ワイモバイルの「海外あんしん定額」は本当にお得?使い方・注意点・代替案



目次

海外あんしん定額とは?対応エリアと料金プランの基本

ワイモバイルの「海外あんしん定額」は、海外渡航先でも日本と同様にスマートフォンでインターネット通信を行える国際ローミングサービスです。設定済みの定額料金でデータ通信を利用できるため、突発的な高額請求のリスクを抑えながら海外滞在をサポートします。

対応エリアは定額国Lと定額国Sに分かれる

「海外あんしん定額」は渡航先によって対応エリアが異なり、「定額国L」と「定額国S」に分類されています。

  • 定額国L(比較的通信費が安い)
    アメリカ本土・ハワイ・グアム・カナダ・オーストラリア・中国・韓国・台湾・ドイツ・フランスなど、観光やビジネスで渡航が多い主要国が中心です。
  • 定額国S(通信費が非常に高額)
    バハマ・ジンバブエ・ミクロネシア・レバノン・ジブチ・イランなど、一部の渡航者のみが訪れるような国々が対象です。

対応エリアは公式サイトで常に最新情報を確認する必要があります。

利用プランは時間単位と通信量で選択

定額国Lでは、3つの時間プランが提供されています。いずれもデータ上限を超えると速度制限(128Kbps)になります。

利用時間通信量上限利用料金(税込)
24時間3GB980円
72時間9GB2,940円
96時間12GB3,920円

定額国Sでは、同じ「24時間」でも非常に割高な料金設定です。上限に達した場合は通信が停止します。

通信量上限利用料金(税込)
1MB1,980円
5MB9,800円
10MB19,600円

渡航先が定額国Sの場合、Webページの閲覧やSNS利用でさえ即座に上限に達する可能性があるため、利用には特に注意が必要です。

機内・船舶での利用も可能だが高額

航空機や船舶でインターネットを使うためのプランもありますが、利用時間・通信量ともに制限があり、費用も高額です。

利用時間通信量上限利用料金(税込)
1時間50MB980円
5時間100MB1,960円
15時間150MB2,940円

搭載設備のある機種限定での提供となるため、事前に航空会社・船会社の対応状況も確認しておくと安心です。

海外利用にあたっての注意点

  • 利用開始後のキャンセルは不可
  • 「世界対応ケータイ」オプションへの加入が必須
  • 申込・利用開始手続きは「My Y!mobile」または現地到着後のSMS経由で実施
  • 渡航中の自動通信やアプリのバックグラウンド通信によるデータ消費に注意

渡航前の設定確認と、現地での手順把握がスムーズな利用の鍵になります。目的地と利用期間に応じて適切なプランを選ぶことが、トラブルを防ぐ第一歩です。

申し込み方法と利用開始の手順

1. 渡航前にやるべき準備

世界対応ケータイへの加入を確認

海外あんしん定額を利用するためには、事前に「世界対応ケータイ」オプションに加入しておく必要があります。My Y!mobileへログインし、「ご契約内容を見る」から加入状況を確認しましょう。未加入の場合は、そのまま申込みが可能です。

対象プランを確認

海外あんしん定額は、シンプルS/M/L、スマホベーシックプランS/M/R/L(タイプ1)など、対応する料金プランを契約していることが条件です。対象外プランでは申し込みができません。

対応端末を準備

利用する端末が海外の周波数帯に対応しているかを確認してください。特に、USIM単体契約で購入した端末は動作保証がないため、渡航先の通信規格と周波数に合っているかを事前に調べる必要があります。

2. My Y!mobileでの申込手順

  1. My Y!mobileにログイン
  2. 「契約内容の確認・変更」を開く
  3. 「オプションサービスの変更」を選択
  4. 「海外あんしん定額」を検索して申込み
  5. 利用する回線番号がシェアプランの場合は、各回線ごとに設定が必要

申込みは24時間対応ですが、システムメンテナンス中(23:25~翌0:30など)や深夜帯(0:30〜7:00)は処理に時間がかかる場合があります。

3. 現地到着後の利用開始手順

SMSからの申込み方法

渡航先で現地キャリアのモバイルネットワークに接続すると、自動的にソフトバンク(ワイモバイル)からSMSが届きます。その中にあるURLから、海外あんしん定額の申込ページにアクセスしてください。

