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目次
一台だけWi-Fiが繋がらないときにまず確認すべきポイント
Wi-Fiが他の端末では問題なく動作しているのに、一台だけ接続できない場合は「その端末特有の設定」や「物理的な環境」が原因であることがほとんどです。焦ってルーターを初期化する前に、以下のポイントを順番にチェックしてみましょう。
他の端末では正常に接続できるかを確認する
最初に行うべきは、他の端末でWi-Fiが正常に使えるかどうかを確認することです。
もし他のスマホやPCも同じように繋がらない場合は、端末ではなくルーターや回線側のトラブルの可能性が高いです。
逆に、一台だけ繋がらないなら、その端末の設定や通信モジュールに問題がある可能性が濃厚です。
機内モード・Wi-Fiスイッチの状態を確認する
スマートフォンやノートパソコンでは、誤って機内モードをONにしている、あるいはWi-FiスイッチがOFFになっているだけで通信が遮断されます。
特にモバイル端末では、スワイプ操作で切り替えが簡単にできるため、意図せずONになっていることもあります。
次の点を確認してください。
- 機内モードがオフになっているか
- Wi-Fi接続が有効になっているか
- 他のネットワークに自動接続していないか
ルーターとの距離・障害物をチェックする
Wi-Fiの電波は壁や家具、電子レンジなどの電波を発する機器によって遮られたり弱まったりします。
そのため、一部の部屋や位置だけ接続が不安定になるケースがあります。
改善するためには以下を試しましょう。
- ルーターの近くで再接続を試す
- 家電や電子機器のそばを避ける
- ルーターを床置きではなく高い位置に設置する
接続先SSID(ネットワーク名)の選択ミスに注意
意外と多いのが、異なるSSIDに誤って接続しているケースです。
自宅のルーターには「2.4GHz」と「5GHz」の2つのSSIDがあることが一般的で、同じ名前に見えても通信特性が異なります。
一方が繋がらないときは、もう一方のSSIDに接続し直すことで改善することがあります。
端末の再起動を行う
一時的な通信エラーやキャッシュの不具合で接続できなくなっている場合は、再起動が最も効果的なリセット方法です。
スマホ・PC・タブレットを再起動してから再度Wi-Fiに接続してみてください。
特にOSアップデート直後や長期間スリープ状態だった端末では、再起動によって改善するケースが多く見られます。
セキュリティキー(パスワード)を再入力する
「接続済みなのにインターネットに繋がらない」「接続に失敗する」といった場合は、保存されたパスワード情報が壊れていることがあります。
一度Wi-Fi設定を削除し、SSIDを選択して正しいパスワードを再入力してみましょう。
特にルーターを再設定・交換したあとなどは、古いパスワードが残っているケースがよくあります。
他のネットワーク設定やVPNを確認する
VPNやプロキシ設定を使用している場合、それがWi-Fi通信をブロックしている可能性もあります。
また、セキュリティアプリや企業用設定プロファイルが通信制限をかけていることもあるため、一時的に無効化して挙動を確認してみてください。

まずは落ち着いて、上から順に確認していくのが大事です。一台だけ繋がらない場合は、機器の故障よりも設定や電波環境の影響が圧倒的に多いですよ。原因をひとつずつ切り分けていけば、ほとんどのケースは自力で解決できます。
スマホ・パソコン・ゲーム機など端末別のトラブル傾向
Wi-Fiが一台だけ繋がらないときは、端末の種類によって原因や対処法が異なります。ここでは、スマホ・パソコン・ゲーム機といった主要な機器ごとに、よくあるトラブルの傾向と解決のヒントを解説します。
スマホ(iPhone・Android)の場合
スマホで一台だけWi-Fiに繋がらない場合は、設定面やOSの挙動による一時的な不具合が多いです。
主な原因
- 機内モードやモバイルデータ優先設定が有効になっている
- ネットワーク設定の不具合やキャッシュの破損
- iOS・Androidアップデート後のWi-Fi再認識エラー
