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目次
ONU交換が必要になる典型的なサイン
ONU(光回線終端装置)は、光信号をデジタル信号に変換し、家庭のインターネット通信を支える重要な機器です。長期間の使用や経年劣化によって性能が低下することがあり、そのまま放置すると通信トラブルの原因となります。ここでは、交換が必要になる典型的なサインを紹介します。
インターネット接続が頻繁に切れる
突然通信が途切れたり、一定時間ごとに再接続が必要になる場合は、ONU内部の回路が劣化している可能性があります。LANケーブルやルーターの不具合と混同しやすいため、他の機器を確認しても改善しない場合は、ONUの寿命を疑いましょう。
通信速度が遅くなった・安定しない
以前は快適に利用できていたのに、最近になって速度が大きく落ちたり、動画が頻繁に止まる場合は、ONUの処理能力が低下していることがあります。特にIPv6通信や10Gbps対応など、近年の高速通信規格に古いONUが追いついていないケースも少なくありません。
ランプ表示に異常がある
ONU本体のランプ状態は、故障を判断する重要な目安です。
- 電源ランプが赤点灯している
- 光回線ランプが消灯・橙点灯している
- 認証ランプが点滅し続ける
このような場合、機器の異常や回線リンクの断絶を示していることが多く、再起動しても直らない場合は交換が必要です。
使用期間が長く10年前後経過している
一般的にONUの寿命は5〜10年程度といわれています。長期間使用した機器は、内部のコンデンサや電子部品が劣化し、動作が不安定になります。特に、NTTやプロバイダからレンタルしている場合は、無償交換の対象になることも多いため、契約年数を確認してみましょう。
回線事業者や通信方式を変更した
フレッツ光からドコモ光やソフトバンク光など、回線事業者を乗り換えた際には、ONUの仕様が異なる場合があります。旧型ONUでは新しい通信方式(例:IPv6 IPoE)に対応していないことがあり、接続が不安定になる原因にもなります。事業者変更後にトラブルが起きた場合は、ONUの交換が必要か確認しましょう。

通信が頻繁に切れたりランプが赤く光っているときは、ONUの交換サインかもしれません。焦らずプロバイダに相談して、無償交換の可否を確認するのが安心ですよ
ONUとは何か?役割と基本をおさらい
ONUは「Optical Network Unit」の略称で、宅内に届いた光ファイバーの“光信号”を、家庭内ネットワークで扱える“電気のデジタル信号”に変換する装置です。光回線の入り口に置かれ、回線事業者側の装置と家庭内のルーターをつなぐ“通訳”のような役割を担います。これが正常に動かないと、どれだけ高性能なルーターや端末を用意してもインターネットにはつながりません。
仕組みの全体像をイメージする
光回線はエリアの収容局にあるOLTという親機から、エリアの配線網を通じて各家庭のONUへ信号を届けます。ONUは受け取った光信号を電気信号へ変換し、LANポートから家庭内ルーターへ渡します。
現在主流の方式はPON系で、集合住宅でも一戸建てでも基本的な役割は同じです。上位規格のXGS-PONなどに切り替わると、ONUもそれに対応した機種が必要になります。
モデム・ルーター・ホームゲートウェイとの違い
- モデム
電話回線やケーブル回線向けの変調器の総称です。光回線では“モデム”ではなく“ONU”を使います。 - ルーター
ONUの先に設置し、インターネットと家庭内の複数端末を中継します。Wi-Fi機能やセキュリティ、PPPoEやIPv6(IPoE)の設定は通常こちらで行います。 - ホームゲートウェイ
事業者が提供する、ルーター機能付き装置です。機種によってはONU機能を内蔵しており、機器が一体化している場合もありますが、外観が似ていても“ONU一体型か、別体か”で扱いが変わります。
なぜ契約時に必ず設置されるのか
光回線は人の目に見えない光の点滅でデータを運びます。PCやスマホは光を直接扱えないため、光と電気を橋渡しするONUが不可欠です。契約時に工事担当者が宅内へ光ファイバーを引き込み、壁の光コンセントや光ケーブルとONUを接続してから、ルーターへつなぐのが一般的な流れです。
一般的な設置場所と配線の基本
