NURO光のデメリット徹底解説|契約前に知るべき注意点と回避策



提供エリアが限定されている現状と確認方法

NURO光は全国どこでも利用できるわけではなく、現状では都市部を中心とした一部地域に限られています。具体的には北海道、関東・東海・関西・中国・九州の主要県と一部の東北エリアが対象ですが、県内全域が対応しているわけではなく、市区町村単位で未提供エリアが存在します。特に山間部や人口の少ない地域では、エリア内と表示されても設備未整備で利用できないケースがあります。

また、集合住宅の場合はさらに条件が厳しくなります。30世帯以上の大型マンションでは、NURO光専用設備の導入が必要であり、設備がない建物ではエリア内でも契約できません。29世帯以下の集合住宅や戸建てでは電柱から直接回線を引き込む方式が採られますが、賃貸物件ではオーナーや管理会社の事前許可が必要です。

利用可否を確実に確認するには、公式サイトの「提供エリア検索」を活用します。郵便番号や住所を入力すると、対応プランや設備の有無が表示され、マンションの場合は建物名単位で導入状況を確認できます。導入を希望するが未対応の場合は、公式の導入希望エントリーを利用し、複数世帯で申請することで将来的な設備導入の可能性が高まります。

NURO光はエリア内表示でも必ず使えるとは限りません。事前の住所検索とマンション設備確認を怠ると、申し込み後に利用不可と判明して時間を無駄にしてしまいますから、必ず最初にチェックしてくださいね

開通までの期間が長く工事が複雑

NURO光は、高速通信と安定性に優れる一方で、開通までの期間が他社光回線より長くなる傾向があります。最大の理由は、工事が宅内と屋外の2回に分かれて行われるためです。
1回目はSo-netが宅内工事を行い、光コンセント設置や宅内配線、外壁のキャビネット設置を行います。
2回目はNTTが屋外工事を担当し、電柱からキャビネットまでの光ファイバー引き込み作業を行います。この2工程の間には日程調整や役所への申請、配線ルート変更などの手続きが発生し、期間が延びやすくなります。

一般的な目安として、戸建ては1〜2か月、マンション(29戸以下のタイプS)は2〜3か月かかるケースが多く、地域によってはさらに延びる場合もあります。特に賃貸物件では、管理会社やオーナーから事前に工事許可を得る必要があり、この許可取得が遅れると開通日も後ろ倒しになります。一方、30戸以上で専用設備が導入済みの「マンションタイプL」は宅内工事のみで済むため、最短2週間で利用開始できるケースもあります。

申し込み時に選べる「同日工事オプション」(有料)で2回の工事を1日にまとめることも可能ですが、エリア状況やNTTとの調整によっては期間短縮効果が限定的なこともあります。また、工事までの間にネット環境が必要な場合は、NURO光の「レンタルWi-Fi」サービスを利用できますが、通信速度や容量に制限があるため長期利用には不向きです。

開通をスムーズに進めるためには、申し込み時点で以下の準備を整えておくことが重要です。

  • 工事可能日を複数候補用意しておく
  • 賃貸の場合は事前に管理会社やオーナーへ工事許可を確認
  • 宅内工事・屋外工事の立ち会いスケジュールを早めに調整
  • 工事ルートの変更や追加工事が必要な場合に備えて柔軟に対応できる体制を整える

開通まで時間がかかるのはNURO光の構造上やむを得ない部分ですが、事前準備とスケジュール調整で待ち時間を短縮できます。焦らず計画的に進めることが、快適なネット生活への近道ですよ

工事費用の「実質無料」に潜むリスク

NURO光の基本工事費は44,000円と、他社光回線と比較しても高額な部類に入ります。新規契約時には「工事費実質無料」の特典が適用されますが、これは契約期間中に毎月分割で工事費が請求され、同額が割引される仕組みです。つまり、契約を満了まで続けることで初めて実質無料になる仕組みであり、途中解約時には残債が一括請求されます。

例えば3年契約で1年間利用した時点で解約すると、約30,000円前後の工事費残債が請求される可能性があります。月額料金の割引やキャッシュバックで得た金額よりも高額になる場合もあるため、短期利用の予定がある方には大きな負担となります。