  • Wi-Fi接続中は手続きできません。Wi-Fiをオフにした状態で行う必要があります。
  • iPhoneの「プライベートリレー」やVPN設定はオフにしてください。

専用ページから利用開始手続き

  1. SMS内のリンクにアクセス
  2. 希望のプラン(24/72/96時間)を選択
  3. 「利用を開始する」をタップ
  4. 内容を確認後、再度「利用を開始する」をタップ
  5. 開始完了の通知がSMSで届く

この手続きが完了した時点から、定額通信が開始され、指定された時間が経過するまで適用されます。利用開始後はキャンセルできないため、接続状況などを確認してから実行してください。

4. 利用中の設定確認と注意点

  • 利用状況はMy Y!mobileから随時確認可能です。
  • 通信量の上限(例:3GB/24時間)を超えると、通信速度は128kbpsに制限されます。
  • アプリの自動更新やクラウド同期はオフにして、データ消費を抑えるのが安心です。

ワイモバイルの「海外あんしん定額」は、事前設定と現地での手続きを正しく行えば、シンプルかつ確実に海外でもデータ通信を利用できます。渡航前の準備が不十分だと、現地での通信ができない、または高額請求が発生する恐れもあるため、余裕を持って準備しておきましょう。

対応プラン・利用可能端末と注意点

対象となる料金プラン

海外あんしん定額を利用できるのは、以下の料金プランに加入しているユーザーに限られます。加入中のプランが対象外の場合、定額サービスは適用されないため、申し込み前に確認が必要です。

  • シンプル2 S/M/L、シンプルS/M/L
  • ケータイベーシックプランSS
  • シェアプラン
  • スマホプランS/M/R/L(タイプ1)
  • スマホベーシックプランS/M/R/L(タイプ1)
  • ケータイプランSS
  • データプランS、L
  • データベーシックプランS/L、データSIMプラン
  • タブレットプランS/M/L
  • Pocket WiFiプラン2、プラン2ライト
  • 4G-Sプラン、4G-Sベーシックプラン

なお、料金プランの一部は既存契約者向けのものも含まれており、現在新規受付を終了している場合もあります。対象プランの最新情報はMy Y!mobileにて確認してください。

利用可能な端末の種類

海外あんしん定額を利用するには、以下の端末が対象となります。

  • iPhone
  • Androidスマートフォン
  • タブレット(iOS/Android)
  • 4Gケータイ
  • Pocket WiFi端末(対応機種限定)

3G専用端末はサービス対象外となり、海外での通信利用はできません。また、機種によっては海外の周波数帯に非対応の場合があるため、出発前に製品のスペックを確認することが推奨されます。

USIM単体契約における制限

USIM単体契約(SIMのみ契約)で新規加入した場合、「世界対応ケータイ」のオプションにすぐには申し込めず、最大で4ヶ月間の待機期間が必要となります。この制限により、短期の海外旅行には不向きな契約形態といえます。スマートフォンとSIMをセット購入した場合にはこの制限はありません。

世界対応ケータイへの加入が必須

海外あんしん定額を利用するには、まず「世界対応ケータイ」オプションへ加入している必要があります。未加入の場合、定額サービスを申し込んでも適用されません。My Y!mobileから無料で申込が可能で、反映には最大1日程度かかる場合があります。出発直前では間に合わない可能性があるため、余裕を持った手続きを行ってください。

注意すべき利用条件と設定

  • データローミング設定をオンにしなければ、海外あんしん定額の適用対象となりません。
  • iPhoneを含む一部端末では、VPNやプライベートリレー機能が有効な状態では利用開始が正常に完了しないことがあります。
  • My Y!mobileでの申し込みだけでなく、渡航先で届くSMSからの利用開始操作も必須です。

非対応機種・非推奨端末の事例

以下のような端末・条件では利用が制限されるか、動作保証の対象外となります。

  • 海外の技術基準に適合しない国内向け専用端末
  • SIMロック解除されていない端末
  • 設定情報(APN)が正しく入力されていないSIMフリースマートフォン

渡航前に確認すべき項目

  • 対象料金プランかどうか
  • 端末が対応周波数帯に合致しているか
  • 世界対応ケータイへ加入済みか
  • データローミングがオンになっているか
  • 渡航先が定額対応国L/Sのどちらか