ONUは熱やホコリ、湿気の影響を受けやすいため、通風のよい室内に設置します。壁面の光コンセント付近や、配電盤近くの情報分電盤内に収めるケースもあります。配線は「光ファイバー → ONU → LANケーブル → ルーター → 各端末」という順番が基本です。ONUの近くに電源が必要なので、タップの空きや雷サージ対応も確認しておくと安心です。
ランプ表示と基本的な読み方
機種により名称は異なりますが、以下のランプが搭載されます。
- 電源 正常点灯で通電中です。赤点灯や消灯は異常や起動中の可能性があります。
- 光回線/LOS/OPT 光のリンク状態を示します。消灯や赤点灯は断線や信号不良のサインです。
- 認証/ACT 収容局との認証・通信の状態です。点滅は通信中、消灯は未認証の可能性があります。
- LAN/UNI ルーター側との接続状態です。消灯はケーブル抜けや相性不良が疑われます。 ランプは“原因の切り分けの起点”になります。異常パターンが続くときは、配線・再起動・機器順序の確認を行います。
設定はどこで行うのか
PPPoEのユーザー名・パスワード設定や、IPv6(IPoE)の有効化、Wi-Fi名や暗号化方式などは、原則ルーター側で行います。ONUは変換装置であり、Wi-Fiを出していない機種が多いため、Wi-Fiが飛ばない=ONUの故障とは限りません。設定変更の対象機器を取り違えないことが、トラブル回避の近道です。
機器の提供形態と識別情報
ONUは回線事業者からのレンタルが一般的で、装置の背面や底面に製造番号やシリアル、契約ひも付けに使う識別子が印字されています。交換や回線種別の変更時には、この識別情報で認証されるため、ラベルは剥がさず、写真で控えておくと手続きがスムーズです。自前購入が許可されない契約もあるため、交換前に所有形態を必ず確認します。
速度・安定性との関係
通信速度は回線の混雑、ルーター性能、端末性能、LAN配線、Wi-Fi環境の影響も受けます。ONUの規格が古い場合や不具合がある場合はボトルネックになりえますが、原因は単独とは限りません。ONUの規格・状態とルーター/配線/設定をセットで見ることが、無駄のない改善につながります。
安全性と電源周りの注意
光ファイバーには高電圧は流れませんが、ONUは常時稼働の精密機器です。雷サージ対策タップの活用や、停電時に切れると困る環境では小型UPSの併用が有効です。通電中の光コネクター直視は避け、光ケーブルの強い折り曲げや引っ張りは断線の原因になります。

要は、ONUは“光を電気に変える要の装置”です。どこまでがONUの役割で、どこからがルーターの仕事かを分けて考えると、原因の切り分けも交換判断も迷いません。設置環境の通風・配線順序・所有形態の確認だけは最初に押さえておきましょう
ONU交換が「無料」になる条件・「有料」になるケース
ONU(光回線終端装置)の交換費用は、「誰が機器を所有しているか」「故障の原因は何か」によって大きく異なります。特に、契約中の回線事業者から貸与されている場合と、自分で購入した場合では扱いが変わるため、ここを正確に理解しておくことが重要です。
無料で交換できる主なケース
ONUの交換が無料になるケースは、主に「機器の自然故障」や「経年劣化」が原因の場合です。契約先が提供しているレンタル機器であれば、利用者に過失がない限り、無償で交換対応してもらえる可能性が高いです。
代表的な無料交換の条件は以下のとおりです。
- レンタル機器で自然故障が発生した場合
機器の内部部品が寿命を迎えた、突然電源が入らなくなったなど、利用者の責任ではない不具合。 - 長期利用による経年劣化が確認された場合
おおむね5〜10年使用していると、通信チップや電源系統の劣化により交換対象となることが多いです。 - メーカーの不具合やリコール対象となった場合
製造上の欠陥や品質問題による交換は、ユーザー負担なしで対応されるのが一般的です。 - 回線事業者側の仕様変更・ネットワーク更新による交換
IPv6対応や通信規格変更など、事業者側都合の交換も無償になるケースがほとんどです。
このようなケースでは、利用者が手続きをする前に事業者側から案内が届くこともあります。サポート窓口で「自然故障扱いになるか」を確認するのが確実です。
有料になるケースと注意点
一方で、以下のような場合は有料交換の対象になることがあります。特に「利用者の過失」が原因の場合、修理費や再設定費用が発生するため注意が必要です。
