LINE（ライン）一斉送信の完全ガイド｜最短手順・上限・ビジネス活用とNG対策

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最短手順：同じメッセージを複数トークへ一括で送る
上限・仕様の要点
効率化：テンプレ・差し込み・チェックリスト
グループ／複数人トークの使い分け
ビジネス向け：LINE公式アカウントの配信設計
外部ツール連携（MA／CRM／自動化）
トラブルFAQとリカバリー
マナー・法的配慮・社内ルール雛形

最短手順：同じメッセージを複数トークへ一括で送る

準備：下書きを1か所に作る

同じ内容を何度も打ち直さないよう、まずは自分だけが見える場所で本文を作成します。
おすすめは「自分用トーク（Keepメモ等）」または「自分しかいないグループ」を1つ用意して、そこに下書きを送っておく方法です。テキストだけでなく、画像・動画・リンク・ファイルも一緒に置けます。

送信操作（スマホ共通）

下書きしたメッセージ（または画像・動画・リンク・ファイル）の吹き出しを長押しします。
表示されたメニューから「転送」を選びます。
送り先のトークを複数選択します。検索で宛先を素早く探せます。
画面下部の「転送」をタップして送信します。

受け手側の見え方は通常のメッセージと同じです。スタンプ・アルバムは転送対象外です。

送信操作（PC版LINE）

下書きメッセージの上で右クリックし「転送」を選びます。
宛先を複数選択し、「転送」ボタンで送信します。
ファイル（画像・動画・PDF等）の一括転送も同様に行えます。

誤送信への備え

誤って送った場合は、対象トークを開き、該当メッセージを長押し（PCは右クリック）して「送信取消」を実行します。取消はトークごとに行います。本文テンプレ内に宛名や日時を含める場合は、送信前に置換ミスがないか必ず確認してください。

実務最短ワークフロー

テンプレ箱を1か所用意（自分用トーク／自分だけグループ）
テンプレに差し込み箇所（例：{氏名} {日付} {URL}）を明示
当日分の本文を作り、必要に応じて置換
スマホ／PCから「転送」→複数宛先選択→送信
送信後、要フォローの宛先のみ個別返信で対応

送れる・送れないの目安

送れるもの：テキスト、画像、動画、リンク、ファイル、位置情報
送れないもの：スタンプ、アルバム（転送メニューが表示されません）

ミスを減らすチェックリスト

宛先に抜け・混在がないか（個人／グループの混在可否を理解）
差し込み項目の置換が正しいか（敬称・日付・会場・金額）
リンクの有効性（短縮URLは特に注意）
送信タイミング（相手の就業時間・授業時間帯を配慮）
添付ファイルの容量（大きい場合は圧縮や分割を検討）

最短で送るには“下書き1か所→転送で複数選択”が王道です。スタンプやアルバムは転送不可なので本文＋画像中心に組み立てると事故が減ります。宛先と差し込みの最終チェックだけは、必ず僕と約束してくださいね

上限・仕様の要点

転送で一斉送信できる宛先数の上限

1回の転送で選べる送信先には上限があります。現在の目安は15件前後です。大量配信は複数回に分割し、1ロットごとに送信内容・宛先を確認してから実行すると安全です。連投は配信失敗や一時的な利用制限の原因になるため、数十秒〜数分の間隔を空けて運用します。

送れるもの・送れないもの

転送で送れるのはテキスト、画像、動画、位置情報、ファイルなどです。スタンプとアルバムは転送に非対応のため一斉送信できません。長文や画像多数のメッセージは読み込み時間が延びやすいため、要点→詳細の順で分割するか、画像は解像度や枚数を調整します。

容量・失敗対策

動画や大きい画像を多数含む一斉送信は失敗しやすくなります。Wi-Fi接続で送る、動画は短尺化・圧縮、画像は枚数・解像度を適正化、ファイルは必要最小限にすることで失敗率を下げられます。同一内容を複数回送る場合は、1回目の完全送信を確認してから次のロットに進めます。

一斉送信が相手に「バレる」か

受け手の画面上は通常メッセージと同じ表示で、一斉送信である事実は原則としてわかりません。ただし同時刻に同文面が複数人へ届くと推測される可能性はあります。配信ウィンドウをずらす、語尾や導入1行を微調整して検知リスクを下げます。

送信順序・重複防止

転送先の選択順と実際の到着順は通信状況で前後することがあります。宛先リストに通番を付ける、送信済みチェック欄を用意する、宛先を50音や部署単位でロット分けするなどで重複や抜けを防ぎます。

取り消し・編集の扱い

誤送信は各トークで個別に「送信取消」が可能です（通常は24時間以内）。一括での一斉取り消し機能はありません。本文の編集はできないため、訂正文＋お詫びの定型文を用意して即時送信できるようにしておきます。

