中国でGoogleが使えないときの対処法と代替手段まとめ【VPN・現地アプリ・検索エンジン別】



目次

中国でGoogleが使えない理由

中国ではGoogleをはじめとする多くの海外サービスが利用できません。その最大の理由は、中国政府がインターネット上の情報を厳しく統制しているからです。

情報統制の象徴「グレートファイアウォール」

中国国内のインターネットは「グレートファイアウォール(金盾)」と呼ばれる検閲システムによって制御されています。これは、特定のウェブサイトやキーワード、IPアドレスなどをフィルタリングし、国民がアクセスできる情報を制限するための国家プロジェクトです。政治的に敏感な情報や、国外から流入する情報が対象となり、Googleを含む多くの西側企業のサービスがブロックされています。

Googleと中国政府の確執

Googleが中国で利用できなくなったのは、技術的な理由だけではありません。2009年、Googleは中国からのサイバー攻撃を受けたと発表しました。この攻撃では、中国の人権活動家のGmailアカウントが標的にされていたとされています。これを機にGoogleは中国政府との対立を深め、翌2010年には中国本土での事業を大幅に縮小しました。

国産サービスの保護と育成

中国政府が海外サービスを規制しているもう一つの理由は、自国のIT企業の成長を後押しするためです。Google検索の代替としては「百度(バイドゥ)」、YouTubeの代わりには「bilibili」や「YOUKU」、Gmailの代わりには「QQメール」など、国内企業が提供するサービスが次々に台頭しています。政府による保護政策が、これらのサービスの急成長を支えてきました。

利用不可の範囲と影響

中国で利用できないGoogle関連サービスには、検索エンジン、Gmail、Googleマップ、Google翻訳、YouTube、Googleドライブ、Googleカレンダー、Googleフォト、Google Oneなどが含まれます。さらに、Google Playストアもブロックされているため、Androidユーザーはアプリのインストールにも制約を受けます。

このように、単に「検索できない」「動画が見られない」といった表面的な問題にとどまらず、日常の業務や旅行、生活のあらゆる場面に影響を及ぼしているのが現状です。事前の準備や代替手段の把握が不可欠です。

Googleの代わりに使える検索エンジン

百度(Baidu)

中国最大の検索エンジンで、国内の検索市場の70%以上を占めています。中国政府の方針に沿った情報が優先されるため、検閲が行われていますが、現地のニュースや地図、百科事典、動画など幅広い情報が網羅されています。日本語検索にもある程度対応していますが、精度は限られています。

旅行やビジネスで一時的に中国に滞在する場合、現地情報を得る手段としては最も信頼性が高い検索エンジンです。スマホアプリ「百度検索」を入れておくとより使いやすくなります。

Bing(Microsoft)

Microsoftが提供する検索エンジンで、中国国内でも比較的アクセスできる状況が続いています。百度とは異なり、グローバル視点の検索結果が得られる点が特徴です。中国国内で安定して使える保証はないものの、日本語にも対応しており、VPNを使わずに検索する際の有力な代替候補です。

検索精度や表示スピードの面でも実用的で、ビジネス用途にも適しています。Microsoftアカウントとの連携機能も活用可能です。

日系検索エンジン(goo・OCN・@niftyなど)

日本のポータルサイトが提供する検索サービスも、一部中国国内で利用可能な場合があります。これらは日本語検索に最適化されているため、日本からの渡航者にとって使いやすいというメリットがあります。

ただし、日系検索エンジンの多くはGoogleの検索技術を部分的に使用しているため、Googleの影響を受ける可能性もあり、安定性には限界があります。複数の検索エンジンをブックマークしておくことをおすすめします。

Yandex(ロシア)

ロシアの大手検索エンジンで、中国国内でもアクセス可能なことが多いです。日本語対応は限定的ですが、英語やロシア語、中国語など多言語対応に優れているため、専門的な情報や技術系の検索に向いています。

インターフェースに癖があるものの、Googleが使えない環境で幅広い情報を得たいユーザーには貴重な選択肢となります。

NAVER(韓国)