- 範囲外接続による電波強度不足
対処法
- 機内モードを一度ON→OFFにして通信をリセット
- Wi-Fi設定から「このネットワーク設定を削除」→再接続
- 「ネットワーク設定をリセット」(iPhone: 一般 > 転送またはリセット、Android: 接続設定内)を実施
- モバイルデータ通信を一時的にOFFにしてWi-Fiを優先接続
スマホはBluetoothや位置情報機能との干渉も起きやすいため、接続が不安定な場合は不要な通信を一時停止すると安定することがあります。
パソコン(Windows・Mac)の場合
PCでは、ドライバやセキュリティソフト、ネットワーク構成の影響が大きく、ソフトウェア的な問題で通信が遮断されるケースが多いです。
主な原因
- 無線LANドライバの不具合や古いバージョンのまま使用
- Windows Defenderやファイアウォールによるブロック
- IPアドレスの競合やDNS設定のエラー
- 休止状態・スリープ復帰後のネットワーク認識不良
対処法
- 「デバイスマネージャー」からWi-Fiドライバを更新
- コマンドプロンプトで以下を実行
ipconfig /release ipconfig /renew ipconfig /flushdns- セキュリティソフトを一時的に無効化し接続確認
- 「ネットワークのリセット」(設定 > ネットワークとインターネット > 状態)で再構築
Macの場合は「ネットワーク環境設定」からWi-Fiを一度削除→再追加することで改善するケースも多くあります。
ゲーム機(Switch・PS5など)の場合
ゲーム機は、Wi-Fiの周波数帯やルーターのセキュリティ設定との相性が原因で繋がらないことが多いです。
主な原因
- 2.4GHz帯・5GHz帯どちらか一方にしか対応していない
- WPA3などの新しい暗号化方式に未対応
- MACアドレス制限が有効になっている
- ルーターのUPnP設定が無効で通信ポートが閉じている
対処法
- ルーター設定画面で2.4GHz帯・5GHz帯を確認し、対応している方に接続
- 「ネットワーク設定の手動入力」でDNSを固定(例:8.8.8.8/8.8.4.4)
- ルーターのMACアドレスフィルタ設定を解除または対象機器を許可リストに追加
- ゲーム機を再起動または再設定(Switchは「ネットワークの再登録」推奨)
PS5やSwitchはオンライン認証サーバーへの接続が必要なため、一時的な障害やメンテナンス情報もチェックしておくとよいでしょう。
その他の機器(プリンター・テレビ・家電など)
IoT家電やプリンターなどは、設定時のSSID入力ミスや電波強度不足が原因で接続に失敗するケースがあります。特に「2.4GHzのみ対応」製品が多いため、ルーターの周波数設定を確認し、2.4GHz帯を有効にしておきましょう。

端末ごとに原因は異なりますが、ポイントは「設定・距離・認識エラー」の3つです。スマホなら再接続、PCなら設定リセット、ゲーム機ならルーター設定の確認と覚えておくと、すぐに対応できますよ。
デバイス設定が原因のケースと解決法
一台だけつながらない場合、ルーターや回線よりも「その端末の設定ズレ」が原因であることが多いです。以下の観点で“端末の中”を順番に点検すると、短時間で復旧できる可能性が高まります。
SSIDの選択ミスと“類似ネットワーク”の罠
自宅やオフィスでは、似た名前のSSIDが複数存在しがちです。メッシュWi-Fiや二重ルーター環境では末尾が「-2G」「-5G」「-a」「-g」と異なることもあります。
同名SSIDに見えても実際は別の機器というケースもあるため、接続先は必ず削除→選び直しを行いましょう。
- ネットワーク一覧から現在のSSIDを削除(“このネットワーク設定を削除”)
- 2.4GHzと5GHzの両方があるなら、電波状況に応じて片方へ明示的に接続
- 来客用SSID(guest)に誤接続していないか確認(端末間通信が遮断されることがあります)
自動接続・省電力の挙動差で再接続しない
端末がスリープ時にWi-Fiを切る、省電力時に自動接続を抑制する設定が有効だと、復帰後にモバイル回線へ逃げ続けることがあります。
