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目次
セル同士を足し算する基本的な方法
Excelで最もシンプルに足し算を行う方法は、数式バーに「+」の演算子を使って直接セル同士を指定する方法です。直感的で分かりやすく、初めてExcelを使う方でもすぐに理解できるのが特徴です。
基本の入力方法
例えば、セルA1とセルB1の数値を合計したい場合は、次のように入力します。
=A1+B1
この数式を入力すると、A1に入力されている値とB1に入力されている値の合計が表示されます。
複数セルを組み合わせる
足し算するセルは2つに限らず、3つ以上でも可能です。例えば、A1、B1、C1を合計したいときは次のように書きます。
=A1+B1+C1
このようにすれば、少数のセルを足す場合には簡単に計算できます。
メリットと注意点
- 直感的でわかりやすい
- 数式の入力内容を見れば、どのセルを計算しているかがすぐに確認できる
- ただし、多くのセルを足す場合は「=A1+A2+A3+…」と長くなってしまい、入力ミスが起こりやすい
こうした理由から、2~3個程度のセルを合計するときに適した方法です。

セル同士を足すときは「=A1+B1」のように書くだけで簡単に計算できます。数が少ないときにはとても便利ですが、多数のセルを扱う場合にはSUM関数を使ったほうが効率的ですよ
SUM関数を使った効率的な足し算
SUM関数の基本
SUM関数は、複数のセルの合計を一度に計算できる関数です。特に数が多いデータを扱うときに、数式を何度も「+」でつなぐ必要がなくなるため、入力の手間とエラーを大幅に減らすことができます。例えば、セルA1からA5までの合計を求めたいときは次のように入力します。
=SUM(A1:A5)
この書き方により、範囲内のすべての数値を自動的に合計してくれます。
範囲を指定するメリット
SUM関数を使うと、以下のようなメリットがあります。
- 入力の効率化:「=A1+A2+A3+A4+A5」と入力するよりも短く、素早く計算できる
- 修正が容易:セルを追加・削除しても範囲を調整するだけで済む
- 誤入力防止:セルを一つずつ指定するよりも範囲指定の方がミスを減らせる
複数列や複数行の合計
SUM関数は縦方向や横方向のセル範囲に対応しています。例えば、A1からC5までの合計を出したい場合は次のように入力します。
=SUM(A1:C5)
これにより、3列×5行の合計が一度に計算されます。売上表や点数表のように、表全体の合計を求めたいときに便利です。
部分的な数値と組み合わせる
範囲指定と直接の数値指定を組み合わせることも可能です。例えば、A1からA4の合計に100を加えたい場合は以下のように書けます。
=SUM(A1:A4,100)
このように、固定の数値を追加したいときにも応用できます。
大量データでの活用
業務で数百行に及ぶデータを扱う場合でも、SUM関数は高速に処理できます。特に表全体を指定して「=SUM(A\:A)」と入力すれば、A列のすべての数値を合計できます。列全体を対象にする場合は余計なデータが含まれないように注意が必要ですが、データが継続的に追加されるシートでは有効です。