韓国最大のポータルサイトであり、中国からもアクセスできることがあります。日本語検索の精度はやや劣りますが、韓国語や英語に対応しているため、情報収集の幅を広げる補助的な検索エンジンとして有効です。

特に韓国の製品やコンテンツに関する情報を検索する際に役立ちます。

安定して使えるとは限らない点に注意

中国のインターネット規制は突然強化されることがあり、これまで使えていた検索エンジンが急に遮断されるケースもあります。検索エンジンを頼りにする場合は、常に複数の代替手段を確保しておくことが重要です。

最も安定して使えるのは百度ですが、より広範な情報を得たい場合は、VPNを併用するのが現実的な選択肢になります。渡航前に、使える検索エンジンのブックマークとアプリのインストールを済ませておくと安心です。

VPN・VPNアプリ・VPNサービス比較

順位サービス名運営会社ポイント本拠地月額料金最低価格年額料金最低価格無料体験VPNサーバー台数VPNサーバー設置国数対応OS同時接続台数ノーログポリシーサポート日本語対応月額料金の安さ年額料金の安さVPNサーバー台数VPNサーバー設置国数セキュリティの充実総合公式
1位NordVPNNordVPN圧倒的なサーバー台数・サーバー設置国の多さで安定・高速通信パナマ1960円10350円○30日間6327台以上111カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOSベーシック:6(プラスワン:10、コンプリート:無制限)ライブチャット、メール1.852.583.044.803.733.20公式サイト
2位MillenVPNアズポケット日本国産のVPNで使い勝手抜群。月額396円と料金も激安日本1738円7128円○30日間1300台以上72カ国Windows、macOS、Android、iOS10台メール2.393.601.412.892.792.62公式サイト
3位SurfsharkSurfsharkセキュリティ機能が充実。サーバー台数も多く通信は安定オランダ2308円5856円○30日間3200台以上100カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge、tvOS無制限ライブチャット、メール1.003.992.074.245.003.26公式サイト
4位PIAPrivate Internet Access業界1位、2位を争うサーバー台数で高速通信。料金も格安アメリカ1304円4359円○30日間30000台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge無制限ライブチャット、メール3.304.445.003.783.013.90公式サイト
5位ExpressVPNExpressVPN無制限のプレミアム帯域による高速通信。ルーター利用のVPNが可能英領ヴァージン諸島1943円14976円○30日間3000台以上105カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox、Edge8台ライブチャット、メール1.891.002.004.493.012.48公式サイト
6位CyberGhostCyberGhost S.R.L.高速通信にこだわったVPNサービス。115カ国にサーバー設置し、高速通信が可能ルーマニア1790円12000円○45日間6800台以上115カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Amazon7台ライブチャット2.272.023.085.002.853.04公式サイト
7位PureVPNPureVPN20Gbpsの高速通信が可能。料金も安くコスパ良し香港1643円6732円○31日間6500台以上70カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome、Firefox10台ライブチャット、メール2.633.723.052.822.853.02公式サイト
8位Glocal VPNグローカルネット日本国産のVPN。目的によってプランが選べる。中小企業利用も可能日本990円9350円○7日間100台以上15カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS1台メール3.812.931.001.151.502.08公式サイト
9位セカイVPNインターリンク日本国産のVPN。設定がほぼ不要のセカイブラウザが利用可能日本1100円13200円○最大2カ月10カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome3台メール3.631.611.001.001.001.65公式サイト
10位RAKULINKDIRECT PROVIDER年間契約なら費用が安い。お得なキャンペーンがあるモンゴル1950円14400円○1週間Windows、macOS、Android、iOS、Amazon、ルーター1台メール1.871.201.001.001.501.32公式サイト
11位スイカVPNMAJ Tech日本国産のVPNサービス。土日祝日対応、同時接続数50台と多い日本1097円11258円○30日間45カ国Windows、macOS、Android、iOS50台メール3.632.271.002.061.792.15公式サイト
12位Proton VPN PlusProton AG10GbpsサーバーとVPN Acceleratorで高速接続スイス823円9880円○30日間4461台以上91カ国Windows、macOS、Linux、Android、iOS、Chrome10台メール4.072.742.513.782.183.06公式サイト
13位IPVanishIPVanishWireGuardで高速接続。同時接続数も無制限で使い勝手が良いアメリカ1949円5999円○30日間2400台以上90カ国Windows、macOS、Android、iOS、Chrome、Amazon、ルーター無制限ライブチャット、メール、電話1.883.951.793.732.462.76公式サイト
14位VyprVPNCertida信頼性抜群のVPNサービス。中国、ロシアも対応可能スイス1500円9000円○30日間700台以上70カ国Windows、macOS、Android、iOS5台ライブチャット、メール2.973.041.212.823.062.62公式サイト

