失敗しない格安SIMの選び方｜あなたに最適な1枚を見つける完全チェックリスト

なぜ格安SIM選びで失敗する人が多いのか

よくある後悔パターン

1. 通信速度が遅くて使い物にならない
   　特にお昼や夕方の混雑時間帯になると、格安SIMは大手キャリアと比べて通信が極端に遅くなることがあります。動画視聴やWeb検索がストレスになるケースが頻発しています。
2. 通話料が高くついた
   　通話定額や専用アプリの存在を知らず、通常の電話アプリで通話をしてしまい、高額な通話料を請求されたというケースもあります。
3. サポートがなくて困った
   　トラブルが起きた際に店舗がなく、チャットサポートも不十分で、問題を自己解決できずに困る人も多く見受けられます。
4. SIMが自分のスマホに対応していなかった
   　SIMロックが解除されていなかったり、対応バンドが一致していなかったことで、全く通信ができなかったというトラブルも多発しています。

選び方を間違えると起きるトラブル

格安SIMは「安さ」こそが魅力ですが、その反面、各社で対応状況やサービス内容にばらつきがあります。選び方を誤ると、次のようなトラブルにつながります。

• 通信ができない・通話ができないなどの初期不具合
• 想定より高額な料金が発生する月末の請求ショック
• サポートを受けられず自力での解決が必要になる精神的ストレス

特に、初心者やITに詳しくない方ほどこのような問題に直面しやすいため、慎重な事前調査が重要です。

「安さ」だけで決める危険性

多くの人が月額料金の安さに惹かれて格安SIMを選びます。しかし、安さだけを基準にすると、以下のような落とし穴に陥る可能性があります。

• 実効速度が遅く、ストレスが増える
• オプション料金を後から追加して結局割高になる
• 契約期間の縛りや解約金に気づかずトラブルになる

料金だけでなく、自分のスマホとの相性、通話頻度、サポートの手厚さなども含めて総合的に判断しないと、「結局損をした」という結果になりかねません。

失敗しないためには、自分の使用スタイルとSIMごとの特性をしっかり照らし合わせることが何より重要です。

ステップ1：自分のスマホが格安SIMに対応しているか確認

格安SIMを使いたいと思っても、まず最初に確認すべきなのは「自分のスマホが対応しているかどうか」です。ここを見落とすと、SIMカードを差し込んでも通信できない、電波がつかめない、最悪の場合スマホが使えなくなるといったトラブルに直結します。

SIMロックが解除されているか確認する

キャリアで購入したスマホには「SIMロック」がかかっている場合があります。これは、特定の通信会社のSIMカードしか使えないように制限された状態です。格安SIMの多くはドコモ・au・ソフトバンクなど大手回線のいずれかを借りて運用しているため、SIMロックがかかったままだと対応するMVNOでも使えないことがあります。

SIMロック解除の可否や手続きは、契約しているキャリアのマイページや店舗で確認できます。最近のスマホは購入時点でSIMフリーになっていることも多いですが、2015年以前の端末や中古スマホは特に注意が必要です。

スマホが対応している周波数帯（バンド）を調べる

格安SIMごとに使っている通信回線が異なるため、スマホが対応している「周波数帯（バンド）」との相性も重要です。たとえば、楽天モバイルの回線は「Band 3」が主力ですが、古い端末や海外製のスマホでは対応していないことがあります。ドコモ系なら「Band 1」「Band 19」、au系なら「Band 18」などが重要になります。

対応バンドはスマホの製品仕様書やメーカーサイトで確認できます。また、格安SIMの公式サイトでは「対応端末リスト」が用意されていることが多いので、機種名で検索して確認すると安心です。

技適マークの有無も確認しておく

海外製のスマホを使う場合、「技適マーク（技術基準適合証明）」の有無も重要です。これは日本国内で通信機器を使用する際の法的基準を満たしていることを示すもので、ないまま使用すると電波法違反になる可能性があります。特に海外通販で購入したスマホを使いたい場合は、必ず技適マークがあるかチェックしてください。