- 落下・衝撃・水濡れなどの物理的な破損
自分で移動中に落とした、飲み物をこぼした、湿気で内部が腐食したなどは「過失扱い」となります。 - 自分で分解・改造・非純正品の使用
機器内部を開けたり、他社製の電源アダプタを使った場合は保証対象外になります。 - レンタルではなく「自前購入」の場合
自分で購入したONUは当然ながら自己責任。交換時は新品購入代金(1万〜3万円程度)+設定作業料がかかることもあります。 - 設置・訪問サポートを希望した場合
故障が無償交換の範囲であっても、技術者訪問による設置作業を依頼すると「出張費」「作業料」が別途発生することがあります。
また、契約形態によっては「返却遅延」や「紛失」にもペナルティ料金が設定されている場合があります。交換時は旧機器の返却方法と期限を必ず確認しておきましょう。
無料・有料の判断を左右する3つのチェックポイント
- ONUの所有形態を確認する
契約書またはマイページで「レンタル機器」か「購入機器」かを確認。レンタルであれば無償対応の可能性が高いです。 - 故障の原因を明確にする
自然故障か過失かを切り分けるため、ランプ状態や使用状況をメモしておきましょう。 - 事業者のサポートポリシーを確認する
NTT・ドコモ光・auひかりなど各社で無償交換の条件が微妙に異なります。サポート窓口に問い合わせて明確化するのが安全です。
まとめ

ONU交換は「故障原因」と「契約形態」で費用が決まります。自然故障や経年劣化なら無償対応が一般的ですが、過失や自前機器の交換は有料になることが多いです。契約書・サポート条件を確認しておけば、無駄な出費を防げますよ。
ONU交換の手順をステップ・バイ・ステップで解説
ONU(光回線終端装置)の交換は、正しい手順を踏めば専門知識がなくても自分で行うことができます。ここでは、初めての方でも迷わないように、事前準備から接続確認までの流れを具体的に解説します。
1. サポート窓口へ連絡して交換の可否を確認する
まずは、契約している回線事業者やプロバイダのサポート窓口に連絡します。
連絡時には、次の情報を手元に用意しておくとスムーズです。
- 契約者名と契約番号
- ONU本体の型番(ラベルに記載)
- ランプの点灯状態やエラーメッセージの有無
- どんな症状が出ているか(接続断、速度低下など)
サポート側でリモート診断を行い、故障や交換の必要があるかを判断してもらえます。
2. 交換方法を選ぶ(郵送交換/訪問交換)
交換対応が決まると、事業者から「郵送交換」または「訪問交換」の案内があります。
- 郵送交換:新しいONUが宅配で届き、自分で設置・設定を行う。
- 訪問交換:専門スタッフが自宅に訪問し、取り外しから設定まで対応。
自分で配線に触れることに抵抗がある方や、複雑な環境(複数ルーター併用など)の場合は、訪問交換を選ぶと安心です。
3. 古いONUを取り外す
新しいONUが届いたら、まず古い機器の電源を必ず切ります。
次に以下の順番でケーブルを外します。
- 電源ケーブル
- LANケーブル
- 光ファイバーケーブル(慎重に!折れやすいため注意)
光ケーブルはコネクタ部分を持って抜き差しするようにし、無理な力を加えないようにしてください。
4. 新しいONUを設置・接続する
新しいONUを設置したら、次の順にケーブルを接続します。
- 光ファイバーケーブルを差し込む
- LANケーブルをルーターまたはパソコンに接続
- 電源ケーブルを接続して電源を入れる
設置場所は風通しの良い平らな場所を選び、熱がこもらないようにします。
5. ランプの状態を確認する
電源を入れたら、ランプの点灯状態をチェックします。
正常な場合、多くの機種では以下のようになります。
- 電源ランプ:緑の点灯
- 光回線ランプ:緑の点灯または点滅
- LANランプ:通信時に点滅
赤や消灯している場合は接続ミスや通信エラーの可能性があるため、再度ケーブル接続を確認してください。
6. インターネット接続を確認する
ランプが正常に点灯したら、ルーターやPC・スマホでインターネットに接続できるか確認します。
接続できない場合は、ルーターの設定(PPPoEやIPv6の再設定)が必要なこともあります。
設定画面にアクセスし、契約時に提供された接続ID・パスワードを再入力して再接続を試みましょう。