通知・リンクプレビューの挙動

同時に多数へ送ると、端末や回線によってプッシュ通知やリンクプレビューの生成タイミングがずれることがあります。URLは1つ目に重要リンク、2つ目以降は短縮URLや「詳細はノート/Webで」などに整理し、読み込み負荷を抑えます。

頻度・マナー・リスク管理

短時間・高頻度の同文配信はブロックやスパム判定のリスクがあります。告知→リマインド→最終案内の3段階を上限とし、深夜・早朝は避けます。未同意の営業配信は行わず、配信停止の意思表示があった相手には直ちにリスト更新します。

LINE公式アカウントとの違い（要点のみ）

個人の転送機能は「1回の転送先上限」「手動分割」「個別取消」の運用です。LINE公式アカウントは月間配信通数の上限がプラン依存で、予約配信・セグメント配信・KPI計測が可能です。ビジネス用途で定期的・大量配信が前提なら公式アカウントの利用を検討します。

事前検証の最小手順

テスト用の自分宛トークと家族・同僚の端末で、到着順・表示崩れ・リンク動作・画像/動画再生を検証してから本配信に移ります。テスト用テンプレとチェックリストを常備し、毎回同じ手順で検証します。

上限は“目安15件前後”として分割し、間隔を空けて丁寧に送るのがコツです。スタンプ・アルバムは不可、誤送信は各トークで個別取消、そして未同意配信は絶対NG。この4点を守れば、品質も安全性もぐっと上がりますよ

効率化：テンプレ・差し込み・チェックリスト

まず決める運用ルール

用途を3分類で管理します（挨拶・案内／業務連絡／リマインド）。分類ごとにテンプレとチェック項目を固定化すると迷いません。
送信前に「誰に」「何を」「いつまでに」「何をしてほしいか（CTA）」の4点が1画面で伝わる長さに収めます。
固定フレーズと可変情報は必ず分離します。可変情報は差し込み変数にし、手入力を減らします。
反応率を記録します（既読率・クリック率・返信率）。最低でも文面と送信時刻の2軸で残します。

テンプレート集（そのまま使える）

季節挨拶＋近況共有（個人向け）

{{宛名_敬称}}、ご無沙汰しています。{{送信者名}}です。
{{季節挨拶}}。近況の共有です。
・{{近況1}}
・{{近況2}}
また落ち着いたら{{会う提案_短文}}。返信はいつでも大丈夫です。

イベント案内（日時・会場・URL差し込み）

[luft-comment-in]ご案内[luft-comment-out]{{イベント名}}
日時：{{日付_YYYYMMDD}} {{開始時刻}}〜{{終了時刻}}
会場：{{会場名}}（{{住所_簡略}}）
内容：{{概要_一文}}
参加方法：{{申込URL}}
※締切：{{締切日時}}
何かあればこのトークにご返信ください。{{送信者名}}

重要なお知らせ（業務連絡・履歴に残る体裁）

[luft-comment-in]重要[luft-comment-out]{{件名_短文}}
対象：{{対象者_説明}}
要点：{{要点_箇条書き3つ以内}}
期限：{{期限_日時}}
対応：{{受け手アクション}}
詳細：{{詳細URL}}
受領の旨をワンタップでかまいませんのでご返信ください。{{送信者名}}

参加リマインド（前日18時想定）

[luft-comment-in]明日のご案内｜{{イベント名}}[luft-comment-out]
日時：{{明日_開始時刻}}〜{{明日_終了時刻}}
持ち物：{{持ち物_簡潔}}
場所：{{会場名}}（{{地図URL}}）
体調など無理のない範囲でお願いします。到着が遅れる場合はこのトークにご連絡ください。{{送信者名}}

お詫び・訂正（誤送信時）

[luft-comment-in]訂正[luft-comment-out]先ほどのご案内に誤りがありました。
誤：{{誤情報}}
正：{{正情報}}
混乱を招き申し訳ありません。以後、確認を強化します。{{送信者名}}

差し込み運用の作り方

変数の基本設計

必須変数：{{宛名_敬称}}／{{日付_YYYYMMDD}}／{{開始時刻}}／{{会場名}}／{{申込URL}}／{{送信者名}}。
任意変数：{{季節挨拶}}／{{概要_一文}}／{{持ち物_簡潔}}／{{地図URL}}／{{締切日時}}。

置換表の最小セット（例）

宛名_敬称=山田様, 佐藤さん, 皆さま
季節挨拶=暑さ厳しき折り、どうかご自愛ください, 朝晩冷え込むようになりましたね
会場名=○○カンファレンスA, オンライン（Zoom）

