CAGR(年平均成長率)計算 CAGR Calculation

CAGR(年平均成長率)計算は、「始値」「終値」を入力するだけで簡単に「CAGR(年平均成長率)」が計算できるツールです。「目標CAGR」から「終値」の逆算、「目標終値」から「必要CAGR」の逆算にも対応しています。
使い方
- 「モード」を選択します。
- 「始値」「終値」「期間」を入力します。
- 「CAGR(%/年)」「期間合計成長率」「期間年数(実数年)」「計算式」が表示されます。
CAGRとは?
CAGRとは
CAGR(年平均成長率)は、「スタートからゴールまでの増え方を、毎年ずっと同じ割合で増えたと仮定したら何%になるか」を表す指標です。デコボコな実績を“なだらかな複利カーブ”に置き換えたときの年あたりの伸び率、というイメージです。
ひとことで
- 始値と終値、期間の3つだけで「平均的な年成長率」を出す“複利の平均”。
計算式
CAGR = (終値 / 始値)^(1 / 年数) - 1
- %表示は ×100。始値>0、年数>0が前提。
例
- 100が3年で150に →
(1.5)^(1/3) - 1 ≈ 14.47%
- 100が5年で200に →
(2)^(1/5) - 1 ≈ 14.87%
使いどころ
- 投資の成績、売上や利用者数の成長など「長期の伸びを一言で」示したいとき。
- 目標からの逆算にも便利:
必要終値=始値×(1 + CAGR)^(年数)
注意点(ここが大事)
- 途中の入出金やキャッシュフローは無視する → それがある場合はIRR/XIRRが適切。
- 期間中の上下(ボラティリティ)は反映しない(最初と最後だけを見る)。
- マイナス期間や始値≤0では定義できない。終値=0ならCAGR=−100%。
よくある勘違い
- 「年次伸び率の平均(算術平均)」ではない → 複利の“幾何平均”。
CAGR計算式
CAGR(年平均成長率)とは
CAGR(年平均成長率)は、「始値から終値までの増え方を、毎年ずっと同じ割合で増えたと仮定したら何%になるか」を表す指標です。デコボコな実績をなだらかな複利カーブに置き換えたときの年あたりの伸び率というイメージです。
計算式(基本形)
CAGR = (終値 / 始値)^(1 / 年数) - 1
- %表示は ×100
- 前提:始値 > 0、年数 > 0
- 終値 = 0 のときは CAGR = −100%(年数 > 0 のとき)
同値な表現(数値的に安定)
CAGR = EXP( (LN(終値) - LN(始値)) / 年数 ) - 1
計算手順(ステップバイステップ)
- 年数を決める:
年 + 月/12 + 日/365
で小数年にする(うるう年を厳密にしない前提)
例:5年2か月10日 →5 + 2/12 + 10/365 ≈ 5.1945
年 - 倍率を出す:
倍率 = 終値 / 始値
- CAGR を計算:
CAGR = 倍率^(1/年数) - 1
- 整形:%表示、小数桁(例:小数第3位まで)を決めて表示
具体例
- 始値=100、終値=180、年数=4 → 倍率=1.8 →
(1.8)^(1/4) - 1 ≈ 0.158292
⇒ 15.829% - 始値=250、終値=400、年数=7 → 倍率=1.6 →
(1.6)^(1/7) - 1 ≈ 0.069449
⇒ 6.945% - 始値=100、終値=150、年数=1.5(=18か月) →
(1.5)^(1/1.5) - 1 ≈ 0.310371
⇒ 31.037%
部分年(小数年)の扱い
- シンプル運用:
年 + 月/12 + 日/365
- きっちりやる場合(金融の年数計算):
ACT/365
:実日数/365ACT/ACT
:年ごとに 365/366 を使い分け30/360
:各月30日・年360日として計算
逆算(よく使う2パターン)
- 目標CAGRから必要終値:
終値 = 始値 × (1 + CAGR)^年数
例:始値=100、年数=5、CAGR=10% →100 × 1.1^5 = 161.051
- 目標終値から必要CAGR:
CAGR = (終値 / 始値)^(1/年数) - 1
例:始値=100、終値=161.051、年数=5 → 必要CAGR ≈ 10%
(補足)所要年数の逆算:年数 = LN(終値/始値) / LN(1+CAGR)
時系列データからの求め方
- CAGR:最初と最後だけ使う
CAGR = (v_n / v_0)^(1/年数) - 1
- 幾何平均成長率(年次リターンの平均):
GeoMean = ( Π(1+g_i) )^(1/n) - 1
例:1.10 × 0.95 × 1.20 = 1.254
、1.254^(1/3) - 1 ≈ 7.836%
違い:CAGRは「端点のみ」、幾何平均は「各年の伸び率の積の平均」。
実質CAGR(インフレ調整)
1 + 実質CAGR = (1 + 名目CAGR) / (1 + インフレ率)
例:名目8%、インフレ2% → (1.08 / 1.02) - 1 ≈ 5.882%
Excel / Googleスプレッドシート式
- 基本:
=POWER(終値/始値, 1/年数) - 1
- 対数形:
=EXP(LN(終値/始値)/年数) - 1
- 部分年(YEARFRAC 使用):
- ACT/ACT:
=POWER(終値/始値, 1/YEARFRAC(開始日, 終了日, 1)) - 1
- ACT/365:
=POWER(終値/始値, 1/YEARFRAC(開始日, 終了日, 3)) - 1
- 30/360:
=POWER(終値/始値, 1/YEARFRAC(開始日, 終了日, 0)) - 1
(米国方式)/4
(欧州方式)
- ACT/ACT:
- 小数年を手入力で合算:
=POWER(終値/始値, 1/(年 + 月/12 + 日/365)) - 1
よくある落とし穴
- 始値 ≤ 0/年数 ≤ 0 は定義できない(エラー扱い)
- 終値 < 0 は価格・残高では通常不適(指標なら定義を明示)
- 途中の入出金を無視するのがCAGR。キャッシュフローが絡む投資は IRR/XIRR を使用
- ボラティリティを反映しない(CAGRは「なだらかな等価率」)
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注意事項
このツールは無料でご利用いただけます。
※このプログラムはPHP8.2.22にて作成、動作確認を行っております。
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