んでいる方に向けて、この記事ではその違いを詳細に比較し、選択のポイントを解説します。自宅のネット環境を整えようと考えている方にとって、どのサービスが自分の生活スタイルに最適かを見極めるための参考になります。

ソフトバンク光は、高速で安定した通信速度が特徴ですが、設置に工事が必要であるため、手軽さを重視する方には敷居が高いことがあります。一方、ソフトバンクAirは、工事不要で手軽にインターネットが利用できるという点が大きな魅力ですが、通信速度や安定性においてはソフトバンク光に劣る場合があります。

この記事では、両者の基本的な違いから、月額料金、通信速度、解約時の注意点まで、あらゆる角度から比較を行い、どちらが自分に合っているのかをしっかりと判断できるように説明します。

ソフトバンクAirとソフトバンク光の基本的な違い

接続方式の違い

ソフトバンクAirは無線を利用したホームルーターです。基地局からの電波を受信して通信を行うため、自宅のコンセントに端末を挿すだけでインターネットが使えるのが特徴です。光回線のような物理的な回線工事は不要です。

一方、ソフトバンク光は光ファイバーケーブルを宅内まで引き込む固定回線型インターネットサービスで、有線による高速・安定通信が可能です。導入には専門業者による開通工事が必要です。

初期費用と導入までのスピード

ソフトバンクAirの初期費用は契約事務手数料3,300円と、端末代金(購入またはレンタル)です。工事不要なため、最短で当日から利用できます。

ソフトバンク光は同じく契約事務手数料3,300円が発生し、さらに開通工事費として最大26,400円がかかります。工事完了までには1〜3週間程度の期間を要する場合がありますが、現在は乗り換えやキャンペーンで工事費が実質無料になるケースも多く見られます。

通信速度と安定性

ソフトバンクAirは下り最大2.1Gbps(Airターミナル5の場合)とされていますが、これは理論値であり、実効速度は通信環境によって大きく変動します。とくに集合住宅や電波の干渉が多いエリアでは速度が低下しやすいです。

対してソフトバンク光は下り最大1Gbpsが一般的なプランで、光ファイバーによる有線接続のため、通信速度が安定しており、時間帯による影響も少なく、動画視聴やオンラインゲームにも適しています。

月額料金と割引制度

ソフトバンクAirは基本料金5,368円ですが、月月割などのキャンペーン適用で月額が最大1,980円割引されることもあります。レンタル利用時には月額に539円が追加されます。

ソフトバンク光は住居形態によって料金が異なり、集合住宅で月額4,180円、戸建てで5,720円が目安です。キャンペーンによる工事費無料や長期割引が適用されると、トータルコストを抑えられる場合があります。

どちらも「おうち割 光セット」の対象で、ソフトバンクやY!mobileのスマホ契約者は毎月最大1,100円(Y!mobileは最大1,188円)の割引が受けられます。

解約リスクと契約期間

ソフトバンク光は2年または5年契約が基本で、更新月以外の解約には最大6,380円の違約金がかかります。加えて、工事費の残債がある場合は解約後も支払いが続きます。

一方のソフトバンクAirは現行プランで違約金はありませんが、36か月未満での解約では月月割の適用が終了し、端末代金の残債を支払う必要が出るため、実質的には解約タイミングに注意が必要です。

利用スタイルに合う選択基準

ソフトバンクAirは、引っ越しが多い方や、光回線の工事ができない物件に住んでいる方、すぐにインターネットを利用したい方に向いています。設置の手軽さとキャンペーンによる初期費用の低さが魅力です。

ソフトバンク光は、高速通信や安定性を求めるユーザーに最適で、動画視聴、テレワーク、大容量データ通信などに強みがあります。長期的にインターネットを利用する方には光回線が安心です。

通信速度と品質の比較

最大通信速度の違い

ソフトバンク光は、光ファイバーを使用する固定回線で下り最大1Gbps、上り最大1Gbpsの通信速度に対応しています。一方、ソフトバンクAir(Airターミナル5)は、5G通信時に最大下り2.1Gbps、上り183Mbpsとされていますが、これは理論上の最大値であり、実際の通信環境では大きく異なります。

実測値に基づく平均速度

通信速度計測サイト「みんなのネット回線速度(みんそく)」によると、ソフトバンク光の平均下り速度は約316Mbps、上り速度は約205Mbpsです。これに対して、ソフトバンクAirの平均下り速度は約76Mbps、上り速度は約6Mbps前後にとどまります。特に上りの遅さは、クラウド保存やビデオ会議に影響します。