置換は先に「宛名→日時→場所→URL→自由記述」の順で行います。誤差し込みを発見しやすくなります。
URLは短縮を避け、公式ドメインを優先します。見た目より信用を重視します。

一括差し込みの安全運用

同文を複数トークへ転送する前に、自分用トークでテスト送信→読みやすさとリンク動作を確認します。
宛名だけ個別化したい場合は、冒頭1行のみ差し替え、本文は共通にします。誤差し込みのリスクを最小化できます。
二重送信を防ぐため、送信後に「済」ラベルを付けるメモを残します（例：送付先リストに✅）。

送信前チェックリスト

宛先・メッセージ

宛名・敬称が正しいか（さん／様の混在がないか）。
自分が意図した受取人だけが選択されているか（類似名に注意）。
返信先がこのトークで良いか（他導線が必要なら本文で明記）。

内容・表記

日付と曜日の不一致がないか（例：2025/09/02（火）→実際の曜日を確認）。
時刻は24時間表記で統一しているか、全角半角が混在していないか。
住所は検索しやすい粒度か（建物名＋階まで）。
URLが開けるか、アクセス権限が不要か。
画像・動画は容量が適正か（送信失敗回避のため長辺2000px程度を目安）。
敬語の重複や命令形の紛れがないか（「ご確認ください」「お願いします」に統一）。

タイミング・頻度

受け手の行動に直結する時刻か（業務向けは始業前後・昼休み前後、個人向けは夕食後〜21時目安）。
同内容の直近配信から十分に間隔が空いているか（最低24時間）。
締切がある場合は、初回告知→前日リマインド→当日1〜2時間前の3配信までに収めます。

反応率を上げる微調整

件名・一行目の最適化

先頭6〜12文字に要点を置きます（例：「
明日19時/渋谷
交流会のご案内」）。
体言止めで可読性を上げます（例：「出欠の最終確認」）。

A/B文面テスト（簡易運用）

A案：参加メリット重視／B案：手間の少なさ重視。
同一時刻・同規模の相手に送って、返信率やクリック率を比較します。
勝ちパターンはテンプレへ即反映します。

追伸（PS）の活用

本文を崩さずに補足を伝えられます（例：「PS：当日の写真共有アルバムは後日送ります」）。
追伸は1行までにします。長いと本文と役割が重なります。

事故を防ぐ運用小ワザ

固有名詞は最後に入力します。先に本文を確定させ、名寄せミスを防ぎます。
連絡先を本文末尾に固定で入れます（電話／メール）。受け手の行動が早まります。
画像付き配信は、テキスト→画像の順に送ります。サムネイルで本文が埋もれにくくなります。
既読が伸びない場合は、文面を変えずに時刻だけずらして再送するのではなく、件名と一行目を見直します。

テンプレは短く、可変は差し込みで管理、送信前は必ず自分にテスト→宛名・日時・URLの三点だけは声に出して確認してから転送しましょう。これでヒューマンエラーはぐっと減らせます

グループ／複数人トークの使い分け

結論の指針

固定メンバー・継続運用・後から見返したい情報が多い → グループを使います。ノートやピン留めで情報資産化しやすく、役割分担や運用ルールを回しやすいです。
期間限定・参加者が流動的・その場限りの連絡スレ → 複数人トークを使います。立ち上げが速く、終了・解散もしやすいです。
受信者同士を見せたくない・BCC運用が必要 → 個別トークへの一斉転送を使います。参加者の相互可視化を避けられます。

主要機能と管理性の違い

観点	グループ	複数人トーク
想定期間	中長期（継続運用）	短期（アドホック）
立ち上げ速度	ふつう（名称設定・招待）	速い（その場で複数選択）
情報の蓄積	ノート／ピン留め／アルバムで整理しやすい	基本はトーク流れっぱなし
ガバナンス	メンバー管理・ルール周知がしやすい	人の出入りが緩く散逸しやすい
既読状況の把握	既読数ベース（追いかけ導線を整備しやすい）	同左（流速が上がり見落とし増）
誘導・タスク化	ノートに告知→アンケ→締切を集約	トーク上で流れやすい
終了処理	アーカイブ保全しやすい	解散しやすい（履歴検索性は低下）

ユースケース別の最適解

社内・固定コミュニティ（例：部署、保護者会、同好会）
グループ推奨。名称を「
組織名
目的｜年度」で統一し、ノートに運用ルール・FAQ・重要リンクを集約します。
イベント運営（例：単発セミナー、撮影、引っ越し段取り）
複数人トークで素早く立て、終了後は要点を主催側グループのノートへ転記します。履歴は残しすぎない前提で回します。
周知のみ（相互を見せたくない）
個別トークへの一斉転送。質問や個別条件が絡む場合は、そのまま個別対応に分岐します。