以上の条件が満たされていない場合、「海外あんしん定額」の対象外となり、高額な従量制課金が発生する恐れがあります。特に設定ミスや契約未確認によるトラブルが頻発しているため、事前準備が非常に重要です。

通信品質とデータ制限の実態

通信速度の制限とその影響

「海外あんしん定額」のデータ通信には上限が設けられており、定額国Lでは24時間あたり3GB、72時間で9GB、96時間で12GBが上限です。この上限を超過すると、通信速度は最大128kbpsに制限されます。128kbpsでは、メールやテキストメッセージの送受信は可能でも、Webページの読み込みや地図アプリの使用、動画視聴はほぼ困難です。

実際に使ったユーザーからは、「地図アプリでルートを読み込めない」「LINEの画像送受信に時間がかかる」といった声が見られ、実用性は大きく低下します。SNSや動画コンテンツの利用が日常化している現代では、3GBは決して多い容量ではなく、短期間の旅行中でもすぐに上限に達する可能性があります。

対象外エリアでの高額通信リスク

「海外あんしん定額」が適用されるのは、定額国Lと定額国Sに限られており、未対応エリアで利用した場合は高額な通信料が発生します。たとえば定額国Sでは、わずか10MBの通信で19,600円と非常に高額になるため、意図しないエリアで接続してしまうリスクは避けなければなりません。

対応エリアの確認を怠ったり、自動で非対応ネットワークに接続された場合には、数万円規模の請求になる事例もあります。機内モードやローミングオフの設定が未実施だったケースでは、スマホをポケットに入れていただけで高額通信が発生した事例も報告されています。

自動通信によるデータ消費の落とし穴

スマートフォンには、自動的にバックグラウンドで通信を行う機能(メールの同期、アプリのアップデート、クラウドバックアップなど)が多数存在します。「海外あんしん定額」でも、利用開始ボタンを押した瞬間から通信量のカウントが始まるため、初期設定を見直していない場合は意図せず通信量を消費してしまうこともあります。

特に、Android端末や一部iPhoneでは、初期設定が「全文受信」や「Wi-Fi接続時にバックアップを自動開始」になっていることもあり、海外渡航前の通信設定は要注意です。出発前に「手動同期」へ変更し、不要な自動通信を無効化しておくことが、高額請求を避けるポイントです。

安定性にばらつきがある国や地域

ワイモバイルが接続する現地通信事業者の設備状況によっては、同じプランでも地域ごとに通信品質が大きく異なる場合があります。都市部では快適に通信できる一方、地方や離島では接続が不安定になることもあります。特に「定額国L」でも、国によっては4Gではなく3Gや2G接続となるケースがあり、通信速度に影響が出るため、事前に対応ネットワークを確認しておくことが重要です。

「海外あんしん定額」は、短期間の海外滞在において一定の通信品質を確保できる便利な選択肢ですが、上限超過後の極端な速度制限や自動通信による予期せぬ消費、対応エリア外での高額リスクを正しく理解しなければ、トラブルに繋がります。渡航前には通信設定の最適化と、対応国・プランの明確な確認を徹底しましょう。

音声通話・SMS利用時のコストと落とし穴

通話料金は定額対象外、1分単位で高額課金

海外あんしん定額はデータ通信に特化したプランであり、音声通話やSMSは定額対象外です。発信通話はもちろん、着信でも1分単位で料金が発生します。たとえばアメリカ滞在中に日本へ電話をかけた場合は140円/分、着信しただけでも175円/分が加算されます。短時間の通話でも数百円単位で請求されるため、通話の多用には注意が必要です。

呼び出しのみでも課金対象となるケースに注意

国際ローミングでは、相手が電話に出なくても発信処理が完了した時点で料金が発生することがあります。特に、相手先がトールフリー番号(0120など)や非対応国番号であっても、通信設備の使用料として一定の通話料が請求されます。意図しない課金を避けるためにも、不確かな番号には安易に発信しないようにしましょう。

着信でも通話料がかかる仕様

海外での着信は無料ではありません。現地の他キャリアからの着信、日本からの発信を受けた場合でも、滞在国ごとに定められた「着信料」が発生します。たとえばイギリスで電話を受けた場合、110円/分の着信料がかかる仕様です。これにより、受けただけで数千円の請求が発生するケースもあります。