通信の安定性と混雑耐性

ソフトバンク光は有線接続のため、集合住宅などでも他の利用者の影響を受けにくく、時間帯による速度低下が少ない傾向があります。IPv6(IPoE)に対応しているため、混雑時間帯でも快適に利用できます。一方、ソフトバンクAirは電波状況に大きく左右されるため、建物の構造やエリアによっては速度が不安定になる場合があります。

対応エリアと5Gの現状

ソフトバンク光はNTTのフレッツ光回線を利用しており、全国のほとんどのエリアで安定して利用可能です。ソフトバンクAirの5G通信は一部の都市部に限られ、郊外や地方では4G回線に頼ることになります。その結果、Airターミナル5を導入しても、5Gの実力を十分に発揮できないケースがあります。

利用用途における向き不向き

動画視聴やSNS程度の軽い用途であればソフトバンクAirでも十分ですが、4K動画のストリーミング、オンラインゲーム、リモートワークなどの通信品質が求められる用途では、ソフトバンク光の方が明らかに優れています。特に複数人で同時に利用する家庭では、ソフトバンク光の方がストレスなく使用できます。

通信可能エリアとカバー範囲

SoftBank Airの提供エリアの特徴

SoftBank Airは、ソフトバンクの無線回線を利用してインターネット接続を行うホームルーターです。提供エリアは全国47都道府県に及び、都市部から地方まで広く対応しています。ただし、通信の仕組み上、エリア内であっても建物の構造や周囲の環境によって電波が届きにくいケースがあります。

特にAirターミナル5による5G通信は、エリアが限定されており、地方や山間部では4G通信に切り替わることが一般的です。5Gエリア外では最大通信速度が大きく低下するため、使用前にエリアマップで自宅周辺の対応状況を確認することが重要です。

ソフトバンク光の提供エリアの強み

ソフトバンク光は、NTT東日本・西日本のフレッツ光回線を利用しており、提供エリアは全国にわたります。マンション・アパートなどの集合住宅から戸建てまで、ほぼすべての居住環境で導入が可能です。

物理的な光ファイバーを使用するため、提供エリア内であれば通信品質は極めて安定しており、建物の構造や近隣の利用者数による影響を受けにくい点が特徴です。これにより、オンライン会議、動画配信、オンラインゲームなど大容量通信にも対応できます。

地域別エリア対応の差異

  • 都市部(東京・大阪・名古屋など)
    両サービスともに対応範囲が広く、SoftBank Airも5G通信が可能なエリアが拡大中です。通信速度も比較的安定しています。
  • 郊外・地方都市
    ソフトバンク光は問題なく利用できるケースが多く、SoftBank Airは場所によっては4Gのみ、または電波が不安定なこともあります。
  • 山間部・離島などの過疎地
    ソフトバンク光は光回線設備が整っていれば利用可能ですが、導入不可のケースもあります。SoftBank Airは電波状況により使えない、または速度が極端に遅くなる場合があります。

エリア確認の具体的な方法

  • SoftBank Airの確認方法
    ソフトバンク公式サイト内の「エリア判定ページ」で、住所または郵便番号を入力することで、設置予定場所がサービス提供エリアかどうか確認できます。
  • ソフトバンク光の確認方法
    同様に、フレッツ光の提供エリア確認ツールを利用して、居住地の回線状況を判定可能です。マンションタイプの可否や工事の必要性もあわせて表示されます。

通信環境に適した選び方の指針

  • 通信品質を最優先する方
    ソフトバンク光が推奨されます。提供エリア内であれば通信速度と安定性は抜群で、日常的に動画視聴やクラウド作業を行う方にも安心です。
  • 引越しや短期利用を前提とする方
    SoftBank Airが便利です。設置が簡単で、光回線の工事ができない建物にも対応可能です。ただし、通信品質には一定のばらつきがあるため注意が必要です。
  • 同一地域内でも評価は分かれる
    実際の利用者の口コミでは、「同じ市内でも使える家と使えない家がある」という声があり、SoftBank Airの通信品質は個別の環境に依存します。慎重なエリア確認と体験レビューの確認が推奨されます。