さらに、NURO光には一般的な「移転手続き制度」がなく、引越しの場合は一度解約して再契約する形になります。引越し先が提供エリア内であれば「お引越しサポート特典」で残債や解約金が還元されるケースもありますが、エリア外や特典対象外の条件に該当すると残債は自己負担になります。特に提供エリアの範囲が限られるNURO光では、このリスクは見逃せません。

また、契約解除料や任意の回線撤去工事費(最大11,000円)が加わる場合もあり、解約のタイミング次第で総額が想定以上になることもあります。長期利用が前提の料金設計となっているため、引越しや短期解約の可能性がある場合は、契約前にエリア・利用期間・費用負担のシミュレーションを行うことが重要です。

途中で解約すると高額な工事費残債が発生する可能性があるので、利用期間や引越しの予定をしっかり考えて契約するのが安全ですよ

引越し時の再契約と費用負担の注意点

NURO光では一般的な光回線にある「移転手続き」がなく、引越しの際は一度解約してから新住所で再契約する必要があります。これにより、契約中に残っている工事費の分割払いが全額一括請求される場合があります。特に契約から日が浅い場合は残債額が高額になりやすく、引越しのタイミングによっては大きな負担になる可能性があります。

引越し先がNURO光の提供エリア内であれば「お引越しサポート特典」が利用でき、再契約後に工事費残債や契約解除料などがキャッシュバックされます。ただし、この特典は提供エリア内かつ継続利用が条件で、エリア外に引越す場合は適用されません。

また、回線撤去工事が必要な場合は別途11,000円の撤去工事費が発生します。撤去は任意ですが、賃貸物件では原状回復のため求められるケースが多く、事前に管理会社やオーナーと確認しておくことが重要です。

エリア外に引越す場合や、NURO光を継続できない場合は、解約金や工事費残債を補填してくれる他社回線(例:ソフトバンク光のあんしん乗り換えキャンペーン)への乗り換えを検討すると負担を抑えられます。

引越し前に確認すべきポイント

  • 新住所がNURO光の提供エリア内かどうかを公式サイトで確認
  • 工事費残債の金額と契約解除料の有無
  • お引越しサポート特典の適用条件
  • 撤去工事費の必要性(賃貸の場合は管理会社へ確認)
  • 他社回線への乗り換えによる費用補填の可能性

引越しの費用負担を軽くするコツ

  • 契約更新月や無料解約期間に合わせて引越しする
  • 提供エリア内なら再契約で特典を活用
  • エリア外の場合は補填キャンペーンのある他社に乗り換える

契約年数が短いうちは特に注意が必要です。引越しで想定外の出費にならないよう、事前にエリア確認と費用シミュレーションをしておくと安心ですよ

レンタルルーターの性能と選択制限

NURO光では、回線契約時にONU一体型のWi-Fiルーターが無料で貸し出されますが、利用者が機種を選ぶことはできません。貸与される機種は複数種類あり、性能差が大きいため、契約後の満足度に直結するポイントです。

機種ごとの性能差と注意点

貸与ルーターには、Wi-Fi4(IEEE 802.11n)対応の低スペック機から、Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)対応の高性能モデルまで幅広く存在します。低スペック機では最大速度が450Mbps程度に制限され、2Gbpsプランの性能を十分に発揮できません。高性能モデルは最大4.8Gbps対応ですが、必ずしも利用できるわけではなく、在庫状況や契約プランによって決まります。

マンションタイプと戸建てタイプの違い

2024年10月以降、マンションタイプ契約者にはソニー製Wi-Fi6対応ルーターが確定で貸与される仕様になりました。一方、戸建てタイプや一部集合住宅タイプでは、在庫に応じて中間スペック以上の機種が貸し出されますが、希望機種を指定することはできません。

交換・アップグレードの条件

通信速度が著しく低下するなど不具合が認められた場合、1回限り無償でルーター交換が可能です。ただし、交換後の機種も選択不可で、低スペック機が再度届く可能性もあります。確実に高性能モデルを利用したい場合は、有料オプション「NUROスマートライフ」を契約する方法があり、月額550円でソニー製ルーターがレンタル可能です。