“自動接続”はSSIDごとに保持されるため、対象SSIDの設定を個別に見直します。
- SSIDの「自動接続」をオンにする(オフ→オンで設定をリフレッシュ)
- 省電力モード中もWi-Fiを維持する設定に変更
- スマホの「Wi-Fiアシスト」「モバイルデータ優先」機能を一時的にオフにする
パスワード・暗号化方式の不一致
パスワードを“正しく見えて誤っている”例は多いです。古い端末はWPA3非対応、WPA2/WPA3混在環境で再接続に失敗する場合もあります。
- パスワードを再入力(コピペ時の空白混入に注意)
- ルーターの暗号化方式がWPA3専用なら、端末側が対応しているか確認
- 「WPA2-WPA3トランジション」環境で不安定なら、いったんWPA2のSSIDへ接続して検証
保存プロファイルの破損や“固定設定”の残骸
過去の接続プロファイルが壊れていたり、静的IP・カスタムDNS・プロキシ設定が端末側に残っていると、他の端末だけつながる現象が起きます。
- 対象SSIDの設定を削除→端末を再起動→新規接続
- IP設定を「DHCP(自動)」に戻す(固定IP / サブネット / ゲートウェイの残りに注意)
- 端末のDNSを自動に戻す(カスタムDNSを一時的に解除)
- プロキシ設定・VPN・企業プロファイルを無効化して挙動を切り分け
プライベートアドレス(ランダムMAC)とアクセス制御
端末の「プライベートアドレス(MACランダム化)」がオンだと、ルーターのMACフィルタや接続台数制限と噛み合わず、特定端末だけ弾かれることがあります。逆に固定MAC前提の登録制Wi-Fiでランダム化がオンでも拒否されます。
- SSIDごとの「プライベートアドレス(ランダムMAC)」設定をオン/オフ切り替えて再接続
- 社内や学校の登録制Wi-Fiは、登録されたMACと端末の送出MACが一致しているか確認
キャプティブポータル(同意画面)を踏み抜けている
公共系やゲストWi-Fiで、同意画面がブロックされていると“接続はあるが通信できない”症状になります。
ブラウザで任意のHTTPサイトを開く、または通知からログインページへ遷移して認証を完了させます。
- ブラウザで http://neverssl.com のようなHTTPサイトへアクセスしてリダイレクトを誘発
- 迷惑広告ブロッカーやプライベートDNSがポータルを阻害していないか確認
時刻ずれ・証明書エラー
端末の日時がずれるとTLSハンドシェイクに失敗し、特定端末のみネット不可に見えることがあります。海外旅行後や電池切れ後に起きがちです。
- 日付と時刻、タイムゾーンを自動設定に戻す
- 証明書エラーが出る企業Wi-Fiは、正規の証明書・プロファイルを再インストール
アプリ・機能が通信をブロックしている
ペアレンタルコントロール、セキュリティアプリ、企業のMDM、フィルタリングアプリが端末単位でブロックしている場合があります。端末だけが対象になるため、他の端末は問題なく通信できます。
- フィルタリングや保護者向け機能を一時停止して確認
- 企業支給端末やMDM構成は管理者にポリシーの見直しを依頼
位置情報や権限がオフでスキャンできない
一部OSは、Wi-Fiスキャンや正確な接続に位置情報権限を要求します。権限がオフだとSSIDが出ない、接続が安定しないことがあります。
- Wi-Fiスキャンのための位置情報権限を有効化
- アプリの権限制限がネットワーク機能に干渉していないか確認
OS別の“最終リセット”で直る典型例
どうしても直らないときは、端末側ネットワーク設定の初期化が有効です。保存済みWi-FiやVPN、Bluetoothペアリングが消えるため、実施前に必要情報を控えてください。
- iPhone / iPad:設定 → 一般 → 転送またはiPhoneをリセット → リセット → ネットワーク設定をリセット
- Android:設定 → システム → リセットオプション → Wi-Fi、モバイル、Bluetoothをリセット(メニュー名は機種差あり)