SUM関数はセルを一つずつ足すよりも圧倒的に効率的で、修正や追加にも柔軟に対応できます。エクセルで大きなデータを扱うときは必ず押さえておきたい基本機能ですね
複数の範囲を同時に足し算する方法
Excelでのデータ集計では、離れたセル範囲をまとめて合計したい場面がよくあります。例えば、売上表で「1列目に商品A、3列目に商品B」のようにデータが分かれている場合、ひとつの式で同時に計算できると効率的です。ここでは複数範囲を指定して合計する方法を解説します。
基本の書き方
複数範囲を合計する場合は、SUM関数の引数にコンマ区切りで複数の範囲を指定します。
=SUM(A1:A5,C1:C5)
この数式では、A1からA5の範囲とC1からC5の範囲を一度に合計します。範囲は離れていても問題なく計算でき、追加で単一のセルや直接数値を組み合わせることも可能です。
例:
=SUM(A1:A5,C1:C5,100)
この場合、A列とC列の合計に「100」を加えた結果を返します。
実務での活用例
- 経理業務: 月ごとの売上を複数列に分けて管理している場合に、必要な列だけを同時に集計できます。
- 複数シートを扱う場合: 異なる列に散らばったデータを集約して、ひとつのセルに結果を出せます。
- 部分的な集計: 連続していない範囲だけを抜き出して合計できるので、不要なセルを除外できます。
注意点
- 範囲を指定する際にコンマではなくコロンを使うと誤った結果になります。
例:=SUM(A1:A5:C1:C5)
は正しく動作しません。必ず 「,(カンマ)」 で区切ってください。 - 数値以外のデータが含まれるセルは自動的に無視されます。意図しないデータが混ざっていないか確認しましょう。
- セルをクリックして範囲選択する際は、Ctrlキー(MacはCommandキー)を押しながらクリックすると複数範囲を直感的に選べます。

複数の範囲を合計するときは、カンマで区切って指定するのがポイントです。セルをクリックしながらCtrlキーで選ぶと簡単に指定できますよ。離れた範囲でも一度に集計できるので、経理やデータ整理の作業がぐっと効率化します
条件付きで合計するSUMIF関数の活用
SUMIF関数は、特定の条件に合致するデータだけを合計できる便利な関数です。大量のデータを扱う場合や、売上管理やテストの成績集計などで「条件を満たすものだけを合計したい」ときに役立ちます。
SUMIF関数の基本構文
=SUMIF(範囲, 条件, 合計範囲)
- 範囲:条件をチェックするセル範囲
- 条件:数値や文字列、論理式などで指定
- 合計範囲:条件を満たしたときに実際に合計するセル範囲(省略可能。省略すると範囲そのものを合計)
例えば、A1\:A10の数値の中から50以上のものだけを合計する場合は次のように入力します。
=SUMIF(A1:A10, ">=50")
文字列条件を使う例
文字列も条件に指定できます。たとえば、B列に商品名が入力され、C列に売上額が入力されている表で、「りんご」の売上合計を求めたい場合は以下のように書きます。
=SUMIF(B2:B20, "りんご", C2:C20)
この場合、B列が「りんご」の行に対応するC列の数値が合計されます。
演算子の種類
条件に使える代表的な演算子は次の通りです。
=
:等しい<>
:等しくない>
:より大きい<
:より小さい>=
:以上<=
:以下
これらを組み合わせることで、さまざまな条件指定が可能になります。
実務での活用例
- 売上管理:特定商品だけの売上を合計
- 試験集計:合格点以上の点数だけを合計
- 経費計算:特定部門や担当者に関連する費用だけを集計
条件を動的に変えれば、必要に応じて瞬時に集計結果を切り替えることができます。