ここまで確認できていれば、格安SIM選びの最初の関門はクリアです。次のステップに進む前に、スマホの状態が問題ないかをしっかりチェックしておきましょう。

ステップ2：自分の利用スタイルを整理する

格安SIMを選ぶ上で、自分自身のスマホの使い方を明確にすることが非常に重要です。ここをあいまいにしたまま選んでしまうと、通信容量が足りなかったり、通話料金が高くついたりといった後悔につながります。まずは以下の3つの視点から、普段の利用スタイルをしっかり整理しましょう。

月間のデータ使用量を把握する

毎月どれくらいのギガ（GB）を使っているか把握することが、最適なプラン選びの第一歩です。目安として、SNS中心なら1〜3GB、動画視聴が多いなら10GB以上必要になることもあります。

iPhoneなら「設定」→「モバイル通信」、Androidなら「設定」→「ネットワークとインターネット」から月の使用量を確認できます。直近1〜3か月分の使用量を見て平均を出すと、より正確に把握できます。

通話の頻度と時間を振り返る

格安SIMの中には通話に弱いプランもあります。たとえば、毎月の通話が10分未満の人と、毎日30分以上話す人では、選ぶべきオプションがまったく異なります。

最近の通話履歴や、家族・仕事での通話頻度をもとに、自分がどれくらい電話を使っているかを確認しましょう。LINE通話やZoomで代替している人は、通話よりもデータ通信を重視するプランが適している場合もあります。

利用する時間帯と場所を意識する

格安SIMは時間帯やエリアによって通信速度が大きく変わることがあります。たとえば昼休みや通勤時間帯にスマホをよく使う人は、混雑時でも安定した速度が出るMVNOを選ばないと、ストレスが溜まる原因になります。

外出先が多い人、特定のエリアで使うことが多い人は、利用地域の口コミや実測速度をチェックしておくと安心です。特に地方や地下鉄などでは速度に差が出やすいため要注意です。

このように、自分の通信・通話の使い方を細かく整理することで、無駄なくぴったりな格安SIMを選ぶ土台が整います。何となく安いからと飛びつくのではなく、「自分に合っているか」を基準に判断することが、後悔しないための鍵です。

ステップ3：重視するポイントを決める（料金・速度・サポート）

格安SIM選びで後悔しないためには、自分が「何を最優先したいか」を明確にすることが大切です。料金、通信速度、サポート体制の3つは、ユーザーによって重視する度合いが大きく異なります。ここでは、それぞれの特徴と選ぶ際の基準を解説します。

とにかく安く抑えたい人向け

月々のスマホ代をできるだけ安くしたい方には、最低限のデータ容量（1GB～3GB）で料金の安いプランを選ぶのが最適です。月額500円台から使えるプランもあり、サブ回線として使う人にも人気です。ただし、料金だけに注目してしまうと、速度の遅さやサポートの不十分さがストレスにつながることもあるため注意が必要です。初期費用や解約時の条件も含めて確認しておきましょう。

通信速度を妥協したくない人向け

動画視聴やオンラインゲーム、テレワークなどで通信品質を重視する方は、混雑時間帯でも安定した速度が出る格安SIMを選ぶべきです。公式サイトの「実測データ」や「速度制限条件」、ユーザーレビューを参考にするのが有効です。特に昼12時台や夜18時台など、混雑する時間帯の速度実績をチェックしてください。また、通信品質が安定している事業者は、設備を自前で持つ「サブブランド系」や、大手キャリアと強い接続協定を持つMVNOに多い傾向があります。

初心者でも安心のサポート重視型

スマホ操作や設定に不安がある方は、サポート体制が充実している事業者を選ぶのがおすすめです。電話やチャットでの有人サポート、店舗での対面サポート、設定代行サービスなどの有無を確認しましょう。また、公式サイトやマイページの使いやすさ、FAQの内容も大切な判断材料になります。特に高齢者やスマホ初心者の家族に使ってもらう場合は、料金の安さよりもサポートの手厚さを優先することがトラブル回避につながります。