- Windows:設定 → ネットワークとインターネット → 詳細ネットワーク設定 → ネットワークのリセット → 今すぐリセット
- macOS:Wi-Fiサービスを一度削除して追加(ネットワーク設定)/“場所”を新規作成してネットワーク環境を再生成
それでもダメなときの切り分け
端末設定かハードかを即断するため、別のWi-Fiに接続してみます。自宅でダメでもテザリングや公共Wi-Fiで正常なら、端末ハード故障の可能性は低めです。逆にどこでもダメなら、無線モジュール故障やOS破損、極端な旧OSによる互換性問題が疑われます。
- 別SSID(スマホのテザリング等)で接続検証
- OSとドライバー/ベースバンドを最新に更新
- 旧端末はWPA3や新チャネルへの非対応を考慮(2.4GHz固定で暫定運用など)

要点は「SSID・自動接続・認証情報・ネットワークの固定設定・ランダムMAC・VPN/プロキシ」の6点を順番に初期化/無効化して切り分けることです。八割は“保存プロファイルの削除→再接続”で解決します。うまくいかないときは、別Wi-Fiで動作確認して端末側か環境側かを素早く見極めましょう
Wi-Fiルーター側に問題がある場合の確認手順
一台だけWi-Fiに繋がらない場合、デバイス側ではなくルーターの設定や動作に原因があるケースも多く見られます。特に、接続制限・設定エラー・古いファームウェアなどが影響していることがあります。ここでは、Wi-Fiルーター側で確認すべき主なポイントと手順をわかりやすく解説します。
ルーター設定で特定の端末が制限されていないか確認する
ルーターの設定によって、特定の機器が接続できないよう制限されている場合があります。以下の設定を確認しましょう。
- MACアドレスフィルタリング
ルーターの管理画面で「MACアドレスフィルタリング」機能が有効になっていると、登録されていない機器は接続を拒否されます。 該当端末のMACアドレス(Wi-Fi設定画面で確認可能)がブロックされていないかを確認し、必要に応じて許可リストに追加してください。 - 接続台数制限(デバイス制御)
一部の家庭用ルーターでは、同時接続台数を制限する設定があります。 接続上限に達している場合、新たに接続する端末が拒否されるため、不要な機器を切断して再接続してみましょう。 - ペアレンタルコントロールやアクセス制限設定
子ども用の制限や利用時間制限を設定していると、その時間帯のみ接続できなくなることがあります。 管理画面の「アクセス制限」「スケジュール設定」を見直しましょう。
ルーターを再起動してキャッシュをリセットする
一時的な不具合やメモリ負荷で、ルーターが特定の機器との通信を正常に処理できないことがあります。まずは再起動を試してみてください。
- ルーターの電源コードを抜き、30秒〜1分ほど待つ
- 再度電源を入れて、インターネットランプ(またはWi-Fiランプ)が安定するまで待機
- 接続できなかったデバイスを再度Wi-Fiに接続
再起動で内部キャッシュや一時エラーが解消され、通信が回復するケースが多くあります。
初期化(リセット)で設定をリフレッシュする
再起動でも改善しない場合は、ルーターの設定が破損している可能性もあります。購入時の状態に戻す「初期化」を検討しましょう。
- ルーター背面や底面の「RESET」ボタンを長押し(5〜10秒程度)
- ランプが再点灯し、設定が工場出荷時に戻るのを待つ
- 再度SSIDとパスワードを設定して端末を接続
初期化後は、SSIDやパスワード、接続モードなどを再設定する必要があります。設定情報を控えてから実行するのが安心です。
ファームウェアを最新バージョンに更新する
古いルーターや長期間アップデートしていない場合、内部ソフトウェア(ファームウェア)の不具合が原因で一部機器との通信が安定しないこともあります。
- ルーター管理画面にログイン(一般的に「192.168.0.1」や「192.168.1.1」)
- 「管理」または「ファームウェア更新」の項目を選択
- 「最新バージョンを確認」→「更新」を実行
更新後は自動で再起動が行われ、通信品質が向上する場合があります。セキュリティ面でもアップデートは定期的に行うのが理想です。