7. 旧ONUの返却を忘れずに行う
レンタル品の場合、古いONUは返却が必要です。
多くの事業者では、新しいONUと一緒に返却用の伝票や手順書が同梱されています。
指定期限(通常は2週間以内)までに返送しないと、違約金や機器代が請求される場合があるため注意しましょう。
8. 交換後の動作確認と安定化のチェック
接続が完了した後は、スピードテストを行って通信速度や安定性を確認します。
また、1日〜2日ほど動作を観察し、再起動を繰り返すような不具合がないかもチェックしておくと安心です。

ONUの交換は手順通りに行えば難しくありません。焦らず確認しながら進めれば、専門業者に頼まなくても安全に交換できますよ。
ONU交換にかかる費用の目安
ONU(光回線終端装置)の交換費用は、契約形態や故障の原因、交換方法によって大きく異なります。ここでは、一般的な費用相場と注意点を整理して紹介します。
無料で交換できるケース
多くの光回線では、ONUをレンタル(貸与)している場合、自然な故障や経年劣化が原因であれば、無料で交換してもらえるケースが一般的です。
特に、以下のような条件を満たす場合は無償交換の対象になることが多いです。
- 契約中の回線事業者が提供したレンタル機器である
- 故障原因が自然劣化や経年劣化によるもの
- 利用者に過失(落下・水濡れ・分解など)がない
また、製造上の不良やメーカーリコール対象機器の場合も、無料で交換対応してもらえることがあります。交換前には、契約しているプロバイダに連絡して「レンタル機器かどうか」「故障原因が自然劣化かどうか」を確認しましょう。
有料になるケースと費用相場
一方で、ユーザーの過失や機器の所有形態によっては費用が発生します。代表的な有料パターンと相場は次の通りです。
- 過失による故障(落下・水濡れ・破損など):修理・交換費として約5,000円〜10,000円前後
- 自己所有のONUを買い替える場合:機器代が約8,000円〜30,000円、設置・設定を依頼するとさらに約5,000円〜10,000円
- 訪問サポートが必要な場合:工賃として2,000円〜3,000円程度が追加
- 最新機種への任意交換(高速通信対応など):3,000円前後の交換手数料が発生することもあり
このように、交換理由や方法によって費用は大きく変わるため、事前に「どのケースに該当するか」を見極めることが大切です。
契約書・規約で確認しておくポイント
交換前に、契約書やレンタル規約を確認しておくと、予期しない請求を防げます。特に以下の項目をチェックしておきましょう。
- 「貸与機器」か「自己所有」か
- 「無償交換対象」と「有償交換対象」の定義
- 弁償・修理費用の上限額
- 訪問工事が必要かどうか
また、交換の際に工事が伴う場合は、工事費用が別途請求されることがあります。事前に見積もりを出してもらい、総額を把握しておくと安心です。
費用のシーン別まとめ
状況 | 費用目安 | 備考 |
---|---|---|
貸与ONUの自然故障 | 無料 | 経年劣化・機器不良など |
貸与ONUの過失故障 | 約5,000〜10,000円 | 落下・水濡れなど |
自己所有ONUの購入交換 | 約8,000〜30,000円 | 設置費別 |
最新機種へ任意交換 | 約3,000円 | 通信仕様変更時など |
訪問サポート付き交換 | 約2,000〜3,000円追加 | 工賃・設定料など |
事前確認の重要性
ONU交換は「無料」「有料」の判断基準が明確に分かれるため、自己判断で交換を進める前に、必ずプロバイダや回線事業者に問い合わせることが大切です。特に、訪問対応が必要な場合や、配線工事を伴うケースでは、予想以上の費用が発生することがあります。

ONU交換の費用は、契約形態と原因によって大きく変わります。貸与品なら無償が基本ですが、過失や自己所有なら実費になると考えておくのが安心です。交換前に契約内容をよく確認して、想定外の請求を防ぎましょう
交換後のONUで得られるメリット・交換前に知っておきたい注意点
最新ONUへの交換で得られる主なメリット
ONUを新しい機種に交換することで、通信品質や快適性が大きく向上するケースがあります。特に近年のONUは、処理性能・省エネ性・セキュリティ面で著しく進化しています。
通信速度と安定性の向上
