AirDrop(エアドロップ)ができない?原因と対処法を徹底解説!iPhone・iPad・Macの設定チェックリスト付き



目次

AirDrop(エアドロップ)とは?仕組みと基本機能を理解しよう

Appleデバイス間で使えるワイヤレス共有機能

AirDrop(エアドロップ)は、Appleが提供するデバイス間のワイヤレスデータ共有機能です。iPhone、iPad、MacなどのApple製品同士で、写真・動画・Webページ・連絡先・書類などをインターネットを使わずに直接やり取りできます。

AirDropは、Bluetoothで相手のデバイスを検出し、Wi-Fiを利用してデータを転送する仕組みです。メールやメッセージアプリを使わなくても、数秒でデータを安全かつ高速に送受信できる点が特徴です。

AirDropの通信の仕組み

AirDropでは、まずBluetoothによって近くにある対応デバイスをスキャンします。相手のデバイスが見つかると、Wi-Fi接続を介してP2P(ピアツーピア)通信を確立し、データを暗号化して直接転送します。

このため、携帯通信回線やインターネット経由の通信は不要で、オフライン環境でも利用可能です。

この仕組みにより、外出先でもWi-Fiルーターやテザリングを使わずにデータを共有できます。通信内容は暗号化されているため、第三者に内容を盗み見られる心配もほとんどありません。

共有できる主なデータ

AirDropで共有できるのは以下のような多様なデータです。

  • 写真や動画などのメディアファイル
  • 連絡先や位置情報
  • WebページやURLリンク
  • 書類(PDF・Wordなど)
  • メモやアプリの共有情報

一度に複数ファイルをまとめて送ることも可能で、大容量の動画ファイルでも高速に転送できます。特にメールでは送信できないサイズのデータをやり取りできるのが大きなメリットです。

対応デバイスと利用条件

AirDropは、iOS 7以降のiPhoneやiPad、OS X Yosemite以降のMacで利用できます。ただし、古い機種やiOSバージョンによっては一部の機能が制限される場合があります。

利用の際には、以下の条件を満たす必要があります。

  • 双方のデバイスでWi-FiとBluetoothがオンになっている
  • インターネット共有(テザリング)がオフになっている
  • 端末同士が約9メートル以内の距離にある

また、受信側は「連絡先のみ」または「すべての人(10分間のみ)」の受信設定にしておく必要があります。

AirDropが選ばれる理由

AirDropはメール添付やクラウド共有に比べて、スピード・安全性・利便性の面で優れています。特に以下の点が評価されています。

  • 即時転送:ファイル選択から数秒で送受信完了
  • オフライン利用:インターネット環境が不要
  • セキュリティ:暗号化通信で安全
  • クロスデバイス対応:iPhone⇔Macなど異なる端末間でも簡単共有

このようにAirDropは、Appleユーザーにとって日常的なファイル共有の標準手段と言える存在です。写真や書類の受け渡しだけでなく、ビジネスの現場でも資料の即時共有などに活用されています。

AirDropは「インターネットがなくても安全に高速でデータを送れる」点が最大の強みです。基本原理を理解しておけば、トラブルが起きたときも原因を絞り込みやすくなりますよ。

AirDropができないときに最初に確認すべき基本設定

AirDrop(エアドロップ)が使えないとき、多くの場合は「設定の見落とし」に原因があります。特に初期設定や通信まわりの設定が正しくないと、いくら再起動やOSアップデートをしても改善されません。ここでは、まず最初に確認すべき3つの基本設定をわかりやすく解説します。

Wi-FiとBluetoothがオンになっているか確認する

AirDropはWi-FiとBluetoothの両方を同時に利用してデータを転送します。どちらか一方がオフだと、デバイス同士が認識できません。

確認手順は以下のとおりです。

  • iPhone・iPadの場合
  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「Wi-Fi」→スイッチがオンになっているか確認
  3. 「Bluetooth」→スイッチがオンになっているか確認
  • Macの場合
  • 画面上部のメニューバーから「Wi-Fi」と「Bluetooth」のアイコンを確認し、両方オンにする

コントロールセンターで一時的にオフにしている場合もあるため、設定アプリ内で確実にオンになっているかを再確認するのが重要です。

インターネット共有(テザリング)をオフにする

意外に見落としがちなポイントがインターネット共有(テザリング)のオン状態です。

AirDropはWi-FiとBluetoothを独自の通信に利用しますが、テザリングがオンだとこれらの接続が競合してしまい、AirDropが正常に動作しません。

  • iPhone・iPadの場合
  1. 「設定」→「インターネット共有」を開く
  2. 「ほかの人の接続を許可」のスイッチをオフにする
  • Macの場合
  • システム設定 →「共有」→「インターネット共有」のチェックを外す