VPNを使えばGoogleは使えるのか

中国のネット規制を回避する鍵はVPN

中国では、Google検索やGmail、YouTubeなどのGoogle関連サービスが「グレートファイアウォール」によってすべてブロックされています。しかし、VPN(Virtual Private Network)を使うことで、この制限を回避してGoogleサービスへアクセスすることが可能です。

VPNはインターネット通信を暗号化し、別の国にあるサーバーを経由してアクセスする仕組みです。これにより、たとえば日本のサーバーを選べば、日本にいるかのようにインターネットを利用できるため、中国国内の検閲をすり抜けることができます。

すべてのVPNが使えるわけではない

VPNを使えばGoogleが使えるとはいえ、すべてのVPNサービスが中国で機能するわけではありません。中国では未認可のVPNサービスは法律的に制限されており、使えないものや通信が遮断されるものもあります。

信頼性が高く、中国からの接続実績があるVPNサービスを選ぶ必要があります。とくに中国の検閲回避機能に特化したVPNは、一般的なVPNよりも安定性と実用性が高くおすすめです。

中国対応で実績のあるVPNサービス

以下のVPNは、競合サイトでも紹介されている実績がある信頼性の高いサービスです。

  • MillenVPN
    日本製VPNで、接続先にOpenConnect方式を採用しているため、中国の規制下でも比較的安定した接続が可能です。日本語サポートもあり、初心者にも扱いやすいのが特長です。
  • ExpressVPN
    世界105か国以上に対応し、通信速度の速さとセキュリティ性能の高さに定評があります。中国でも一定の実績があり、サポート対応も丁寧です。
  • NordVPN
    高いセキュリティ機能を持ち、広告ブロックやマルウェア保護なども標準装備されています。中国での使用には一部制限があるとされますが、状況によっては利用可能です。

どのVPNにも30日間返金保証が付いており、渡航前に試しておくことが推奨されます。

渡航前に契約・設定するのが鉄則

VPNは中国に入国してからではインストールや契約が困難になる可能性があります。現地のApp StoreやGoogle PlayにVPNアプリが表示されない場合もあるため、必ず日本国内でアカウント登録・アプリダウンロード・設定を済ませておくことが重要です。

また、VPN接続はネット速度に影響を与えることがあり、常時接続が必要なサービス以外はオンオフを切り替えて使うと快適です。

VPN使用における注意点

VPNは暗号化通信を通じてプライバシーを保護する強力なツールですが、中国国内での使用は法的にグレーゾーンとされており、政府が正式に認可していないVPNの利用は自己責任となります。

違法行為とはされていませんが、安易な無料VPNや怪しいプロバイダの利用は個人情報の漏洩リスクもあるため避けましょう。信頼性の高い有料VPNを選び、安全かつ安定した接続環境を確保することが大切です。

Google関連サービスの代替アプリまとめ

中国ではGoogle関連の主要サービスがすべて利用できないため、現地でスムーズに生活・ビジネスを行うためには、代替アプリの準備が不可欠です。ここでは、Googleの各種サービスに対応する中国国内アプリや、VPNなしでも使える実用的な代替手段を紹介します。