それでも改善しない場合の対応策
上記を試しても繋がらない場合は、ルーター自体の故障や相性問題の可能性もあります。
以下のような追加対応を検討してください。
- 別のルーターまたはモバイルルーターで接続を試す
- ルーターのサポート窓口に問い合わせる
- 家庭内でメッシュWi-Fiや中継器を導入して通信範囲を安定化する
古いルーター(5年以上前)は新しい通信規格に対応していない場合もあり、買い替えが根本解決になるケースもあります。

Wi-Fiルーターは家庭内ネットワークの心臓部です。設定ミスや古いファームウェアが原因で「一台だけ繋がらない」状況を生むことも多いんです。焦らず一つずつ確認すれば、多くは再起動や更新で改善しますよ。特に古いルーターを使っている方は、この機会に最新モデルへの見直しも検討してみてくださいね
電波干渉や周波数帯(2.4GHz・5GHz)の切り替えで解決できる理由
Wi-Fiが一台だけ繋がらないとき、意外に多いのが「電波干渉」や「周波数帯の不一致」が原因のケースです。Wi-Fiには2.4GHz帯と5GHz帯の2種類があり、それぞれに特性と弱点があります。周囲の環境や端末の対応状況によっては、適切な帯域を選ぶことで驚くほど安定する場合があります。
2.4GHz帯と5GHz帯の違いを理解する
Wi-Fiルーターは、一般的に「SSID(ネットワーク名)」が2種類表示されます。末尾に「_2G」や「_5G」と付いていることが多く、これが周波数帯の違いです。
- 2.4GHz帯:壁や家具などの障害物に強く、広範囲に届く。ただし、電子レンジやBluetooth機器などと同じ帯域を使うため「電波干渉」が発生しやすい。
- 5GHz帯:電波干渉に強く、高速通信が可能。ただし、障害物に弱く、ルーターから離れると届きにくくなる。
つまり、「距離が遠い・壁が多い場所」では2.4GHz、「近距離で高速通信したい」場合は5GHzが向いています。
電波干渉が発生する原因
Wi-Fiが繋がらない・不安定になる代表的な原因は「電波干渉」です。次のような機器が近くにあると、Wi-Fiの電波とぶつかって通信が途切れることがあります。
- 電子レンジやコードレス電話機
- Bluetoothイヤホンやスピーカー
- ベビーモニター、無線マウスなどの2.4GHz帯機器
- 隣家や他の部屋のWi-Fiルーター
これらの機器と同じ周波数(2.4GHz)を使っているため、電波がぶつかり合ってしまうのです。結果として、一台のデバイスだけが頻繁に切断されることがあります。
周波数帯を切り替えることで改善する理由
Wi-Fiルーターが「デュアルバンド対応(2.4GHzと5GHzを両方使える)」の場合、接続先を変更することで干渉を避けることができます。たとえば次のように切り替えてみましょう。
- 電波干渉が多い → 5GHz帯に変更
- ルーターから遠くて電波が弱い → 2.4GHz帯に変更
ルーターの設定画面で「バンドステアリング(自動切り替え)」がONになっていれば、自動的に最適な周波数へ接続することも可能です。ただし、古い端末では5GHzに対応していないこともあるため、デバイス側の対応状況を確認しておきましょう。
メッシュWi-Fiで電波の“抜け”を防ぐ
家庭内で部屋ごとに電波の強弱が激しい場合は、メッシュWi-Fiの導入も効果的です。親機と複数の子機が連携して、家中を一つのネットワークでカバーします。移動しても自動で最適な電波に切り替わるため、リビング・寝室・玄関先など場所を問わず安定して接続できます。
実践ステップ
- ルーターに「2.4GHz」「5GHz」のSSIDがあるか確認
- スマホやPCのWi-Fi設定で、もう一方のネットワークに接続してみる
- それでも不安定なら、ルーターの設置場所を見直す
- 家全体で不安定なら、メッシュWi-Fiや中継器の導入を検討

周波数帯の切り替えは、専門的な設定変更をしなくても、スマホやPCのWi-Fi一覧からSSIDを選び直すだけでOKです。まずは簡単に試せる方法から実践してみましょう。
ファイアウォールやセキュリティソフトによる接続ブロックの対処法