SUMIF関数は「条件を満たすデータだけを合計したい」ときの強力な味方です。基本の構文を押さえておけば、売上や点数などを効率的に絞り込んで集計できますよ。条件を工夫して使いこなすのがコツです
複数条件を扱えるSUMIFS関数の使い方
SUMIFS関数の基本構文
SUMIFS関数は「複数の条件をすべて満たしたセル範囲の合計」を求めるための関数です。構文は次のとおりです。
=SUMIFS(合計範囲, 条件範囲1, 条件1, 条件範囲2, 条件2, …)
- 合計範囲:合計を求めたいセル範囲
- 条件範囲1, 条件範囲2…:判定の基準となる範囲
- 条件1, 条件2…:それぞれの範囲に適用する条件
すべての条件を満たすデータだけが合計されます。
基本的な使用例
例えば、売上表で「店舗がB店」「年度が2023年」の売上だけを合計したい場合は次のように入力します。
=SUMIFS(C:C, A:A, "B店", B:B, "2023")
- C列:売上金額(合計範囲)
- A列:店舗名(条件範囲1)
- “B店”:店舗名がB店であること(条件1)
- B列:年度(条件範囲2)
- “2023”:年度が2023年であること(条件2)
この式では、A列が「B店」、かつB列が「2023」である行のC列の値だけが合計されます。
実務での活用シーン
SUMIFS関数は業務データの集計で頻繁に利用されます。特に以下のような場面で役立ちます。
- 部門ごとの売上を年度別に集計する
- 商品カテゴリと販売地域を掛け合わせて条件指定する
- 得点表から「科目」と「合格者」の条件を満たした合計点を求める
複数条件を組み合わせることで、手作業では複雑になる絞り込み集計を一瞬で処理できます。
条件の指定方法
SUMIFS関数の条件は数値・文字列・論理式で指定できます。
- 数値条件
">50"(50より大きい) "<=100"(100以下)
- 文字列条件
"東京"(東京と一致) "<>大阪"(大阪以外)
- ワイルドカード
"A*"(Aで始まる文字列) "*社"(社で終わる文字列)
セル参照を使えば、条件をセルに入力して柔軟に変更できます。
例:
=SUMIFS(C:C, A:A, E1, B:B, F1)
(E1に店舗名、F1に年度を入力しておけば条件を切り替え可能)
注意点
- 合計範囲と条件範囲は同じ行数で指定する必要があります。異なる行数を指定すると正しい結果になりません。
- OR条件は直接使えません。例えば「B店またはC店」という条件を扱う場合は、SUMIFSを2つ組み合わせて足し算する必要があります。

SUMIFS関数は条件が増えるほど力を発揮しますが、範囲の行数を必ず揃えることと、OR条件を直接書けない点に気をつけてくださいね。複雑な集計も整理された数式でシンプルに扱えるのが大きなメリットです
オートSUM機能で一瞬で合計を出す方法
エクセルで合計を出すときに最も手早いのが「オートSUM(AutoSum)」機能です。数式を自分で入力しなくても、ワンクリックまたはショートカットで自動的に合計範囲を選び、結果を表示してくれます。初心者が最初に覚えておくと効率が大幅に上がる便利な機能です。
オートSUMの基本操作
オートSUMは「Σ(シグマ)」のマークから使えます。リボンの「ホーム」タブや「数式」タブに表示されているので、合計を出したいセルを選んでクリックするだけです。エクセルが自動的に直上または直左の範囲を判定し、合計式を挿入してくれます。
- 合計を出したいセルを選択する
- ツールバーの「Σ」アイコンをクリックする
- 自動的に範囲が選択されるので確認する
- Enterキーを押すと合計が表示される
自動選択された範囲が正しくない場合は、マウスでドラッグして修正すればそのまま使えます。
キーボードショートカットでさらに効率化
オートSUMにはショートカットも用意されています。Alt + =
(Windows)や Command + Shift + T
(Mac)を押すと、自動的に合計式が入力されます。頻繁に集計を行う場合は、このショートカットを覚えておくと非常に便利です。
活用できる場面の例
- 売上や経費などの表で縦列ごとの合計を一瞬で計算
- テストの点数や集計表の行合計を横方向に簡単に算出
- 数百行にわたるデータでも、式を入力する手間を最小化
「セルを選んでショートカットを押すだけ」で処理できるので、実務のスピードが格段に上がります。
オートSUMを使うときの注意点
- 数値以外のセルが含まれていると正しく集計できない場合がある
- 自動判定される範囲が意図と違うことがあるため、確実に範囲を確認する
- 複雑な条件付き合計には対応できないため、必要に応じてSUMIFやSUMIFSと使い分ける