周知→収集→リマインドの型（グループ想定）

告知：ノートに正式文面・日程・参加条件・締切・問い合わせ窓口。トークには「概要＋ノートURL」を短文で投稿します。
収集：投票やフォームURLをノート冒頭に配置。回答期限を文頭と文末の両方に明記します。
リマインド：締切48時間前・24時間前に短文で再掲。既読増えない場合は少人数メンションで個別フォローに切り替えます。
確定・保全：確定情報だけをノート上部に追記してピン留め、トークの長文は基本ノートへ誘導します。

情報の見落としを減らす設計

ピン留めは最大件数を意識し、常時「1：最新の決定」「2：進行中タスク」「3：重要リンク集」に限定します。
メッセージ粒度は「1投稿＝1要件」。複数要件は箇条書きにして数字で参照できるようにします。
共通プレフィックス（例：「
周知
」「
要回答
」「
至急
」）で検索しやすくします。
ファイル命名は「日付_プロジェクト_内容_版」で統一し、ノートに索引を置きます。

既読・反応の取り回し

重要投稿は**「要リアクション」型**（OKはスタンプ、質問は返信）を明示します。
反応がない場合は少人数メンションでリマインドし、それでも難しければ個別トークに分岐します。
既読スルー対策として、投稿時に目的・期限・所要時間（読むのに何分、回答に何分）を先頭で宣言します。

プライバシーと炎上回避

グループ・複数人トークは参加者同士が可視になります。顧客・取引先・受講生などは同室に入れないのが原則です。
BCCが必要な周知は個別一斉転送かLINE公式アカウントに切り替えます。
自治ルールをノートに掲示し、深夜配信の自粛、私的な連投の制限、業務外の依頼禁止などを明文化します。

ネーミングと権限設計（実務の型）

命名：プロジェクト略称目的｜開始年月（例：採用説明会運営｜2025-09）
固定役割：モデレーター／ノート管理／アラート担当を明示し、週次でピン留めを棚卸しします。
入退室ルール：入室時はノートのルールに既読＋「見ました」リアクションを必須化。退室時は引き継ぎ先とノート更新をセットにします。

複数人トークでの小技（短期案件向け）

立ち上げ時に**「運用スレ」1本**を作り、決定事項だけをこのスレに返信で積み上げます。
終了時は決定ログを1投稿に集約して、必要部分のみグループや社内ナレッジへ転記します。
画像・動画は貼りっぱなしにせず、要点キャプション（ファイル名／用途／締切）を必ず添えます。

個別対応の切り分け

個人情報、評価、クレーム、相談は個別トークに即切替します。
グループ内では「対応方針のみ共有→個別で実施→結果を要点で共有」に徹します。

要点はね、「固定メンバーで資産化したいならグループ、短期で速く回すなら複数人トーク、相手同士を見せたくない周知は個別一斉転送」です。運用はノートとピン留めで“見返せる形”にして、既読が伸びないときは少人数メンション→個別フォローに切り替えるのが事故らないコツですよ

ビジネス向け：LINE公式アカウントの配信設計

目的とKPIの定義

売上直結か、見込み育成か、既存顧客のLTV最大化かを最初に一本化します。
KPIは「友だち増加率／有効友だち率（ブロック除く）」「配信到達数」「クリック率」「ミニアプリ・LIFF遷移率」「CVR」「ブロック率」「解約率」「売上貢献（ラストタッチ／アシスト）」を採用します。
目標値は配信タイプ別に分けて管理します（あいさつ＝友だち維持、ステップ＝学習・教育、キャンペーン一斉＝獲得・再購入など）。

セグメント設計

属性：地域／店舗／会員種別（新規・休眠・ロイヤル）／購入カテゴリ。
行動：クリック有無／LIFF来訪／ミニアプリ操作／カゴ落ち／来店履歴（ビーコンや会員スキャン）。
温度感：直近30日反応あり・なし、ブロック予備群（過去配信未反応が連続）。
付与方法：タグ（自動・手動）＋スコアリング（反応点数）で“出し分け”を標準化します。
セグメントの粒度は「運用負荷＜配信精度」を満たす数に抑えます（目安5〜12枠）。

配信タイプの使い分け

あいさつ配信：友だち追加直後の“期待値形成”。初回特典、メニュー説明、配信頻度と停止方法を明示します。
ステップ配信：1〜7通の学習ストーリー（課題提示→解決策→事例→比較→CTA）。反応で分岐（クリックあり→上位情報／なし→角度変更）。
定期・一斉配信：週次・月次の“編集便り”。テーマ固定（新入荷／ランキング／会員限定）。重複配信を避けるため、直近クリック済みユーザーを除外します。
トリガー配信：在庫復活／天候トリガー／カゴ落ち／予約前日・当日／来店後サンクス。実利用に直結し、不要通知はオプトダウン選択を用意します。