SMS送信は1通あたり100円、受信は無料

SMS(ショートメッセージサービス)は海外滞在中でも利用可能ですが、送信には100円/通の費用が発生します。受信は無料ですが、長文や連続送信によってコストが嵩むため、利用には節度が求められます。また、メッセージ送信時に自動同期やエラーが発生すると、二重送信扱いになるケースも報告されています。

通話アプリとの併用でコスト削減を

高額請求を防ぐ手段として、LINE通話やMessengerなどのインターネット経由の通話アプリの利用が推奨されます。これらは海外あんしん定額のデータ通信枠内で利用可能なため、通話料がかかりません。ただし、3GBの通信上限を超えると速度制限(128kbps)が適用され、音声が途切れる可能性があるため、通話時間の管理も重要です。

コストトラブルを防ぐためのチェックポイント

  • 発信先・着信元の国を事前に確認し、通話料を把握しておく
  • 通話はデータ通話アプリを優先し、音声通話は非常時のみ利用
  • 音声通話やSMSの利用履歴はMy Y!mobileでこまめに確認
  • 着信対策として機内モードの利用や自動応答の無効化も有効

予想外の通話料で帰国後に高額請求となる事例は少なくありません。データ通信だけでなく、音声通話とSMSにも明確な理解と対策が必要です。

海外パケットし放題との違いと比較シミュレーション

課金体系の違いを理解する

海外あんしん定額は「事前申込型・定額制」で、利用時間と通信量に応じたプランをあらかじめ選び、料金も固定です。たとえば、韓国やアメリカなどの定額国Lでは、3GB・24時間980円から利用できます。

一方、海外パケットし放題は「自動適用型・従量制」で、25MBまでは段階的に課金され、超えると一律2,980円/日になります。つまり、たった1MBでも25MBを超えた瞬間に1日分のフル料金が発生します。

項目海外あんしん定額海外パケットし放題
課金単位24時間、72時間、96時間日本時間1日あたり
料金例3GB/980円(定額国L)25MB以上:2,980円/日
適用方式事前申込制自動適用(要設定)
通信制限3GB超で128kbps制限制限なし(容量による課金)
対応国数定額国L/Sに限るより多くの国に対応

実例比較:韓国で3日間利用した場合

海外あんしん定額(72時間プラン)

  • 総額:2,940円(9GBまで高速通信)
  • 通信後も128kbpsで利用可

海外パケットし放題(3日間)

  • 総額:8,940円(2,980円×3日)
  • 通信量が1日25MB超えた場合の例

たった3日間でも約6,000円以上の差額が生じるため、短期旅行でも利用プランの選択次第でコストに大きな影響があります。

こんな人におすすめ

海外あんしん定額が向いている人

  • 渡航前に通信プランを確定させたい
  • 通信量をある程度使いたい(SNSやWeb閲覧を頻繁にする)
  • 韓国やアメリカなど「定額国L」へ行く予定がある

海外パケットし放題が向いている人

  • データ通信は最小限、LINEのメッセージ程度
  • 数時間だけの滞在など、1日25MB未満で済ませられるケース
  • 対象外の国(定額国Sやパケットし放題のみ対象国)へ渡航する場合

落とし穴と注意点

  • 海外パケットし放題は、「通信量を25MBに抑える」自信がない場合、割高になるリスクが極めて高いです。
  • 海外あんしん定額は、申し込まないと自動適用されないため、利用前に設定を必ず確認してください。
  • 両方のプランは同時適用不可なので、併用はできません。選択ミスは高額請求に直結します。

ITに不慣れな方や通信量の管理が難しい方ほど、**通信量と費用があらかじめ明確な「海外あんしん定額」**を選ぶほうが安心です。短期旅行でもシミュレーションを事前に行うことで、不必要な高額請求を回避できます。

高額請求を防ぐための具体的対策

データローミングはオフが基本

スマートフォンの設定で「データローミング」をオフにしておくことで、意図しないデータ通信を防げます。特に現地到着時や移動中、モバイルネットワークに自動接続されることで定額外通信が発生し、1MBあたり数千円の請求につながるケースがあります。設定方法は、端末の「モバイルデータ通信」メニュー内で確認できます。