一台だけWi-Fiに繋がらない場合、意外と多いのが「ファイアウォール」や「セキュリティソフト」が通信をブロックしているケースです。ウイルス感染や不正アクセスを防ぐための仕組みが、正しい通信までも遮断してしまうことがあります。ここでは、Windows・Mac・スマホそれぞれでの確認と対処法を解説します。
Windowsの場合の確認と対処
Windowsでは、標準搭載の「Windows Defender ファイアウォール」が通信を制御しています。設定の誤りやアップデート後の変更により、Wi-Fi通信がブロックされることがあります。
手順
- 設定を開く
「スタート」→「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「Windows セキュリティ」→「ファイアウォールとネットワーク保護」を開きます。 - ネットワークの種類を選択
「ドメインネットワーク」「プライベートネットワーク」「パブリックネットワーク」のいずれかをクリックします。 - 一時的にOFFにして接続確認
「Microsoft Defender ファイアウォール」を一時的にOFFに切り替え、Wi-Fiが接続できるか確認します。 接続が復旧する場合は、特定のアプリや通信ポートがブロックされている可能性が高いです。
注意点
- 無効化した状態を放置するとセキュリティリスクが高まります。接続確認後は必ず再びONに戻すようにしましょう。
- 企業用PCやVPN接続中の環境では、管理者によって設定変更が制限されていることがあります。その場合はシステム管理者に相談してください。
セキュリティソフト(ウイルス対策ソフト)の影響を確認
ウイルスバスター、ノートン、カスペルスキーなどの市販セキュリティソフトにも、ネットワーク監視機能があります。アップデートや誤検知で「安全でない接続」と判断され、Wi-Fi通信を遮断することがあります。
対処法
- 一時的にソフトを「停止」または「保護の一時解除」して接続を試す
- 接続できた場合は、そのソフトの「例外設定」または「信頼済みネットワーク」に自宅のWi-Fiを登録する
- 常に通信がブロックされる場合は、ソフトの再インストールや設定リセットを検討
ポイント
ファイアウォールやセキュリティソフトを同時に複数インストールしていると、競合して通信障害が起こることもあります。1台につき1種類に統一するのが基本です。
VPNやプロキシ設定の見直し
VPNやプロキシを使っている場合、それが原因でWi-Fiに接続できないことがあります。通信経路が暗号化・転送されるため、特定のアプリやブラウザがネットワークを認識できなくなるケースです。
対処手順
- VPNを一時的にOFFにして接続を確認
- ブラウザやOSのプロキシ設定を確認し、「自動検出」または「プロキシを使用しない」に設定
- 企業や学校で配布されたVPNを使用している場合は、管理者の許可を得て設定を変更する
Mac・スマホでのセキュリティ関連設定の確認
Macの場合
- 「システム設定」→「ネットワーク」→「Wi-Fi」を開き、現在の接続先を確認
- 「詳細設定」→「TCP/IP」や「DNS」設定を開き、不要なVPN構成やプロキシが有効になっていないか確認
- 一時的にセキュリティソフトを停止し、接続が復旧するか試す
スマホの場合
- Androidでは「VPN」設定がONになっていないか確認
- iPhoneでは「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」を開き、不要なVPNプロファイルを削除
- セキュリティアプリ(例:ウイルスバスターMobile)がある場合は、一時停止して接続を再試行
根本的な改善策と再発防止
ファイアウォールやセキュリティソフトの設定を何度も変更しなければならない場合、以下の点を見直しましょう。
- ネットワークを「信頼済みネットワーク」に登録する
- OSやセキュリティソフトを最新バージョンに保つ
- VPN接続時の例外設定を適切に行う
- Wi-Fiルーターのファームウェアも最新化する
こうした設定を見直すことで、セキュリティを維持しながら安定した通信環境を保てます。