それぞれの優先順位は人によって異なりますが、「安さ」「速度」「サポート」のうち、どれを最も重視するかを決めておくことで、格安SIM選びの失敗を防ぐことができます。選定基準が明確になることで、数ある選択肢の中から最適な1枚が見えてきます。

ステップ4：必要なSIMタイプを選ぶ

格安SIMには主に3つのタイプがあり、自分の利用目的に合わせて選ぶことが大切です。用途と機能の違いを理解していないと、「電話が使えない」「SMS認証ができない」といったトラブルにつながる可能性があります。ここでは、それぞれのSIMタイプの特徴と選び方をわかりやすく解説します。

音声通話＋データ通信SIM（音声SIM）

もっとも一般的で、電話番号付きの音声通話とインターネット通信の両方が使えるSIMです。LINEの年齢認証や、本人確認が必要なアプリも問題なく利用できます。今までキャリアを使っていた方が乗り換える場合は、このタイプを選んでおけば安心です。

こんな人におすすめ

• 電話番号を使った通話をしたい
• キャリアからの乗り換えで不便なく使いたい
• LINEや認証アプリをよく使う

データ専用SIM

インターネット通信のみが使えるタイプです。音声通話やSMS機能は付いていません。通話が不要なタブレットやデータ通信専用端末に最適で、料金も安めです。ただし、LINEの年齢認証やSMS認証ができない点には注意が必要です。

こんな人におすすめ

• 通話をしない、ネットだけ使えればいい
• タブレットやサブ端末用に使いたい
• 少しでもコストを抑えたい

SMS付きSIM

データ通信に加えてSMS（ショートメッセージ）が使えるタイプです。音声通話はできませんが、LINEのアカウント認証や二段階認証など、SMSを使う場面では便利です。料金はデータ専用SIMよりやや高くなります。

こんな人におすすめ

• 通話は不要だけどSMS認証は使いたい
• サブ機にLINEを入れたい
• セキュリティのためにSMSが必要

SIMタイプの選択を誤ると、後からプラン変更や契約し直しが必要になることがあります。現在の利用スタイルや今後の使い方をしっかり整理したうえで、最適なタイプを選んでください。特に「データ通信のみでいい」と思っていても、いざという時にSMSや通話が必要になるケースもあるため、慎重に検討することが重要です。

ステップ5：通話オプションの有無と通話料を確認

格安SIMを選ぶ際に見落とされがちなのが「通話オプション」と「通話料」です。データ通信が主流となった今でも、通話が必要な場面は多く、通話料をきちんと把握しないと月額料金が思わぬ金額になることがあります。

5分かけ放題と無制限かけ放題の違いを理解する

多くの格安SIM事業者では、通話定額オプションが用意されています。主に「5分かけ放題」と「無制限かけ放題」の2種類があり、自分の通話スタイルに合ったプランを選ぶことが重要です。

5分かけ放題は、1回の通話が5分以内であれば何度かけても無料になるプランです。短時間の連絡が多い方に向いています。一方で、無制限かけ放題は、時間を気にせず通話できるため、家族や取引先との長時間通話が多い方に適しています。

これらのオプションは月額で550円〜1,700円程度が相場となっており、使い方次第で非常にお得になります。

専用通話アプリの有無と品質も重要

格安SIMでは、通話料を抑えるために「専用通話アプリ」の利用が求められることがあります。たとえば、OCNモバイルONEの「OCNでんわ」、IIJmioの「みおふぉんダイアル」などが代表例です。これらを使うことで、通常の22円/30秒より安い11円/30秒の通話料で利用できることが多いです。

ただし、専用アプリを通さずに電話をかけてしまうと、割引が適用されないため注意が必要です。また、アプリによっては音声品質にばらつきがあり、ビジネス用途などで安定性を求める方は事前に口コミやレビューをチェックしておくと安心です。

通話料が高くなりやすい人は定額プランを優先

普段から電話を多用する方は、従量課金制のままだと通話料が跳ね上がりやすいため、定額オプションの加入を強くおすすめします。特に「LINE通話だけで十分」と思っていても、通話相手や状況によっては通常の音声通話が必要になる場面もあるため、月々の電話使用状況を一度見直しておきましょう。