もしテザリングを使っていた場合は、AirDropを使う直前に必ずオフにしてから再試行しましょう。

受信設定を「すべての人(10分間のみ)」に変更してテストする

AirDropの受信側が「受信しない」または「連絡先のみ」になっていると、送信相手が認識されない場合があります。

特に連絡先が未登録の相手に送る場合は、一時的に「すべての人(10分間のみ)」に変更して通信をテストするのが効果的です。

  • 設定手順(iPhone・iPad)
  1. 「設定」→「一般」→「AirDrop」
  2. 「すべての人(10分間のみ)」を選択
  • 設定手順(Mac)
  1. Finderを開く → メニューバーの「移動」→「AirDrop」
  2. 「このMacを検出できる相手」→「すべての人」に設定

10分が経過すると自動的に「連絡先のみ」に戻るため、セキュリティ面の心配もありません。テスト送信後に問題が解消されるようなら、受信設定の範囲が原因だった可能性が高いです。

これらの設定を確認しても直らない場合

基本設定をすべて見直してもAirDropが動作しない場合は、次のステップとして以下を試してみましょう。

  • デバイスの再起動
  • iOSまたはmacOSの最新アップデート
  • 機内モードのオン・オフで通信をリセット

これらを行うことで、一時的な通信バグや認識エラーが解消することがあります。

AirDropの通信は非常にシンプルですが、Wi-Fi・Bluetooth・受信設定のどれか一つでも不一致があると動作しません。まずは落ち着いて基本設定を順に確認することが解決への近道です。

AirDropができない主な原因8つ

AirDrop(エアドロップ)がうまく動作しないときは、設定ミスや通信環境、端末の状態など、複数の要因が関係していることがあります。ここでは、特に多くのユーザーがつまずく8つの原因を詳しく解説します。

1. 受信設定が「受信しない」になっている

AirDropの受信設定が「受信しない」になっていると、他のデバイスからはあなたの端末が検出されません。

受信側は「設定」→「一般」→「AirDrop」で「連絡先のみ」または「すべての人(10分間のみ)」を選びましょう。

連絡先に登録されていない相手と共有する場合は、「すべての人(10分間のみ)」が必要です。

2. Wi-FiまたはBluetoothがオフになっている

AirDropはWi-FiとBluetoothの両方を使って通信します。どちらか一方でもオフだと、送信・受信ができません。

コントロールセンターや「設定」アプリで、両方がオンになっているか確認しましょう。

3. インターネット共有(テザリング)がオンになっている

インターネット共有がオンの状態では、AirDrop通信が制限されます。

「設定」→「インターネット共有」で「ほかの人の接続を許可」をオフにしてください。

この設定は見落としやすく、AirDropが急に使えなくなったときによくある原因です。

4. デバイス同士の距離が遠すぎる

AirDropは近距離通信を利用しているため、9メートルを超える距離では認識できません。

遮蔽物や壁がある場合も電波が届きにくくなります。できるだけ2〜3メートル以内で試しましょう。

5. 「コンテンツとプライバシーの制限」でAirDropが制限されている

スクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」でAirDropが許可されていないと、受信設定を変更できません。

「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」→「許可されたアプリ」から、「AirDrop」がオンになっているか確認してください。

6. iPhoneやiPad本体の不具合

システムの一時的な不具合でAirDropが反応しない場合もあります。

端末を再起動し、最新のiOSまたはiPadOSにアップデートすることで改善するケースが多いです。

再起動後に問題が解消しない場合は、「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」で設定のリセットも検討しましょう。

7. ストレージ容量が不足している

受信側の空き容量が不足していると、ファイルを受信できません。

「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」で使用状況を確認し、不要な写真やアプリを削除して空き容量を確保してください。

特に動画や高画質写真の共有時は容量不足になりやすいため注意が必要です。

8. 電波干渉や周囲のノイズの影響

電子レンジやBluetoothイヤホン、Wi-Fiルーターなどの電波が近くにあると、干渉してAirDrop通信が不安定になることがあります。

通信が途切れる場合は、電波を発する機器から離して再度試してみましょう。

また、複数のBluetooth機器を同時接続している場合は、不要な接続を一時的に切ると改善することがあります。

AirDropが使えないときは、慌てず一つずつ原因を確認してみてください。設定や距離などの小さな見落としが多いですが、正しく整えればほとんどのトラブルは解決できますよ