ファイアウォールやセキュリティソフトは“守るための壁”ですが、時にその壁が通信を遮ることもあります。焦らず一時的に設定を切り替えて検証することが大切です。原因を切り分けながら、セキュリティと快適な接続のバランスを保つよう意識しましょう。
ルーターや回線自体に問題がある場合の見極め方
一台だけでなく、複数の端末で同時に通信が不安定になったり、速度が極端に低下する場合は、ルーターや回線そのものに原因がある可能性が高いです。ここでは、ユーザー自身で判断できるチェック方法と、見極めのポイントを解説します。
1. 複数端末で同時に不具合が起きていないか確認する
まずは、他のスマホやパソコンでも同じWi-Fiに接続し、通信状態を確認しましょう。以下のような場合は、回線やルーターに問題がある可能性があります。
- 複数端末で同時にインターネットが途切れる
- どの端末でも動画やサイトの読み込みが極端に遅い
- 有線接続でも通信が不安定
この時点で、特定の端末に限らず全体的な通信品質に影響がある場合は、デバイス側ではなくルーターや回線の障害を疑うべきです。
2. ルーターの動作ランプを確認する
ルーターのインジケーター(LED)は、状態を把握する最も簡単な手がかりです。
メーカーによって表記は異なりますが、一般的には以下の状態を確認します。
- インターネットランプが赤点灯または消灯している:回線障害や設定不備の可能性
- Wi-Fiランプが点滅を繰り返す:ルーターが再接続を試みている状態
- すべてのランプが正常でも繋がらない:DNS設定やルーターのソフトウェア不具合の可能性
電源を一度切って再起動しても改善しない場合は、回線や機器の再設定・初期化を検討しましょう。
3. ルーターの再起動・初期化で改善するかを確認する
一時的なバグや負荷によって通信が停止することがあります。次の手順を試してみてください。
- ルーターの電源を抜き、30秒〜1分ほど待つ
- 再び電源を入れ、完全に起動するまで待つ
- すべてのランプが安定した後に再接続を確認する
それでも解決しない場合は、ルーターの初期化ボタンを長押しして工場出荷時設定に戻す方法もあります。初期化後はSSIDやパスワード設定がリセットされるため、再設定を忘れずに行いましょう。
4. インターネット回線側の障害情報を確認する
自分では原因を特定できない場合、インターネットサービスプロバイダ(ISP)側の障害の可能性もあります。以下の手順で確認しましょう。
- 利用中の回線(ドコモ光・auひかり・SoftBank光など)の「通信障害情報」ページをチェック
- SNS(Xや公式サポートアカウント)で同様の報告がないか確認
- モデムやONUの電源ランプが赤・オレンジ点灯している場合は、通信経路上の障害の可能性
障害が発生している場合は、ユーザー側でできる対処は限られます。時間をおいて再試行しましょう。
5. 回線契約や機器の老朽化も要チェック
通信が頻繁に切れる、速度が極端に遅いといったトラブルが続く場合は、回線の契約プランや機器の劣化も考えられます。
- 古いルーター(5年以上前)は通信規格が古く、最新機器に対応できない
- VDSL方式のマンション回線は速度制限があり、混雑時に著しく遅くなる
- IPv4契約のまま利用している場合、混雑の影響を受けやすい
改善策としては、IPv6対応の光回線や最新Wi-Fi 6ルーターへの切り替えを検討するのが効果的です。
6. 最終手段としてプロバイダ・サポートへ相談
上記を試しても改善しない場合は、プロバイダやルーターのメーカーサポートへ問い合わせましょう。
問い合わせ時には、以下の情報を整理しておくとスムーズです。
- 利用している回線・プロバイダ名
- ルーターのメーカーと型番
- いつから不具合が発生しているか
- どの端末でどのような症状が出ているか
適切な切り分けとサポート対応を受けることで、問題箇所が明確になります。

Wi-Fiが一台だけでなく全体的に不安定な場合、まずは複数端末での挙動確認とランプチェックが基本です。再起動や障害情報の確認で直るケースも多いですが、古いルーターや回線方式が原因のこともあります。最新規格やIPv6への乗り換えで通信品質が安定することも多いですよ。焦らず、原因を段階的に切り分けていきましょう