契約前に必ず行うべき確認事項

  • 郵便番号で提供エリアを調べる
  • エリアマップ上で5G対応か確認する
  • 建物の構造(RC造や高層階)による電波遮蔽を考慮する
  • 過去の利用者レビューを参考にする

通信可能エリアという観点では、全国対応という点では両者に大きな違いはありませんが、通信の安定性や実効速度はソフトバンク光が優位です。一方、導入のしやすさや即日利用可能な利便性を重視する場合はSoftBank Airが候補となります。

契約時のメリットとデメリット

ソフトバンクAirのメリット

工事不要で設置が簡単

ソフトバンクAirは光回線と異なり、物理的な工事が不要です。端末が届けば電源を入れるだけでインターネットが利用でき、工事立ち会いや日程調整の手間がありません。特に引っ越しが多い方や賃貸住宅に住んでいる方には大きな利点です。

契約から利用開始までが迅速

端末が届いたその日から利用可能なため、インターネット開通を急いでいる方には非常に便利です。通常、光回線の工事では開通まで1週間〜1ヶ月以上かかるケースもあり、それと比較すると即時性に優れています。

スマホとのセット割で月額料金を節約

ソフトバンクまたはY!mobileのスマートフォンと組み合わせて契約すれば「おうち割 光セット」が適用され、スマホの月額料金が毎月最大1,188円割引されます。複数回線の契約がある家庭ほど恩恵が大きくなります。

キャンペーン適用で実質端末代無料

端末代は通常71,280円(税込)ですが、「月月割」や「ハッピープライスキャンペーン」などのキャンペーンにより、36か月間の割引適用で実質無料になるケースがあります。割引が適用される限り、コストパフォーマンスに優れています。

解約金がかからない現行プラン

現行の「Air 4G/5G共通プラン」では、契約期間の縛りがなく、途中解約による違約金が発生しません。長期利用に不安がある方や将来の住居変更がある方にも安心です。

ソフトバンクAirのデメリット

通信速度がエリアや時間帯に依存する

SoftBank Airはモバイル回線(4G/5G)を利用しており、時間帯や利用者の集中によって通信速度が著しく低下する場合があります。特に夜間や集合住宅では速度低下が顕著です。

5G対応でもエリアが限定的

最新のAirターミナル5は5Gに対応していますが、実際に5Gを利用できるエリアは都市部に限られており、地方や郊外では4G接続が主となります。これにより最大通信速度は理論値に達しにくくなります。

オンラインゲームや高画質動画には不向き

Ping値が高くなりやすく、リアルタイム通信が必要なFPSゲームやリモートワークでのビデオ会議、大容量動画のアップロード・視聴などには不向きです。安定性を求める用途ではストレスを感じやすいです。

割引条件の縛りが多く複雑

端末代の実質無料化や月額割引には「36か月以上の利用」「特定プランの契約」「スマホとのセット割の適用」など複数の条件が必要です。途中解約や条件未達成の場合、端末代の残債が発生し、負担が大きくなる可能性があります。

回線品質の確認が事前にしにくい

光回線と異なり、設置してみないと電波状況や速度が確認できないため、事前に品質を判断することが難しいです。速度保証もなく、利用後に後悔するリスクがあります。

どちらを選ぶべきか

通信速度と安定性を最重視するならソフトバンク光

ソフトバンク光は光ファイバー回線を利用しており、最大1Gbpsの通信速度と高い安定性を誇ります。実測平均でも300Mbps以上の下り速度が出ており、夜間や休日でも速度低下が少なく、複数端末の同時利用にも強いです。オンライン会議やゲーム配信、4K動画の視聴といった高負荷な通信環境に最適です。

工事なしで手軽に始めたいならSoftBank Air

SoftBank Airは端末をコンセントに挿すだけですぐ使える据え置き型Wi-Fiルーターです。工事不要なので、引っ越しが多い方や賃貸物件に住んでいる方に適しています。初期費用も抑えやすく、契約から利用開始までの期間が短いのが特徴です。ただし、速度はエリアや時間帯によりばらつきがあり、動画やゲームを快適に使いたい方には不安が残ります。

コストパフォーマンスで選ぶ場合の比較

SoftBank Airはキャンペーン適用で月額料金が大幅に割引され、初期費用や解約金の負担も少ないため、短期間での利用やライトユーザーにはコスパが良い選択肢です。一方、ソフトバンク光は工事費が発生しますが、2年以上の長期利用で見れば月額料金の総額はほぼ変わらず、速度と安定性を加味するとお得になります。