AirDropができないときの具体的な対処法ステップ

AirDropが動作しないときは、基本設定の見直しだけでなく、システムや通信のリセットなどを段階的に行うことで多くのトラブルが解決します。ここでは、初心者でも順に試せる実践的な対処ステップを紹介します。

1. 通信設定をリセットする

最も多いのは、Wi-FiやBluetoothの接続が不安定になっているケースです。まずは設定を一度オフにしてから再オンにします。

  1. コントロールセンターを開く
  2. Wi-FiとBluetoothを一度オフにして5秒ほど待つ
  3. 再度オンにしてAirDropを再試行する

接続情報が再読み込みされ、機器間の認識が改善されることがあります。

2. 機内モードのオン・オフで通信をリセットする

機内モードを一時的にオンにしてからオフに戻すことで、すべての無線通信をリフレッシュできます。

「設定」>「機内モード」をオン→数秒後にオフにするだけで、AirDrop通信が回復する場合があります。

3. 端末の再起動を行う

ソフトウェアの一時的な不具合やメモリの蓄積エラーが原因の場合、再起動で解決できます。

  • iPhone X以降:音量ボタン+サイドボタンを長押し
  • iPhone 8以前:サイドボタンを長押し
    電源を切って数十秒後、再度起動してAirDropを試します。

4. 最新のiOS・iPadOS・macOSにアップデートする

古いOSではAirDropの互換性エラーが起きることがあります。

「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から、最新バージョンをインストールしてください。

特に異なる世代の端末間で共有する場合は、双方を最新状態にしておくことが重要です。

5. 距離を2〜3メートル以内に近づける

AirDropはWi-FiとBluetoothを併用するため、距離が遠いと認識できません。

壁や人の多い場所、電子レンジなどの干渉源があると通信が不安定になることもあります。

デバイス同士を2〜3メートル以内に近づけて試してみましょう。

6. 不要なデータを削除して空き容量を確保する

受信側のストレージが満杯だと、ファイルを受信できません。

「設定」>「一般」>「iPhoneストレージ」で使用状況を確認し、不要なアプリ・写真・動画を削除して容量を確保します。

7. スクリーンタイムの制限を確認する

「コンテンツとプライバシーの制限」でAirDropがブロックされている場合があります。

  1. 「設定」>「スクリーンタイム」へ進む
  2. 「コンテンツとプライバシーの制限」を開く
  3. 「許可されたApp」でAirDropがオンになっているか確認

もしオフの場合はオンに切り替えてください。

8. Macとの共有時はFinder設定を確認する

Mac側でAirDropが見つからない場合は、Finderの設定を見直します。

  1. Finderを開く
  2. サイドバーから「AirDrop」を選択
  3. 画面下部の「このMacを検出できる相手」を「全員」または「連絡先のみ」に変更

Macの受信許可範囲が狭いと、iPhoneから認識されないことがあります。

9. それでも改善しない場合は「リセット」系の最終手段を

設定や通信に問題がないのにAirDropが動作しない場合は、ネットワーク設定のリセットを検討します。

  1. 「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」
  2. 「リセット」>「ネットワーク設定をリセット」

Wi-Fiパスワードなどが消去されるため、再設定が必要ですが、通信トラブルの根本解決につながります。

AirDropが動かないときは焦らず段階的に原因を切り分けることが大切です。通信の再設定→再起動→アップデート→距離調整と進めれば、9割以上のケースで改善します。設定を見直しても直らない場合はAppleのサポートへ相談するのが確実ですよ

「待機中」や「受信しない」と表示されるときの対策

AirDropの送受信時に「待機中」や「受信しない」と表示されて進まない場合、原因は設定や通信状態、システム制限などにあります。ここでは、それぞれのケース別に実践的な解決策を紹介します。

「待機中」から進まない場合の3つの解決方法

AirDropの送信画面で「待機中」と表示されたまま進まないときは、以下の3つを順に試すのが効果的です。

  1. Wi-FiとBluetoothを一度オフ→再オンにする
    コントロールセンターまたは「設定」アプリからWi-FiとBluetoothをそれぞれオフにし、数秒待ってから再度オンにします。 通信モジュールがリセットされ、接続エラーが解消されることがあります。
  2. デバイスを再起動する
    送信側・受信側のどちらか一方、もしくは両方を再起動してみましょう。 一時的なシステムエラーやキャッシュの不具合が解消され、AirDropが再び動作するケースが多いです。
  3. 送信するデータ量を減らす・複数回に分ける
    写真や動画など大容量ファイルを一度に送ると、転送が止まってしまうことがあります。 複数枚ある場合は数回に分ける、または圧縮してから送信するのがおすすめです。