Gmailの代替:QQメール / Yahooメール

Gmailは完全にブロックされているため、現地でのメール送受信には「QQメール」や「Yahooメール」が推奨されます。QQメールは中国大手IT企業テンセントが運営する信頼性の高いメールサービスで、スマホアプリも使いやすく多言語対応です。Yahooメールは日本国内で事前に設定しておけば、中国でもVPNなしで利用可能なケースが多く、ビジネスユーザーにも有効です。

Googleマップの代替:百度地図(Baidu Map)

現地の移動でGoogleマップが使えないのは非常に不便ですが、代替として「百度地図」が非常に優秀です。百度が提供するこの地図アプリは、中国国内の詳細な情報に特化しており、地下鉄やバスの路線案内、施設のレビューなども閲覧可能です。日本語の地名検索もある程度機能し、漢字表記に慣れている日本人には特に使いやすい仕様になっています。

Google翻訳の代替:百度翻訳 / WeChat翻訳

Google翻訳が使えない環境でも、「百度翻訳」や「WeChat内の翻訳機能」が役立ちます。百度翻訳は、中国語と日本語・英語間の精度が高く、オフライン翻訳機能にも対応しています。また、WeChatでは受信したメッセージを長押しすることで簡単に翻訳できるため、現地の人とのコミュニケーションにおいて非常に便利です。

YouTubeの代替:bilibili / 优酷(YOUKU)/ 抖音(Douyin)

動画視聴を楽しみたい場合は、「bilibili」「YOUKU」「抖音(TikTok中国版)」の3つが主要選択肢です。bilibiliは日本のアニメやゲーム関連コンテンツも豊富に揃っており、親日的なユーザーも多い点が特徴です。YOUKUは中国版YouTubeともいえる大手動画サイトで、テレビ番組や映画コンテンツが充実。抖音はショート動画中心で、観光地情報や料理レビューなども多く配信されています。

Google検索の代替:百度 / Bing / goo

Google検索がブロックされているため、代替として最も使われているのが「百度(Baidu)」です。検閲を前提とした検索結果にはなりますが、現地情報の網羅性は非常に高く、中国国内での検索には最適です。グローバルな視点での検索には「Bing」や「goo」などの日系検索エンジンも一部利用可能なことがありますが、安定性や継続使用の保証はないため、併用をおすすめします。

これらのアプリはすべて、渡航前に日本国内でインストール・設定を済ませておくことが重要です。現地のApp StoreやGoogle Playでは検索に表示されない、またはダウンロードできないケースがあるため注意が必要です。信頼性の高いアプリを事前に用意しておくことで、中国滞在中の情報収集や連絡手段の不便を大幅に軽減できます。

連絡手段に困ったら

中国ではLINEやGoogleのサービスが利用できないため、日本の家族や友人との連絡に戸惑う方が少なくありません。そんなときに役立つのが「WeChat(微信)」です。WeChatは中国で最も普及しているメッセージアプリで、LINEに似た操作感で利用できます。

WeChatでは、テキストや画像、音声メッセージ、通話、ビデオ通話などが可能です。グループチャット機能もあるため、家族全体や仕事仲間との連絡もスムーズに行えます。さらに便利なのが、多言語対応の翻訳機能です。メッセージを長押しして「翻訳」を選ぶだけで、内容を日本語や英語に変換できます。現地の人との会話にも重宝します。

また、WeChatには決済機能もあり、クレジットカードを連携すれば中国国内での買い物や飲食代の支払いも可能になります。ただし、外国人の利用条件が変更される場合もあるため、事前にアカウント登録と本人確認を済ませておくことをおすすめします。

同行する家族や友人にもWeChatをインストールしてもらえば、別行動中の合流や、緊急時の連絡にも安心です。旅行者向けの無料Wi-Fiスポットでも、WeChatでの連絡は安定して行えるケースが多いため、中国渡航時には必須のアプリといえます。

さらにメールでのやりとりをするなら、Yahooメールがおすすめです。Gmailが使えない状況でも、YahooメールはVPNなしで利用可能なため、ビジネスや重要なやり取りが発生した場合のバックアップ手段になります。中国到着前にアカウントを開設し、必要な連絡先には新しいアドレスを伝えておくと安心です。