高速通信を活かすための対策

NURO光の最大速度を実感するには、Wi-Fi6対応ルーターや2.5Gbps対応有線ポートの利用が推奨されます。もし貸与ルーターの性能が不足している場合は、市販の高性能ルーターを購入し、ONUと併用する方法も検討できます。

ルーターはNURO光の速度を活かすカギです。契約前に貸与条件を確認し、性能不足を感じたら早めに交換や有料オプション、市販機器の導入を検討すると失敗しませんよ

通信品質と速度低下の可能性

NURO光は最大2Gbpsの高速通信を売りにしていますが、利用環境や時間帯によっては通信速度が低下する場合があります。特に夜間や休日など、多くのユーザーが同時接続する時間帯は回線が混雑し、実測速度が半分以下に落ち込むケースも報告されています。

また、ONU(光回線終端装置)やルーターの性能が速度のボトルネックになることもあります。標準で貸与される機器は複数のモデルがあり、Wi-Fi規格や最大通信速度が異なります。Wi-Fi4(IEEE 802.11n)対応機器の場合、無線接続では450Mbps程度が上限となり、2Gbps回線の性能を十分に引き出せません。

有線接続であっても、LANケーブルの規格がCAT5e以下の場合は1Gbps以上の通信ができず、速度が制限されます。CAT6以上のケーブルを使用し、パソコンやゲーム機もギガビット対応ポートを備えている必要があります。

無線接続の速度低下は、利用する部屋とルーターの距離や障害物、電子レンジなどの電波干渉によっても発生します。特に鉄筋コンクリート造の建物では、部屋を隔てると電波が減衰しやすく、実測速度が大きく低下します。

改善策としては、以下の方法が効果的です。

  • 高性能ルーター(Wi-Fi6対応など)や有線LAN接続を活用する
  • 中継機やメッシュWi-Fiで電波カバー範囲を拡大する
  • LANケーブルをCAT6以上に交換する
  • ONUやルーターを最新機種に交換する(サポート窓口に相談可能)

これらを適切に組み合わせることで、本来の高速通信性能を発揮できる環境を整えることができます。

回線の速度は回線そのものだけでなく、機器や接続方法でも大きく変わります。混雑する時間帯やWi-Fiの環境改善も含めて、自分の利用スタイルに合わせた対策を取ることが大事ですよ

スマホセット割対象が限られる

NURO光のスマホセット割は、ソフトバンクおよびワイモバイルユーザーにのみ適用されます。対象となるには、NURO光の回線と「NURO 光 でんわ」を契約し、対象スマホと組み合わせる必要があります。この条件を満たすことで「おうち割 光セット」が適用され、スマホ1回線あたり最大1,100円(税込)が毎月割引されます。

ただし、ドコモやau、楽天モバイルなど他キャリアを利用している場合は、このセット割は適用されません。結果として、他キャリアユーザーがNURO光を契約すると、光回線とスマホの通信費を別々に支払うことになり、トータルの通信費が割高になるケースがあります。特に家族で同じキャリアを利用している場合は、割引対象が限定される影響が大きくなります。

また、割引を受けるためには固定電話サービス(NURO 光 でんわ)の月額料金が必要となるため、「電話は不要」という人にとっては、セット割による節約効果が思ったほど大きくない場合もあります。さらに、既存のスマホ契約で適用中の割引やキャンペーンと併用できないこともあるため、事前に適用可否を確認しておくことが重要です。

家族全員が異なるキャリアを利用している場合や、ソフトバンク・ワイモバイル以外のキャリアを使い続けたい場合は、光コラボ回線など、自分のスマホキャリアに対応したセット割を提供するサービスを検討する方が、長期的なコスト削減につながります。

スマホのキャリアと光回線の相性は、毎月の通信費に直結します。契約前に家族全員のキャリアを確認し、割引の恩恵が最大になる組み合わせを選ぶことが大事ですよ

NURO光をおすすめできない利用ケース

NURO光は高速かつコストパフォーマンスの高い光回線ですが、利用環境や契約条件によっては適さないケースがあります。以下の条件に当てはまる場合は、導入前に慎重な検討が必要です。