「受信しない」と表示されて変更できない場合の対策

AirDropの設定画面で「受信しない」とグレーアウトしており、選択を変更できない場合は、「コンテンツとプライバシーの制限」設定が影響している可能性があります。

以下の手順で確認・解除を行いましょう。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「スクリーンタイム」を選択
  3. 「コンテンツとプライバシーの制限」をタップ
  4. 「許可されたアプリ」を開き、「AirDrop」がオンになっているか確認
  5. オフになっている場合はオンに切り替える

これでAirDropの受信設定が有効になり、「連絡先のみ」または「すべての人(10分間のみ)」を選べるようになります。

スクリーンタイム制限を解除しても改善しない場合

設定を確認しても変化がない場合、一時的にスクリーンタイム全体をオフにして再試行すると改善することがあります。

  • 「設定」>「スクリーンタイム」>「スクリーンタイムをオフにする」を選択
  • その後、AirDropを再度開いて受信設定を確認

AirDropが正常に動作すれば、再度スクリーンタイムをオンに戻しても問題ありません。

それでも解決しない場合の補足対処法

上記を試してもAirDropが動作しない場合は、次の点も確認しましょう。

  • 両方の端末で最新のiOSまたはmacOSにアップデートされているか
  • インターネット共有(テザリング)がオンになっていないか
  • デバイス同士の距離が2〜3メートル以内
  • 近くに電子レンジやBluetoothスピーカーなど電波干渉の要因がないか

これらを見直すことで、通信エラーや認識不具合が解消される可能性があります。

AirDropの「待機中」や「受信しない」は、通信の一時的な不具合や設定制限が原因であることが多いです。Wi-FiとBluetoothのリセット、スクリーンタイムの確認、再起動の3点を順に試せば、ほとんどのケースで改善します。焦らず順番にチェックしてみてくださいね。

AirDropの安全な使い方とセキュリティ対策

AirDropは便利な共有機能ですが、使い方を誤ると「AirDrop痴漢」などの被害や個人情報の漏えいにつながるおそれがあります。ここでは、安全に使うための具体的な設定とセキュリティ対策を紹介します。

受信設定は「連絡先のみ」にする

AirDropの受信設定を「すべての人」にすると、近くの不特定多数のApple端末からデータを送られる可能性があります。悪意ある第三者が迷惑な画像や動画を送信してくる「AirDrop痴漢」被害も報告されています。

日常的な利用では「連絡先のみ」に設定するのが安全です。

設定手順は以下の通りです。

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」→「AirDrop」をタップ
  3. 「受信設定」で「連絡先のみ」を選択

もし一時的に誰とでも共有したい場合は、「すべての人(10分間のみ)」を選ぶと、自動的に10分後に「連絡先のみ」に戻るため安心です。

iPhone名を本名ではなくニックネームに変更する

AirDropを使うと、送信相手の画面に自分のiPhone名が表示されます。初期設定では「◯◯のiPhone」と本名が含まれている場合があり、個人情報の特定につながる危険があります。

ニックネームや機種名など、個人を特定できない名前に変更しておきましょう。

設定手順:

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「一般」→「情報」→「名前」をタップ
  3. 任意のニックネームを入力

たとえば「iPhone_01」や「Taro’s Phone」などに変更しておくと安全です。

公共の場ではAirDropをオフにする

駅・カフェ・イベント会場など人が多い場所では、AirDropを完全にオフにするのが最も安全です。

AirDropを使わないときに常にオンのままにしておくと、不要な接続要求が届く場合もあります。

設定アプリまたはコントロールセンターから簡単にオフにできます。

  • コントロールセンターを開き、Wi-FiやBluetoothのアイコンを長押し
  • AirDropアイコンをタップし、「受信しない」を選択

不明な送信者からのデータは受信しない

見知らぬ名前や不審なファイル名が表示された場合は、「受け入れる」を押さずに「辞退」を選びましょう。AirDropは一度受信を許可すると自動で保存されるため、不審なデータを受け取ってしまうリスクがあります。