中国のSNSと情報収集ツール

中国ではTwitterやInstagram、Facebookといった海外発のSNSが使えないため、独自に発展したSNSや情報収集ツールが主流となっています。これらのサービスをうまく活用することで、現地の最新情報をリアルタイムで取得することが可能です。

代表的なSNSとして挙げられるのが**weibo(微博)**です。Twitterに近い機能を持つこのSNSは、テキスト投稿はもちろん、画像や動画の共有、トレンドワードの確認、芸能ニュースの拡散などに利用されています。多くの中国人有名人や日本の芸能人もアカウントを開設しており、エンタメ情報の発信源として欠かせません。

もうひとつ重要なのが**知乎(Zhihu)**です。これは日本でいうYahoo!知恵袋やQuoraにあたるQ\&Aプラットフォームで、幅広いジャンルの質問や議論が活発に交わされています。単なる回答にとどまらず、専門的な解説や実体験ベースのアドバイスが豊富に投稿されており、中国での実用的な情報収集手段として非常に有用です。特に現地の生活事情、製品レビュー、最新技術やトレンドに関する情報を調べる際に役立ちます。

短い動画を通じた情報発信には**抖音(Douyin)**が主に利用されています。これは日本でもおなじみのTikTokの中国本土版で、ニュース、商品レビュー、グルメ紹介、旅行ガイドなど、あらゆる分野の動画が日々アップされています。視覚的な情報収集をしたい場合には強力なツールです。

また、動画プラットフォームとしては**bilibili(ビリビリ動画)优酷(YOUKU)**も人気です。bilibiliはアニメやゲーム、日本文化に強い支持があり、日本語コンテンツも豊富なため親和性が高い傾向があります。一方、YOUKUはYouTubeに似た構成で、ドラマやバラエティなどテレビコンテンツ中心の動画が多く、現地の大衆的なトレンドを知るのに適しています。

このように中国では、検索エンジンに加えてSNSや動画サイトも独自の進化を遂げており、それぞれの役割に応じたアプリを組み合わせて使うことで、日本とは異なる環境でもストレスなく情報収集を行うことが可能です。渡航前にこれらのアプリを事前にインストールし、基本的な使い方を把握しておくことが、現地でのスムーズな行動に直結します。

中国渡航前に準備すべきこと

中国ではGoogleをはじめとする多くの西側アプリやサイトが利用できないため、渡航前のIT環境の整備が非常に重要です。以下のポイントを押さえておくことで、現地での情報収集や連絡手段に困らずに済みます。

信頼性の高いVPNサービスを契約しておく

中国本土ではVPNサービスの新規契約やアプリダウンロードが制限されているため、日本国内にいる間に契約と設定を済ませておく必要があります。特にMillenVPNのように、中国での使用に対応した高品質なサービスを選ぶことが重要です。設定後は必ず接続テストを行い、実際にGoogleやYouTubeなどにアクセスできるか確認しておきましょう。

必要なアプリは事前にすべてインストール

中国ではGoogle Playストアが使えないため、必要なアプリをインストールできなくなるリスクがあります。WeChat、百度地図(百度地图)、百度翻訳、QQメールなど、中国現地で役立つアプリは渡航前にインストールしておきましょう。iPhoneユーザーはApp Storeを通じてのインストールが可能ですが、念のためオフラインインストーラやAPKの保存も検討してください。

サブのメールアドレスを用意しておく

Gmailをメインで使っている場合、中国では基本的に利用できません。YahooメールやOutlookなど、VPNなしでも使えるメールサービスのアカウントを事前に作成しておき、重要な連絡先にはそちらのメールを伝えておくことが安心です。特にビジネス用途でGmailを使っている人は、取引先にVPNがないと連絡できない状況を避けるためにも、メール署名にサブアドレスを併記しておくとよいでしょう。

現地で使える検索エンジンをブックマーク

百度をはじめ、Bingや日系のgoo、OCN検索など、中国でも比較的使える検索エンジンを事前にブックマークしておくと便利です。Googleに頼れない環境下で情報収集ができなくなるのを防ぐためにも、複数の検索エンジンを確保しておきましょう。