オートSUMは、初心者でもすぐに使える合計の近道です。ショートカットと合わせて活用すると、わざわざ数式を打つ必要がなくなり、作業効率が大幅にアップしますよ
足し算でよくあるエラーと対処法
Excelで足し算を行う際には、ちょっとした入力ミスやデータの状態によって正しい結果が得られないことがあります。ここでは、代表的なエラーとその対処法を紹介します。
数値以外のデータを含んでしまうケース
セルに文字列や記号が混じっていると、SUM関数では無視されるため意図した合計にならないことがあります。例えば「100円」と入力されていると、文字列扱いとなり数値として加算されません。
この場合は、セルのデータを数値に統一することが重要です。単位や記号を入力したいときは、セルの表示形式を「通貨」や「会計」に設定すると便利です。
範囲指定ミスによる合計結果のずれ
SUM関数で範囲を指定する際に、意図せず余計な行や列を含めてしまうと、不要なデータまで合計に入ってしまいます。逆に一部のセルを含め忘れると計算が抜け落ちます。
範囲をドラッグして選択する際は、必ず範囲が正しいか確認しましょう。特に表が大きい場合は、数式バーを見て「=SUM(A1\:A50)」のように指定が正確かチェックすることをおすすめします。
空白セルや文字列セルの扱い
空白セルはSUM関数で無視されますが、スペースだけが入力されたセルや「0」が文字列として入力されている場合は計算に含まれません。これにより合計が合わなくなることがあります。
対策としては、セルに不要なスペースが入っていないか確認すること、必要に応じて CLEAN
や VALUE
関数で数値に変換することが効果的です。
エラー値(#VALUE! など)の混入
計算対象のセルに「#VALUE!」「#N/A」といったエラー値が含まれると、SUM関数はそのセルを無視する場合があります。重要なセルがエラーになっていると正確な合計が出ません。
原因となる数式や入力内容を見直し、データの整合性を確保することが必要です。場合によっては IFERROR
関数を使ってエラーを回避する方法も役立ちます。

エクセルで足し算がうまくいかないときは、入力内容が数値かどうか、範囲指定が正しいか、不要な文字やエラーが混ざっていないかを落ち着いて確認するのが大事ですよ。これらを意識するだけで、合計の計算トラブルはぐっと減らせます
足し算の応用テクニックと実践例
エクセルの足し算は単純なセル同士の合計や範囲の合計にとどまらず、関数を組み合わせることで実務に直結する多様な応用が可能です。ここでは、業務でよく使われる実践的なテクニックを紹介します。
合計と平均を組み合わせてデータを分析する
単なる合計値だけでなく、平均値と組み合わせることでデータの傾向をより深く把握できます。
- 売上データから合計を出す式
=SUM(B2:B11)
- 同じ範囲の平均を出す式
=AVERAGE(B2:B11)
この2つを並べて表示することで、総売上と1件あたりの売上を同時に確認でき、効率的な分析が可能になります。
小計と全体合計を使った管理
大量のデータを扱う場合は、小計を設定して部分ごとの集計をしながら全体合計を管理すると便利です。
例えば、地域ごとに売上が記録されている表なら、地域別に小計を出したうえで、全体の合計をSUM関数でまとめれば、階層的な集計が一目で把握できます。
- 地域別小計
=SUM(B2:B6)
=SUM(B7:B12)
- 全体合計
=SUM(B2:B12)
関数の組み合わせで条件付き集計を強化
条件付きで合計を出すSUMIFやSUMIFSと、他の関数を組み合わせることで実務に役立つ高度な集計ができます。
- 売上が50,000円以上の店舗数をカウントし、合計売上も算出する例
- 件数:
=COUNTIF(C2:C20,">=50000")
- 合計:
=SUMIF(C2:C20,">=50000")
これにより、売上上位の店舗数と売上合計を同時に把握でき、営業分析やレポート作成に直結します。
実務に役立つ応用例
- 月別売上を合計して年次集計を作る
- 部署別の小計を出して全体合計と比較する
- 予算と実績をそれぞれ合計し、差額を算出する
- 条件付きで合計し、KPI達成状況を確認する
これらを活用すれば、数値管理が単なる合計作業から一歩進んだ分析へと進化します。

足し算を単純に覚えるだけでなく、合計・平均・条件付き集計を組み合わせると、実務の効率が一気に高まりますよ。まずはよく使う売上や予算管理のシートで試してみるのがおすすめです