クリエイティブ設計

メッセージ構成：ヘッド（20〜28文字）→ベネフィット箇条書き→CTA1つ→補足（注意・期限）。
要素：カードタイプ／カルーセルで比較表現、動画は最初の2秒で価値提示、静止画は価格・期限・店舗名を入れて再配布可能にします。
差し込み：氏名・会員種別・最寄り店舗・前回購入カテゴリ。文頭・価格周辺に差すと反応が上がりやすいです。
導線：ボタンは1主CTA＋1副CTAまで。副CTAは情報深掘り（FAQ／サイズ表）に限定します。
リッチメニュー：6分割のうち2枠を“更新枠”にして週替わり施策を反映。トラッキングURLでクリック計測を必須化します。
LIFF／ミニアプリ：会員証／予約／在庫検索をLIFF起動に集約し、配信→計測→改善のループを成立させます。

タイミング・頻度・カレンダー

時間帯は「通勤前後／昼休み前後／20時台」を候補にA/Bで決定します。
頻度上限は“週1定期＋施策スポット最大2回”を起点に、ブロック率の変化を見て調整します。
配信カレンダーは「固定（定期）／半固定（季節・給料日）／可変（在庫・天候）」の三層で運用します。
サイレント時間帯（22:00–8:00）は原則配信しません。緊急のみテンプレ承認で例外運用にします。

計測と改善

配信単位の指標：到達数／クリック率／LIFF遷移率／CVR／ブロック率。
クリエイティブA/B：ヘッドライン／サムネ／CTA文言を変更。勝ちパターンはテンプレへ昇格させます。
セグメント評価：反応率が平均の±20％を超える群は独立シナリオ化します。
売上貢献：クーポンID・ディープリンク・会員ID連携でラストタッチとアシストを可視化します。
レポート頻度：週次は配信・反応サマリ、月次はLTV・ブロック・友だち純増、四半期は施策撤廃・追加の意思決定を行います。

同意・配信停止・法令配慮

友だち追加時に「配信目的・頻度・停止方法」を明記し、初回配信で再提示します。
停止導線は“メニュー・固定ボタン・キーワード（停止／配信停止）”の三重化で迷子を防ぎます。
個人情報保護・クーポン表示・景品表示の基準は文言テンプレを用意し、審査を通した定型のみ利用します。

コストとROI設計

コストは「月額基本料＋従量課金＋外部ツール費＋制作・運用人件費」で分解します。
メッセージ1通あたりのCPAを試算し、CVR×平均粗利で黒字ライン（送信上限）を設定します。
セグメント細分化で従量を抑え、CV寄与の高い群に出力を集中させます。

運用体制・品質担保

役割分担：戦略／配信設計／制作／審査／実行／分析を分離し、二重承認を基本にします。
テンプレ：定期・緊急・お詫び・障害・在庫復活・予約リマインドを事前整備します。
テスト送信：社内グループ（iOS／Android／低速回線）へ全配信を事前送付します。
緊急停止：誤配信時は「配信停止→原因トリアージ→訂正（必要時のみ）→再発防止」を即時実行します。

配信設計チェックリスト

目的とKPIが明文化されている
セグメントとタグの付与条件が自動化されている
あいさつ・ステップ・一斉・トリガーが重複なく設計されている
主要導線はLIFF／ミニアプリに集約されて計測可能
配信頻度とサイレント時間帯の基準がある
停止導線が三重化されている
単価・CPA・粗利から送信上限が定義されている
承認フローと緊急停止手順が運用できている

配信は“たくさん送る”より“誰に何をいつ”が命です。反応しない人を減らし、反応する人に深く届く設計にすると、従量コストを抑えながら売上が伸びます。止める導線とテスト送信は毎回きっちりいきましょう

外部ツール連携（MA／CRM／自動化）

目的と効果

一斉送信を「配る作業」から「成果を出す運用」に変えるには、MA（マーケ自動化）やCRM、スプレッドシート、在庫・予約システムとの連携が有効です。配信対象の自動抽出、差し込みの自動化、反応に応じた次アクションの分岐までを仕組み化できます。結果として、手作業ミスの削減、反応率の改善、コストの最適化につながります。