SNSやクラウドサービスの代替手段を決めておく

X(旧Twitter)やInstagram、Google Driveなども使えないため、代替となるSNS(Weiboなど)やファイル共有手段を用意しておくことが必要です。特にビジネス資料や旅行に必要なPDFデータなどは、クラウドではなくローカル保存しておくことが推奨されます。

モバイル通信手段の確保

VPN付きのポケットWi-Fiや、海外ローミング対応のSIMカードなど、安定したインターネット接続手段を確保しておくと安心です。通信環境によってはVPNの接続が不安定になることもあるため、速度と安定性に定評のあるサービスを選びましょう。

渡航前に通信テストを実施

すべての設定が完了したら、出発前に必ずVPN接続、アプリの起動、検索エンジンへのアクセス、メール送受信のテストを実施しておくことが大切です。実際に使えるかどうかを渡航前に確認することで、現地でのトラブルを大きく減らすことができます。

事前準備をしっかり行っておけば、中国のネット環境においても情報アクセスや連絡手段に困ることなく、安心して滞在を楽しむことができます。

よくあるQ&A

Q. 中国でVPNを使うのは違法ですか?
A. 一般のユーザーが個人的にVPNを使うこと自体が直ちに違法になることはほとんどありません。ただし、中国政府が認可していないVPNはブロック対象であり、規制が厳しい状況にあるため、万全を期すなら渡航前に信頼できるVPNサービスを契約し、使用時は過度な通信や不審な挙動を避けることが重要です。

Q. VPNが突然使えなくなった場合の対処法は?
A. 通信障害や規制強化でVPNが不安定になることはあります。まずはアプリの再起動やサーバーの再接続を試してください。それでも接続できない場合は、異なるサーバーへの切り替え、プロトコルの変更(OpenConnect、IKEv2など)、または別のVPNサービスを用意しておくと安心です。

Q. 無料VPNでもGoogleにアクセスできますか?
A. 中国では無料VPNの多くが規制対象となっており、そもそも接続できないことがほとんどです。また、セキュリティ面でも危険性が高く、個人情報の漏洩や通信履歴の追跡リスクがあります。中国での利用には有料で実績のあるVPN(MillenVPNやExpressVPNなど)を選ぶのが安全です。

Q. Googleの国設定を変更すれば使えるようになりますか?
A. 国設定の変更ではアクセス制限を回避することはできません。中国国内のネットワークからアクセスする限り、Googleはブロックされています。回避にはVPNなどで国外IPアドレスに偽装する必要があります。

Q. 現地でおすすめの代替アプリは?
A. Googleの各種サービスが使えない状況では、以下のアプリが役立ちます。

  • 検索:百度(Baidu)
  • 地図:百度地図(Baidu Map)
  • メール:QQメール、Yahooメール
  • 翻訳:百度翻訳、WeChatの翻訳機能
  • SNS:weibo、知乎(Zhihu)
  • 動画視聴:bilibili、优酷(YOUKU)、抖音(Douyin)

Q. フリーWi-Fiを使う際の注意点は?
A. 中国のフリーWi-Fiでは通信が暗号化されていない場合が多く、通信内容が盗み見られるリスクがあります。VPNを使うことで通信を暗号化し、セキュリティを高めることができます。特にホテルやカフェのWi-Fiを利用する際は必ずVPNを通すようにしてください。

Q. 渡航前に準備すべきVPNの設定は?
A. VPNの契約、アプリのインストール、ログイン設定、そしてサーバーの接続テストはすべて出国前に済ませておくのが鉄則です。中国入国後は公式アプリがダウンロードできない、サポートサイトにアクセスできないといった問題が起こる可能性があります。

Q. VPNを常時オンにしていても問題ないですか?
A. VPNを常にオンにしておくことで安定したGoogleサービスの利用が可能になりますが、通信速度がやや低下することがあります。必要時のみオンにし、動画視聴やSNS利用後は切るなど、用途に応じて切り替えると快適です。中国ではネット速度の安定性も重要なため、使い分けを心がけましょう。