特に公共の場では、送信者名を確認できない場合は絶対に開かないようにしてください。

共有前に送信相手を確認する

AirDropで一度送信を開始すると、キャンセルできない場合があります。誤って別の人に個人情報や写真を送ると、取り返しがつかなくなります。

送信前には、相手のデバイス名やアイコンをよく確認し、間違いがないことを確認してから送信しましょう。

バッテリー節約とセキュリティを両立する設定

AirDropはWi-FiとBluetoothを常時使用するため、バッテリーを消費します。

使用しないときは「受信しない」に設定し、必要なときだけオンにすると安全かつ省電力です。

また、常時オンの状態では悪意ある接続要求が届く可能性も減らせます。

企業・学校などでの利用時の注意点

業務用や教育用のデバイスでは、個人端末とは異なるセキュリティポリシーが適用される場合があります。

企業のIT管理者や学校のシステム担当者がAirDropを制限している場合は、無断で設定を変更しないように注意してください。

共有が必要な場合は、クラウドストレージや共有フォルダなど、セキュリティ対策の施された方法を利用しましょう。

AirDropを安全に使うためには、「連絡先のみ」「本名を避ける」「公共の場ではオフ」の3点が鉄則です。少しの設定でリスクを大きく減らせますから、普段から意識しておきましょう

AirDropが使えないときの代替手段

AirDropがどうしても動作しない場合でも、ファイル共有をあきらめる必要はありません。Apple製品同士に限らず、さまざまな代替手段を使えば安全かつスムーズにデータを共有できます。ここでは、信頼性・速度・利便性の3つの観点からおすすめの代替方法を紹介します。

iCloud Driveを使ったファイル共有

Apple純正のクラウドサービス「iCloud Drive」は、AirDropの代替として最もスムーズに利用できる方法です。iPhone・iPad・Macのすべてでファイルを同期でき、共有リンクを発行して他のユーザーとデータをやり取りできます。

使い方の手順

  1. 「ファイル」アプリを開く
  2. 共有したいファイルを長押しし、「共有」→「リンクをコピー」を選択
  3. 共有先(LINEやメールなど)にリンクを貼り付けて送信

共有先の相手は、リンクをタップするだけでブラウザからファイルを閲覧・ダウンロードできます。AirDropのような近距離通信ではなく、インターネット経由のため距離を問わず共有できる点が強みです。

Googleドライブ・Dropboxなどのクラウドストレージを利用

Apple以外のユーザーとも共有したい場合には、GoogleドライブやDropboxなどのクラウドサービスが便利です。特にAndroidユーザーやWindowsユーザーとのやり取りには欠かせません。

主な特徴

  • Googleドライブ:Googleアカウントがあれば無料で利用可能。リンク共有・閲覧権限設定も簡単。
  • Dropbox:フォルダ単位の同期が得意で、写真や動画のバックアップにも最適。
  • OneDrive:Microsoftアカウントで利用可能。Office文書との連携がスムーズ。

共有リンクを使えば、大容量のファイルでも安全に転送できます。AirDropが不安定な環境(電波干渉が多い場所など)でも確実に共有できるのが利点です。

LINEやメールでの簡易共有

ちょっとした写真や書類をすぐ送りたいときは、普段使い慣れたLINEやメールでも十分対応できます。

  • LINEの場合:トーク画面で「+」→「写真」または「ファイル」→送信
  • メールの場合:「写真」アプリや「ファイル」アプリから「共有」→「メール」を選択

ただし、動画や高画質写真など容量の大きいデータは送信制限に引っかかることがあるため、圧縮やクラウドリンク共有を併用するとスムーズです。

ファイル転送アプリを活用する

「Send Anywhere」「SHAREit」「Snapdrop」などの無料アプリを使えば、AirDropに近い感覚で端末間転送が可能です。Wi-Fi経由で直接通信するため、クラウドを介さず高速で送受信できます。

おすすめアプリ例

  • Send Anywhere:iOS・Android・PCすべてに対応。6桁キーで安全送信。
  • Snapdrop:ブラウザベースの無料転送サービス。アプリ不要でURLアクセスのみ。
  • SHAREit:大容量データを高速転送可能。動画共有にも便利。