トラブルが頻発するなら通信環境を根本改善する方法
一度Wi-Fiが繋がらない問題を解消しても、またすぐに接続が不安定になる場合は、家庭やオフィスの通信環境自体を見直す必要があります。特定の端末だけでなく、時間帯や場所によって接続が途切れる・遅いと感じるなら、「場当たり的な対処」ではなく「根本的な改善」に取り組むことが効果的です。
最新ルーターへの買い替えで安定性を向上
古いルーターを使っている場合、最新のWi-Fi規格に対応しておらず、通信速度や接続安定性が劣ることがあります。特に「IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)」以前のモデルでは、複数端末が同時に通信すると速度低下や接続切断が起きやすい傾向があります。
新しいルーターに買い替えることで、次のような効果が期待できます。
- Wi-Fi 6(11ax)対応により、多数の端末が同時に接続しても安定
- ビームフォーミング機能で、端末の位置に合わせて電波を集中
- MU-MIMO対応で、複数デバイスへの同時通信が可能
- 省エネ・高効率通信によるバッテリー消費の軽減
さらに、3年以上使っているルーターは経年劣化による熱・ノイズの影響も受けやすく、定期的な買い替えを検討するのが理想です。
Wi-Fi中継器・メッシュWi-Fiで家中をカバー
戸建てや広いマンションでは、ルーターから離れた部屋で電波が弱くなることが多くあります。この場合は「Wi-Fi中継器」や「メッシュWi-Fi」の導入が有効です。
- Wi-Fi中継器:ルーターの電波を中継して、遠い部屋にも届ける
- メッシュWi-Fi:複数のアクセスポイントが連携し、家全体を一つのネットワークとしてカバー
特にメッシュWi-Fiは、部屋を移動しても途切れずに通信が継続する「シームレス接続」が特徴で、家族で複数端末を使う家庭やリモートワークには最適です。
IPv6対応回線で混雑時間帯の速度低下を解消
夜間や休日に通信が遅くなる場合、原因は「回線の混雑」です。従来のIPv4(PPPoE方式)では、多くのユーザーが同時にアクセスする時間帯に速度低下が発生します。
これを解消するには、IPv6(IPoE方式)対応の光回線に切り替えることが有効です。
- 混雑の少ないルートを利用するため安定した速度を維持
- オンライン会議や動画視聴でも遅延が発生しにくい
- ルーター設定も自動化され、接続がシンプル
プロバイダによってはIPv6接続が標準で提供されるプランも多く、申し込み後すぐに利用可能な場合があります。
光回線やホームルーターの再選定で通信品質を底上げ
もし長年同じプロバイダ・回線を利用している場合、通信規格や設備が古くなっている可能性もあります。特に集合住宅やVDSL方式では、構造上の制約で速度が出にくいケースが多いです。
改善策としては次のような選択肢があります。
- VDSL方式から光配線方式(光コンセント直結)への変更
- ホームルーターを最新モデル(5G対応)に乗り換え
- 複数回線を比較し、通信品質やサポート体制を重視して選ぶ
通信速度だけでなく、「安定性」「サポート」「契約更新の柔軟さ」なども見直すことで、日常のストレスが大きく減少します。
家庭内ネットワークの再設計で“つながる家”を実現
家族それぞれがスマホ・テレビ・家電をWi-Fiに接続する現代では、ネットワーク構成の見直しも重要です。LANケーブルを適切に分配し、電波の届きにくい部屋には中継ポイントを設けることで、全体的な通信品質を底上げできます。
また、IoT家電を多数接続する場合は、2.4GHz帯をIoT専用・5GHz帯をメイン機器用と分けることで、干渉を防ぎ安定性を高めることができます。

通信トラブルが繰り返し起こる場合は、デバイスや設定を疑うよりも、まず「通信環境の基礎体力」を強化するのが近道です。最新規格のルーターやIPv6回線、メッシュWi-Fiなどを導入すれば、Wi-Fiトラブルの多くは根本的に解決できます。必要に応じて専門業者に相談するのも賢い選択ですよ。