代表アーキテクチャ3パターン

ノーコード連携（小規模・スピード重視）
Lステップ等のMAツール＋Googleスプレッドシート／フォーム＋Zapier/Make。初期構築が早く、改善PDCAを回しやすいです。
CRM主導（顧客基盤一元化）
Salesforce／HubSpot等に顧客・購買・サポート履歴を集約し、セグメントから配信リストを自動生成。LINE公式アカウントやMAに連携します。
API／Webhook主導（業務起点の自動化）
予約・在庫・決済・会員サイトのイベントをWebhookで受け、Messaging APIやMAに渡して即時配信。トリガー型シナリオに強いです。

ユースケース別の設計ポイント

タグ・スコア配信（MA）
行動（開封・クリック・来店）で自動タグ付与。スコアが閾値を超えたら営業フォロー通知をCRMタスクで自動作成します。
差し込み自動化（CRM／DWH）
「氏名・会場・予約日時・支払リンク」をフィールドで管理し、テンプレに差し込み。日付はローカル表記、URLは短縮＋Utmパラメータを付与します。
在庫・予約トリガー（Webhook）
「空きが出た」「支払未完了」「期限前リマインド」をイベント起点で配信。重複送信防止にメッセージIDの冪等性キーを設けます。
解約・オプトアウト統一（MA＋CRM）
すべての配信に共通の停止導線を付与し、停止理由・時刻・媒体をログ化。停止状態はCRMでマスタ管理し、他媒体にも連携します。
障害・緊急連絡（ワークフロー）
重要度で経路を分岐。「全体一斉→未読者のみ再送→個別フォロー」を段階化し、既読率／応答状況で自動停止します。

データ設計の要点

キー設計
line_user_id を軸に、会員ID・メール・電話を名寄せ。重複排除用に merge_key、配信重複防止用に message_dedupe_id を持たせます。
配信ログスキーマ（例）
send_at / campaign_id / audience_id / line_user_id / template_id / variables(json) / status / open(click) / block_flag / revenue_attribution
同意・履歴
consent_status / consent_channel / consent_updated_at を保持。法定要件に合わせ、取得経路と文言を監査可能にします。

自動化シナリオの雛形

ステップ配信
友だち追加→0分：挨拶＋選択肢、+1日：FAQ、+3日：事例、+7日：限定オファー。各段でクリック未達者のみ分岐再送。
休眠掘り起こし
30日無反応→ソフト訴求、さらに無反応で頻度を自動減速。3回無反応で一時停止タグを付与します。
購入後ケア
購入イベント受信→発送連絡→到着想定+2日で使い方ガイド→+10日でレビュー依頼→+30日で関連提案。

運用ガイドライン（実務）

レート制御と再試行
APIはキューで制御し、429/5xxは指数バックオフ。失敗はDLQに退避して可視化します。
テンプレ管理
原稿・差し込み変数・スクショ・最終承認者をセットでバージョン管理。A/Bは変更点と仮説をメタ情報に残します。
品質ゲート
Staging配信→社内テスト配信→本番。全リンクの200応答、日付・敬称・表記ゆれを自動チェックします。

セキュリティ・法的配慮

最小権限（APIキー・Webhook URLは保管庫管理）、個人情報は暗号化保存。
取得同意・通知義務・停止方法の明示、未成年配慮や深夜配信の回避など社内ポリシーを明文化します。
委託先とは秘密保持と再委託条件、インシデント報告フローを契約に含めます。

計測と費用対効果

KPI階層
配信到達率→既読率→クリック率→転換率→LTV。媒体横断で比較できるよう、共通コンバージョン定義を採用します。
アトリビューション
UTM＋ディープリンクで計測一貫性を担保。「同日他媒体接触」時はラストタッチ・ルールと補正係数を決めておきます。
コスト設計
基本料＋従量（通数）と成果指標の相関を週次で可視化。高コスト配信はセグメント・頻度を自動最適化します。

導入チェックリスト

顧客ID名寄せ設計／停止の一元管理
テンプレと変数の標準化（例：{{name}} {{date}} {{url}}）
冗長化（キュー・再試行・DLQ）と監視（失敗率・遅延）
配信前QAフロー（承認者・期限）
目的別ダッシュボード（新規・休眠・購入後）
インシデント手順（誤配・停止・訂正文）と訓練

スモールスタートの進め方

1週間で「1シナリオ×1指標改善」を狙います。

目的選定（例：未読者の再活性）→ 2) データ連携（未読者抽出）→ 3) テンプレ1本＋A/B1本 → 4) QA → 5) 本番配信 → 6) 翌週に改善点を反映。成功パターンを横展開します。