利用シーン別の最適解

  • テレワーク・リモート学習中心の家庭
     → 高速・安定通信が必須のため、ソフトバンク光一択です。
  • ひとり暮らしで動画視聴がメインの方
     → SoftBank Airで十分対応可能。特に引っ越し予定がある場合は最適です。
  • 家族複数人で同時接続する家庭
     → 安定した回線品質が求められるため、ソフトバンク光が向いています。
  • 通信頻度が少なく、固定費を下げたい方
     → 月額コストを抑えられるSoftBank Airが候補となります。

判断基準の整理

  • 速度重視:ソフトバンク光
  • 手軽さ重視:SoftBank Air
  • 長期利用:ソフトバンク光(実質無料工事含めてお得)
  • 短期利用:SoftBank Air(違約金なし・導入が早い)

目的と生活スタイルに合わせて、最適な回線を選びましょう。

まとめ

ソフトバンクAirとソフトバンク光は、用途や生活スタイルによって適した選択肢が異なります。通信速度と安定性を最重視するなら、光ファイバー回線を利用するソフトバンク光が圧倒的に有利です。特に在宅勤務やオンライン授業、4K動画の視聴、オンラインゲームなど帯域を多く使う利用には最適といえます。

一方、SoftBank Airは回線工事不要ですぐに使える手軽さが魅力です。設置するだけでインターネットが使えるため、引っ越しが多い方や賃貸住宅で工事が難しい方、コストを抑えてWi-Fi環境を整えたい方には大きなメリットがあります。キャンペーンや割引の内容によっては、光回線よりもトータルコストが安くなるケースもあります。

通信品質、料金、導入のしやすさといった各ポイントを比較し、自分のライフスタイルに合った回線を選ぶことが、満足のいくインターネット環境を手に入れる鍵です。迷ったときは、提供エリアやキャンペーン内容も含めて最新情報を確認し、慎重に判断することをおすすめします。

7位

SoftBank Air

ソフトバンク

利用回線ソフトバンク
3年利用時の実質月額料金4,908円
2年利用時の実質月額料金5,674円
1年利用時の実質月額料金7,784円
都心下り通信速度(実測値)105.23Mbps
郊外下り通信速度(実測値)73.41Mbps
端末代金71,280円(3年利用で実質0円)
初期費用3,300円
月額料金の安さ1.00
都心下り通信速度(実測値)1.85
郊外下り通信速度(実測値)3.08
1年利用時の実質月額料金1.00
3年利用時の実質月額料金2.03
総合1.79

SoftBank Airがおすすめの理由

SoftBank Airがおすすめの理由は「ソフトバンク回線で郊外の速度が速い」「固定電話とのセット割が使える」点です。

SoftBank Airは、ソフトバンク回線を利用したホームルーターです。ソフトバンク回線は、都心部でも回線速度が速いですが、地方での回線速度の速さに定評がある回線です。

SoftBank Airとおうちのでんわのセットで固定電話料金が0円で利用できるメリットがあります。固定電話を利用する必要がある方の場合は、セットで考えると実質コストを安く利用することができます。

デメリットは、都心部では、回線速度は、WiMAX回線(au回線)、ドコモ回線に劣ってしまう点と月額料金が若干高めの設定という点です。

利用回線ソフトバンク
月額基本料金5,368円
3年利用時の実質月額料金4,908円
2年利用時の実質月額料金5,674円
1年利用時の実質月額料金7,784円
スマホセット割ソフトバンクとセットで割引、ワイモバイルとセットで割引、固定電話とのセット割引
都心下り通信速度(実測値)105.23Mbps
都心上り通信速度(実測値)10.96Mbps
郊外下り通信速度(実測値)73.41Mbps
郊外上り通信速度(実測値)6.71Mbps
都心PING値(実測値)6.7ms
郊外PING値(実測値)36.8ms
速度制限なし
5G対応
契約期間縛りなし
端末代金71,280円(3年利用で実質0円)
2年後に解約時の費用21,780円
1年後に解約時の費用45,540円
初期費用3,300円
支払方法クレジットカード、口座振替、携帯電話料金合算請求
103mm
奥行103mm
高さ225mm
重量1,086g
同時接続可能台数128台
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