すぐに開通してほしい人

NURO光は開通までに宅内工事と屋外工事の2回が必要なため、戸建てでは1〜2か月、マンションでは2〜3か月かかることがあります。賃貸物件では管理会社やオーナーの許可が必要な場合もあり、さらに期間が延びることもあります。短期間でネット環境を整えたい場合は不向きです。

短期利用や引越し予定がある人

工事費用は実質無料ですが、契約期間内に解約すると残債が一括請求されます。さらに、NURO光には移転制度がなく、引越し時は原則「解約」となり再契約が必要です。提供エリア外に引っ越す場合は工事費残債や契約解除料が発生するため、短期利用には向きません。

提供エリア外または導入不可のマンション在住

都市部でも建物にNURO光専用設備がないと導入できない場合があります。特に30戸以上のマンションでは設備未導入だと利用不可です。事前に公式サイトで提供エリア・導入状況を必ず確認しましょう。

スマホセット割の対象外ユーザー

セット割はソフトバンク・ワイモバイル回線との組み合わせでのみ適用されます。他キャリアのユーザーがNURO光に乗り換えると、スマホセット割がなくなり総額の通信費が割高になることがあります。

現状の回線速度や品質に満足している人

現在の回線で速度や安定性に不満がない場合、NURO光に乗り換えるメリットは小さいです。工事期間や契約条件の制約を考慮すると、環境改善の必要性が高いケースに絞って検討する方が合理的です。

NURO光は速さや料金で魅力がありますが、開通までの時間やエリア制限、解約時のコストがネックになる場合があります。契約前に利用環境とライフプランを照らし合わせて判断すると失敗しにくいですよ

1位

NURO光

ソニーネットワークコミュニケーションズ

回線タイプNURO光回線
戸建ての月額基本料金5,200円
マンションの月額基本料金2,750円
下り速度(実測値)633.72Mbps
上り速度(実測値)621.51Mbps
PING値(実測値)10.98ms
下り速度の速さ4.41
上り速度の速さ4.58
戸建て料金の安さ3.73
マンション料金の安さ3.65
初期費用の安さ3.99
総合4.07

NURO光がおすすめの理由

NURO光がおすすめの理由は「独自回線で高速通信が可能である点」「キャッシュバックが手厚い点」です。

NURO光は、独自回線として、NTTのフレッツ光とは別の回線「ダークファイバー回線」を利用しているため、高速通信が安定してできる点が最大の魅力です。さらにキャッシュバックも手厚く、キャッシュバック、乗り換え解約金還元、工事費用無料などを活用すれば、かなりお得に利用できる点もメリットと言えます。

さらに2ギガプランと10ギガプランも用意され、10ギガプランであれば、オンラインゲームや動画利用でも、安定利用することが可能です。

スマホセット割は、NUROモバイル、ソフトバンクが対象となっています。

デメリットは、対応エリアが馴致拡大中とは言えば、まだ全国対応ではない点です。

回線タイプNURO光回線
戸建て1年利用時の実質料金3,720円
戸建て2年利用時の実質料金3,844円
戸建て3年利用時の実質料金3,921円
マンション1年利用時の実質料金3,031円
マンション2年利用時の実質料金2,310円
マンション3年利用時の実質料金2,089円
戸建ての月額基本料金5,200円
マンションの月額基本料金2,750円
下り速度(実測値)633.72Mbps
上り速度(実測値)621.51Mbps
PING値(実測値)10.98ms
工事費0円
初期費用3,300円
提供地域北海道、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、岡山県、広島県、福岡県、佐賀県
定期契約3年契約
テレビ対応
無料ルーターレンタル
無料訪問サポートつき
無料セキュリティソフト(「NURO 光 2ギガ(2年契約)」「NURO 光 2ギガ(契約期間なし)」に加入で無料)
戸建て対応
マンション対応
IPv6対応
サポート電話、お問い合わせフォーム、チャット
開通までのモバイルWi-Fiルーターレンタルあり(手数料のみ)
違約金負担キャンペーンあり
スマホセット割NUROモバイル、ソフトバンクスマホ
支払方法クレジットカード、口座振替、NTT請求、ソフトバンクまとめて支払い、auかんたん決済