最新のONUは、データ変換速度が高速化されており、帯域幅の広い回線(1Gbps~10Gbps)にも最適化されています。これにより、動画配信サービスの4K視聴や大容量データのクラウド同期でも通信が途切れにくく、複数端末での同時利用にも強くなります。
省電力設計でランニングコストを削減
従来型に比べて最新のONUは、待機時の消費電力が低く設計されています。エコモードや自動スリープ機能を備えたモデルも増えており、長時間稼働する機器としての電気代削減に貢献します。年間数百円~千円単位の節約になることもあります。
ルーター・Wi-Fiとの相性改善
古いONUでは、IPv6(IPoE)や最新Wi-Fi規格(Wi-Fi6/Wi-Fi6E)との互換性が限定的な場合があります。新しいONUに交換することで、通信方式の整合性が取れ、全体のネットワーク速度や応答性が向上します。特にリモートワークやオンライン会議を多用する環境では、その差が体感できるレベルです。
セキュリティと信頼性の強化
新型ONUでは、暗号化通信・認証処理の性能が向上し、外部からの不正アクセス防止機能も強化されています。また、メーカーによるファームウェア更新も継続的に提供されるため、脆弱性リスクを低減できます。
交換前に知っておくべき注意点
ONUを交換すれば必ず通信が改善するとは限りません。事前に以下の点を確認しておくことで、トラブルや無駄な出費を防げます。
回線側の問題はONU交換では解決しない場合も
速度低下や切断の原因が、宅内配線・ルーター・プロバイダ側の輻輳にある場合、ONUを交換しても改善しないことがあります。交換前に、プロバイダに回線診断を依頼して原因を切り分けておくことが重要です。
設定の再確認が必要
新しいONUを接続したあと、PPPoE設定やIPv6接続設定の再入力が求められる場合があります。特に、独自のログイン情報(ID・パスワード)を設定していた場合は、交換前に必ず控えておきましょう。設定を忘れると通信不能になるリスクがあります。
旧機器の返却忘れに注意
レンタル品のONUを交換した際、旧機器の返却が義務付けられているケースがほとんどです。返却が遅れると違約金や機器代の請求を受けることもあるため、送付キットや返送期限を必ず確認しておきましょう。
設置環境の見直しも同時に行う
せっかく新しいONUを導入しても、通風の悪い場所や電源タップの負荷が高い環境では性能を活かせません。熱対策とケーブル整理を行い、最適な設置位置に置くことが、長期的な安定動作につながります。

ONUを交換することで通信環境は確実に整いやすくなりますが、「交換さえすれば速くなる」とは限りません。原因を切り分け、設定と環境を見直すことが大切ですよ
ONUを長持ちさせるためのメンテナンス&設置環境の工夫
ONUは常時稼働している精密機器であり、日常の使い方や設置環境によって寿命が大きく変わります。適切なメンテナンスと環境づくりを意識することで、通信トラブルを防ぎ、長期間安定したインターネット接続を維持できます。
放熱と設置場所に配慮する
ONU内部の電子部品は熱に弱く、高温状態が続くと劣化や故障の原因になります。
以下のような設置場所を避けることが重要です。
- 直射日光が当たる窓際や暖房器具の近く
- 密閉された棚や押し入れの中
- 他のネットワーク機器(ルーター、NASなど)と密集している場所
風通しの良い場所に設置し、周囲に少なくとも数センチの空間を確保することで放熱がしやすくなります。夏場は小型ファンなどで送風するのも効果的です。
定期的な再起動で安定動作を保つ
ONUは長期間稼働させると内部メモリに不要なキャッシュやエラー情報が溜まり、通信の遅延や切断を引き起こすことがあります。
数ヶ月に一度、電源を切って1分ほど放置した後に再起動することで、内部がリセットされ動作が安定します。特に、通信速度が落ちたと感じるときや、接続が不安定なときに試すと効果的です。
ケーブルと電源の取り扱いを丁寧に
光ケーブルやLANケーブルはONUと回線をつなぐ命綱です。頻繁な抜き差しやケーブルの折り曲げは信号の損失を招きます。
ケーブルを抜くときは根元を持ち、力を入れずにゆっくり引き抜くのが基本です。
また、電源コードをたこ足配線で共有している場合は、電圧が不安定になり機器への負担が増すことがあるため、専用タップの使用をおすすめします。
雷サージ・停電対策を行う