どれもインターネット接続を使いますが、近距離通信に近い速度を実現しており、AirDropの不調時にも即戦力となります。

MacやWindowsとのデータ共有には「AirDrop以外の接続」も有効

MacやWindows PCとiPhoneをつなぐ場合は、有線接続も選択肢になります。

  • LightningケーブルまたはUSB-Cケーブルで接続
  • Finder(Mac)やiTunes(Windows)を使ってファイル転送可能
  • 写真転送専用アプリ(Image Captureなど)を利用
  • 写真だけを高速かつ確実に移すことが可能

物理的な接続は通信トラブルの影響を受けにくく、大容量データでも安定して送受信できます。

どの方法を選ぶべきかの目安

利用シーンおすすめ手段
Apple製品同士で共有したいiCloud Drive
AndroidやWindowsユーザーと共有したいGoogleドライブ / Dropbox
素早く写真1〜2枚送りたいLINE / メール
オフラインで近距離共有したいSend Anywhere / Snapdrop
PCへ確実にバックアップしたいケーブル接続(Finder・iTunes)

AirDropが不安定な状況や外出先でも、これらを使い分けることでストレスなくファイル共有が行えます。

ファイル共有がうまくいかないと焦りがちですが、AirDrop以外にも手段はたくさんあります。目的に合わせて「クラウド型」「アプリ型」「有線型」を使い分ければ、どんな状況でもスムーズにデータを渡せますよ。

AirDropを快適に使うための通信環境チェックリスト

AirDropはWi-FiとBluetoothを使った直接通信のため、通信環境の影響を受けやすい機能です。設定を整えても「送れない」「待機中から進まない」といった症状が出る場合は、周辺の通信環境を見直すことで改善するケースが多くあります。以下のチェックリストをもとに、快適に使える環境を整えましょう。

Wi-Fiルーターの位置と干渉をチェックする

AirDropの通信は、周囲の電波干渉によって不安定になることがあります。電子レンジやBluetoothスピーカー、ワイヤレスイヤホンなどが近くにあると、AirDropの接続が途切れることもあります。

  • ルーターやAirDropを使うデバイスは、壁や家具に遮られない位置に置く
  • 電子レンジ・スピーカー・ワイヤレスマウスなどの干渉源から距離を取る
  • デバイス間の距離を2〜3メートル以内に保つ

特に鉄筋コンクリートの壁や金属製の棚などは電波を通しにくいため、通信が不安定になりやすい点に注意が必要です。

5GHz帯と2.4GHz帯を切り替える

Wi-Fiの周波数帯を変更することで、通信の安定性が向上する場合があります。

  • 2.4GHz帯:広範囲でつながりやすいが、干渉を受けやすい
  • 5GHz帯:通信が安定しやすく、高速だが障害物に弱い

AirDropを使うときは、可能であれば5GHz帯に切り替えて利用してみてください。設定はルーターやWi-Fi機器の「SSID」設定画面で変更できます。

周囲の家電や他のネットワークとの干渉を避けるだけでも、転送速度や安定性が大きく改善されます。

インターネット共有(テザリング)はオフにする

AirDropとテザリング(インターネット共有)は同時に使えません。

テザリングをオンにしていると、Wi-FiとBluetoothがAirDrop通信に使えなくなります。

「設定」→「インターネット共有」→「ほかの人の接続を許可」をオフにしておきましょう。

home 5Gや光回線で安定した通信環境を整える

家庭内でAirDropを頻繁に利用する場合は、通信回線自体を見直すのも効果的です。

Wi-Fiが不安定な環境では、AirDropの接続も途切れやすくなります。

  • 家庭内では光回線(フレッツ光・ドコモ光・NURO光など)のWi-Fiを利用する
  • 工事不要のホームルーター(home 5Gなど)を活用して通信を安定化する

これらの回線は遅延や電波干渉が少なく、Wi-Fi接続中のAirDropもスムーズに動作しやすくなります。

バッテリー節約と発熱対策も忘れずに

AirDropはWi-Fi・Bluetoothの両方を使用するため、長時間利用するとバッテリーを消耗しやすくなります。特に夏場や充電中は発熱によって動作が不安定になることもあります。

  • 使用後は「AirDrop受信をオフ」に設定しておく
  • 高温環境では長時間のデータ転送を避ける
  • 不要なバックグラウンドアプリを閉じて通信負荷を軽減する

端末の温度が高いと自動的に通信性能が制限されるため、適度な休息を挟みながら利用することも大切です。

AirDropは設定だけでなく、通信環境の安定性も大きなポイントです。Wi-Fiの干渉や距離、ルーターの位置を見直すだけで改善することも多いですよ。快適な環境を整えれば、ストレスなくファイル共有ができます!