外部連携は“やれば便利”ではなく“設計すれば利益が出る仕組み”になります。小さく始めて必ず計測、改善の痕跡を残していきましょう。

トラブルFAQとリカバリー

届かない・既読がつかない時の確認ポイント

受信側の状態
・機内モード・圏外・低電力モードの有無を確認してもらいます。
・通知オフやトーク非表示、ミュートが設定されていないか確認します。
・端末の空き容量不足はメディア受信失敗の原因になります。ストレージを確保してもらいます。
自分側の基本確認
・アプリとOSを最新に更新します。
・キャッシュが肥大化している場合はアプリを再起動し、不要データを整理します。
・同一内容を短時間に連投すると一時的に制限される場合があります。送信間隔を空けます。
相手との関係性
・ブロック・友だち解除の可能性を考慮します。該当相手だけ届かないなら別経路で連絡し、状況確認を依頼します。
システム側の不調
・広範囲に届かない場合は、SNSや公式のお知らせで障害情報を確認します。回復まで新規送信を停止します。
URL・添付の影響
・特定ドメインのURLや大容量メディアは配信遅延の原因になります。短縮URLや圧縮で改善します。

送信先の選択上限・連続送信エラーへの対処

・送信先が多い場合はバッチに分割します。例：1バッチにつき同一メッセージを送信し、30〜60秒空けて次バッチを送信します。
・送信順の乱れ対策として、文頭に通し番号（#01、#02…）を付けます。
・失敗時の再送は最大2回まで、各回5分以上の間隔を空けます。成功基準は「相手1名以上の既読確認」とし、基準未達なら一時停止します。

誤送信時のリカバリー（個別トーク）

送信取消
・判明次第ただちに該当トークを開き、対象メッセージを長押しして送信取消（期限内）を実施します。
訂正・再送
・取消後に正しい情報を送ります。訂正は冒頭で明示します（例：「
訂正
日付は9/10です」）。
謝罪テンプレ（個人向け）
・「先ほどのご案内に誤りがありました。混乱を招いてしまい申し訳ありません。正しくは『9/10 18:30 開始』です。お手数ですがご確認ください。」
謝罪テンプレ（グループ向け）
・「全体宛に誤った内容を送信しました。訂正して再掲します。混乱させてしまい申し訳ありません。」
機密誤送時
・スクリーンショットで証跡を残し、関係者へ即時報告します。受信者に削除依頼を行い、再発防止のチェックリストを更新します。

画像・動画が送れない・荒い

・ファイルサイズを圧縮し、Wi-Fi環境で再送します。
・HEICは互換性の高いJPEGに変換します。動画は解像度・ビットレートを下げます。
・長尺は分割し、必要に応じてクラウドリンクで共有します（閲覧権限を「リンクを知っている人のみ」に限定）。

ブロック増や反応低下を招いた時の見直し

・頻度：同一相手への一斉送信は週1〜2回を上限の目安に抑えます。
・時間帯：平日8:00–20:00内に限定し、早朝・深夜は避けます。
・価値提供：一斉送信は「相手の得になる具体情報（日時・場所・期限・特典）」を必ず含めます。
・オプトアウト導線：「今後この案内が不要な場合はお知らせください。」の一文を明示します。
・データで判断：ブロック率や返信率が急落した文面は雛形から外します。

送信順の入れ替わり・重複送信

・文頭に通し番号＋配信日（#03｜2025-09-02）を付与します。
・送信キューは小分け（10〜15件）にし、各キューの完了を確認してから次へ進みます。
・重複が出た場合は、該当者に「重複送信のお詫び」を個別に送付し、以後の配信対象リストを再生成します。

通知されない・見落とされる

・重要連絡は、個別トークでは冒頭に「至急」「本日中」などのラベルを付けます。
・グループではノート・ピン留めを併用し、補助的に@メンションで関係者を指名します。
・見落としに備え、期限前リマインドを別時刻で1回のみ送ります。

監査・ログの残し方

・スプレッドシート等で「配信ID／日時／送信者／対象件数／成功数／失敗数／再送回数／備考」を記録します。
・事故時は「発生日時／影響範囲／原因仮説／一次対応／恒久対応」をテンプレで即時記入します。
・重要配信はスクリーンショットを保存し、検索タグ（#案内9_10など）を付けます。

迅速復旧プレイブック

症状把握：再現条件を最小化して切り分けます。
影響範囲：誰に・どのメッセージが届いていないかを名寄せします。
配信停止：新規配信を一時停止し、誤送・重複を防ぎます。
正常性確認：テスト送信で到達と既読を確認します。
是正配信：訂正・再送の優先度順に実行します（期日・会場→料金→補足）。
フォロー：重要相手へは個別トークで受領確認を取ります。
再発防止：チェックリスト更新、雛形・リストのダブルチェック運用を徹底します。