落雷によるサージ(過電流)はONU故障の主要原因のひとつです。
雷サージ対応の電源タップやUPS(無停電電源装置)を導入することで、急な電流変化から機器を保護できます。特に夏季や雷の多い地域では有効な対策です。
また、雷が近づいた場合は、光ケーブルや電源プラグを一時的に抜いておくと安全です。
ホコリ・湿気・静電気を防ぐ環境を保つ
ONUの通気口にホコリがたまると放熱効率が下がり、内部温度が上昇します。
柔らかいブラシやエアダスターで定期的に清掃し、湿気の多い場所には除湿剤を置くと安心です。
冬場の乾燥期は静電気対策も有効で、静電気除去シートや加湿器を活用すると機器保護に役立ちます。
ファームウェア更新やメンテナンス通知の確認
回線事業者が提供するONUは、遠隔でのファームウェア更新や自動メンテナンスが行われる場合があります。
更新が保留になっていると、通信の安定性やセキュリティ面で不利になることがあります。プロバイダのサポートサイトやマイページで定期的に更新情報を確認しましょう。

ONUは日々動き続ける機器なので、ちょっとした環境の工夫や定期的なケアが長寿命の鍵になります。熱・ホコリ・電気の3点を意識しておけば、想像以上にトラブルを減らせますよ。
よくある質問(FAQ)——ONU交換編
Q1. ONUを交換すると本当に速度が速くなりますか?
はい、最新型のONUに交換すると通信速度や安定性が向上することがあります。特に、古いONUでは最新の通信方式(IPv6や10Gbps回線など)に対応していない場合があるため、機器を新しくすることで回線性能を最大限に引き出せます。ただし、速度低下の原因がルーターや配線側にある場合は、ONU交換だけでは改善しないケースもあります。
Q2. ONUは何年くらいで交換すべきですか?
一般的な交換目安は5〜10年程度です。使用環境や設置場所の温度・湿度によって寿命は変わります。頻繁に通信が途切れる、ランプが赤く点灯する、発熱が目立つといったサインが出たら、交換を検討するタイミングです。
Q3. 自分で市販のONUを購入して交換できますか?
基本的にはおすすめできません。多くの光回線では、通信事業者が指定したONUでないと接続が認証されない仕組みになっています。特にNTT系(フレッツ光・ドコモ光など)では、ONUは貸与機器として管理されているため、勝手に交換すると接続できなくなる場合があります。必ず事業者に確認してから対応しましょう。
Q4. 交換手続きにはどれくらい時間がかかりますか?
交換方法によって異なります。
- 郵送交換:問い合わせから2〜5日ほどで新しいONUが届きます。
- 訪問交換:担当者のスケジュールによりますが、通常1週間以内に予約可能です。 郵送交換では自分でケーブルを差し替えるだけで済むため、最短で即日復旧することもあります。
Q5. 交換費用はどれくらいかかりますか?
レンタル機器であれば、自然故障・経年劣化なら無料で交換できるケースが多いです。一方、落下・水濡れ・分解など利用者側の過失がある場合は、数千〜1万円前後の費用が請求されることもあります。自前で購入しているONUの場合は、機器代+設置費用が自己負担となります。
Q6. ONUを交換すると設定はリセットされますか?
ONU自体にはWi-Fi設定やパスワードは保存されていないため、交換後は通常、ルーター側の設定をそのまま使えます。ただし、PPPoE接続を利用している場合は、再設定が必要になることがあります。プロバイダから提供された「接続ID・パスワード」を手元に用意しておくとスムーズです。
Q7. 交換時に注意することはありますか?
以下の3点に注意しましょう。
- 旧ONUの返却期限を確認し、同梱の返送伝票で早めに返却する
- 光ケーブルは非常に繊細なため、無理に引っ張らない・曲げない
- 設置後、ランプが点灯しても通信テストを必ず実施して確認する
Q8. ONUの交換を避けるための予防策はありますか?
放熱性の高い場所に設置し、ホコリや湿気を避けることで寿命を延ばせます。定期的な再起動(1〜2か月に1回)や、雷サージ対応タップの使用も有効です。熱や雷によるダメージを防ぐだけでも、長く安定した稼働が期待できます。

ONU交換に関する疑問は、ほとんどが「交換時期」「費用」「設定」に集約されます。焦らず手順を踏めば、自分で安全に対処できます。迷ったときは必ず事業者に相談してくださいね。