通話が少ない方でも、緊急時やサポート対応のために、最低限のオプションや通話アプリの設定を済ませておくと安心です。

ステップ6：契約前に比較すべき4つの項目

契約直前での比較を怠ると、予想外の出費や不満につながることがあります。ここでは、後悔を防ぐために必ずチェックすべき4つのポイントを解説します。

月額料金と初期費用の総額を確認する

月額料金だけに注目すると、実際の負担額を見誤ることがあります。事務手数料、SIM発行手数料、初月料金の満額請求など、初期にかかる費用を含めて比較することが重要です。また、キャンペーンによって初月が無料になるケースもあるため、条件の違いも確認しましょう。

解約条件と違約金の有無を必ず確認

最低利用期間があるプランでは、途中解約に違約金が発生する場合があります。最近では縛りなしのプランも増えていますが、契約時のオプション加入などが条件になっているケースもあるため、細かい規約まで目を通しましょう。MNP転出手数料やSIM返却の有無もチェックしておくと安心です。

キャンペーンの内容と適用条件を見極める

「半年間月額○○円」や「ポイント○千円分プレゼント」といったキャンペーンには、適用条件や終了タイミングがあるため、見落とさないようにしましょう。乗り換え（MNP）限定、特定プラン契約時のみなどの条件がついていることも多く、条件を満たしていないと恩恵を受けられません。キャンペーンの還元方法（現金・ポイント・月額割引）も比較材料になります。

実測速度や利用者の評判も必ずチェック

理論値ではなく、実際にどれだけの速度が出ているかを重視しましょう。特に平日昼や通勤時間帯は混雑が激しく、格安SIMでは速度が著しく低下することがあります。SNSや口コミサイト、YouTubeの速度レビューなどを通じて、リアルなユーザーの声を参考にすることで、通信品質に対する不安を減らせます。地方在住の方は、エリアによる差にも注意が必要です。

これら4項目を比較し、総合的に納得できるプランを選ぶことが、失敗しない格安SIM選びの鍵です。安さだけでなく、長期的な使い勝手を意識して判断するようにしましょう。

ステップ7：選んだ格安SIMの公式サイトで最終確認

格安SIMを選んだら、契約前に必ず公式サイトで情報を再確認してください。比較サイトやレビュー記事の内容が古い場合があるため、最終確認を怠ると「想定と違った」というトラブルの原因になります。

対応端末リストの確認は必須

自分のスマホが動作するかどうかは、公式サイトの「動作確認端末一覧」を必ず確認してください。メーカー名や型番を元に検索できる一覧表が掲載されています。特にSIMフリーモデルや海外端末を使っている場合、対応外で通信が不安定になることがあります。

また、5G対応の有無や、テザリング機能が制限されていないかも見落とさないようにしましょう。

最新の料金プランと注意事項

キャンペーン期間中の割引や特典は、時期によって頻繁に変わります。比較サイトで見た金額がすでに終了している可能性もあるため、必ず料金プランの詳細ページで「月額基本料」「初期費用」「オプション料金」などを一つひとつ確認してください。

また、キャンペーン適用には「◯日以内に開通」「◯ヶ月継続利用」などの条件がついている場合があります。条件を満たせないと特典が受けられないため、見落としのないようにしましょう。

サポート体制と問い合わせ手段を把握

ITに不慣れな方やスマホに詳しくない方は、サポート体制の充実度が非常に重要です。公式サイトで、以下の点をチェックしておくと安心です。

• 電話・チャット・メールの問い合わせ方法はあるか
• オンラインマニュアルやQ\&Aの充実度
• 店舗でのサポートがあるかどうか
• 解約手続きがオンラインで完結するか

万が一、初期設定やMNP（番号移行）でつまずいても、しっかりしたサポートがあればスムーズに対応できます。

最終確認をしっかり行うことで、契約後に後悔するリスクを大きく減らすことができます。自分の条件に最も合った格安SIMかどうか、最後まで慎重にチェックしましょう。