トラブル時の最終チェックリスト

・送信先リストは最新か（重複・誤登録なし）
・文面は最新情報と一致しているか（日時・場所・金額・URL）
・添付は容量・形式が適正か（画像はJPEG、動画は短尺）
・テスト送信で問題ないか（表示崩れ・リンク切れなし）
・重要度に応じた再送・リマインド計画があるか
・ログを残し、関係者に共有したか

トラブル時は落ち着いて影響範囲を特定し、配信停止→原因切り分け→訂正・再送→ログ共有の順で動くのが鉄則です。誤送は即取消、重大なら個別フォローまでやり切りましょう。運用は“事前の雛形と事後の振り返り”で強くなります

マナー・法的配慮・社内ルール雛形

送る前に必ず押さえるマナー

配信時間帯
受信者の就寝時間や業務時間外を避け、原則 8:00–21:00 に限定します。社外宛ては相手のタイムゾーンも考慮します。
頻度コントロール
同一テーマの一斉送信は週1回までを目安にします。リマインドは必要最小限にします。
宛先の妥当性
目的と関係のない層への配信を避けます。部署・役割・関与度で最小限のセグメントに絞ります。
返信設計
返信先を明確にし、個別相談や解約依頼が埋もれないよう専用窓口を案内します。
トーン&マナー
命令形や煽り文句を避け、敬称・正確な固有名詞・読みやすい改行で可読性を担保します。

法的配慮チェックリスト（国内一般向け）

同意の取得
友だち追加や申込時に、通知の目的・頻度・停止方法を明示して同意を得ます。既存顧客でも目的外利用は避けます。
オプトアウトの明確化
毎配信で停止手段を記載します。例「配信停止は『停止』と返信」や「設定メニューから停止」を常設します。
事業者表示が必要なケース
販売・申込を促す配信では、事業者名・所在地・問い合わせ先等を確認画面や遷移先に明記します（通信販売の表記整備）。
広告表示とステマ規制
タイアップ・提供・PRを含む場合は、先頭に「広告」や「PR」を明瞭に表示します。混同を招く表現は避けます。
景品類・キャンペーン
懸賞・特典の上限や表示方法は景品表示法の範囲に収めます。当選確率や条件は誤認がないよう具体的に記載します。
表現規制
効能効果の断定、誤認を招く比較、過度な限定商法のほのめかしは避けます。医療・健康・投資などは根拠を保管します。
個人情報・ログの取り扱い
配信履歴・同意ログ・停止ログを保管し、利用目的の範囲で最小限に運用します。第三者提供や外部連携は契約・告知を整備します。
クリエイティブの権利
画像・音源・キャラクター等は利用許諾を確認します。人物写真は本人同意を得ます。

社内ルール雛形（貼って使える最小セット）

1. 目的・適用範囲

本ルールは、社内外へのLINE一斉送信の品質・法令順守・苦情抑止を目的とし、全従業員・委託先に適用します。

2. 同意・配信対象

配信は同意を得た対象に限定します。取得時は目的・頻度・停止方法を明示し、同意ログを保管します。

3. 配信時間・頻度

時間は 8:00–21:00 を原則とし、緊急時を除き時間外配信を禁止します。頻度はテーマ別に週1回目安とします。

4. コンテンツ基準

虚偽・誇大・断定的表現を禁じます。広告・PRは明示します。個人情報や機微情報は含めません。

5. 承認フロー

下書き→法務/広報/所管部の順に承認します。承認なき配信は禁止します。重大案件は役員決裁を要します。

6. オプトアウト

各配信に停止手段を必ず記載します。停止依頼は1営業日以内に反映します。

7. 事故対応

誤送信・不適切表現等は、発見から30分以内に所管へ一次報告し、回収・訂正・謝罪文対応を実施します。再発防止を文書化します。

8. ログ・保管

本文・配信先・承認記録・同意/停止ログを保管します。保管期間は〇年を原則とします。

9. 教育

年1回の研修を義務化し、新任担当は着任前にeラーニングを修了します。

すぐ使えるテンプレート集

表記・フッター

広告/PR明示
広告
本配信は当社のプロモーションを含みます。
企業情報（販売誘導時）
〇〇株式会社｜お問い合わせ：0120-XXXX-XXX（平日9–18時）
停止案内
配信停止はこのトークで「停止」と返信いただくか、メニューの「配信設定」からいつでも変更できます。

告知（社外）

件名相当：イベント開催のご案内
本文：
いつもご利用ありがとうございます。〇月〇日（〇）に開催する「△△」についてご案内します。概要・申込は以下よりご確認ください。
・日時：〇月〇日（〇）〇:〇〇–〇:〇〇
・会場/配信：〇〇
・申込：短縮URL
※本ご案内はお申込み・資料請求等で同意いただいた方へお送りしています。不要な方は「停止」とご返信ください。