機内モードの活用で無通信状態を維持

通信を完全に遮断するには、機内モードのオンが有効です。滞在中にスマートフォンを使わない時間帯や、Wi-Fi環境下でのみ利用する場合には、機内モードに切り替えることで、意図しない通信や通話を完全に遮断できます。なお、機内モード中でもWi-Fiは個別にオンにできます。

紛失・盗難時の即時対応が鍵

万が一スマートフォンを海外で紛失・盗難された場合は、第三者による不正利用を防ぐため、すぐにワイモバイルのカスタマーセンターに連絡して回線停止を依頼しましょう。滞在先からは国際電話で「+81-44-382-0800」に連絡できます。オペレーターの対応時間は日本時間で10:00~19:00です。

PINコードとロック設定で端末を保護

USIMカードまたはeSIMには、第三者による不正利用を防ぐためのPINコード設定が用意されています。出荷時は「9999」などの初期値が設定されているため、渡航前に自分だけが知るPINコードに変更し、端末起動時に入力が必要な設定にしておきましょう。

自動通信の設定見直し

スマートフォンは初期設定でアプリの自動同期やメールの全文受信がオンになっていることがあります。これにより、意図せずバックグラウンドで通信が行われ、高額請求の原因になることがあります。以下の設定を見直すことで、リスクを抑えられます。

  • メール受信を「手動受信」に変更
  • アプリのバックグラウンド通信を制限
  • 自動アップデート機能をオフ

利用開始手続きのタイミングに注意

「海外あんしん定額」は、専用サイトで「利用開始する」操作をした時点から料金が発生します。現地のモバイルネットワークに接続している必要があるため、Wi-Fiをオフにした状態で行う必要があります。渡航直後に誤って開始してしまうと、不要な1日分の料金が発生するため、タイミングを慎重に選ぶことが重要です。

海外用ポケットWi-Fiの併用も視野に

通信費の徹底管理を目指すなら、海外用ポケットWi-Fiのレンタルも有効です。日額数百円で安定した通信が利用でき、データローミングを完全にオフにしてもネット接続が可能になります。電源を切った日は通信料ゼロ円のプランもあり、費用対効果の面で優れた選択肢です。

長期滞在ならポケットWi-Fiがベストな理由

海外あんしん定額とのコスト比較で見える差

短期間であれば「海外あんしん定額」は手軽で便利ですが、7日以上の長期滞在ではその利便性がコスト負担を上回るケースが多くなります。たとえば韓国滞在を例に挙げると、以下の通り明確な差が生まれます。

滞在日数海外あんしん定額(L国)ポケットWi-Fi(1GB/日)
3日間2,940円(9GB)約2,160円(+端末代込)
7日間6,860円(15GB)約5,040円
20日間19,600円(30GB)約14,400円

長期になるほど、定額プランとの差額は拡大し、20日間では約5,000円以上の節約が可能です。

電源オフで通信費ゼロにできる柔軟さ

レンタルWi-Fiの多くは「使用した日」だけ料金が発生する日数課金制を採用しています。つまり、現地での休日や外出しない日などは電源を切っておくだけで通信費を0円に抑えられます。

これは24時間単位で課金が発生する「海外あんしん定額」にはない強みです。たとえば週末だけ観光し、平日はホテルに常駐しているような出張者にとっては、大幅な通信費の節約につながります。

通信速度と安定性の高さ

多くの海外レンタルWi-Fiは現地通信キャリアと提携した高品質な回線を使用しており、ローミングよりも通信速度・安定性に優れています。とくに都市部では回線切り替えの遅延や接続不良が少なく、リモート会議や動画視聴も快適にこなせます。

また、通信容量も日次1GB〜無制限などから選択でき、ヘビーユーザーでも安心です。

複数人・複数端末でも共有可能

ポケットWi-Fiは最大5〜10台の端末を同時接続できるため、家族旅行や社員複数名での渡航でも1台を共有するだけで通信費を抑えられます。スマートフォンだけでなく、ノートPCやタブレットも同時に使えるのは大きな利点です。

セキュリティと利便性のバランスが良い

公共Wi-Fiと比べてセキュリティが高く、パスワード設定された専用ネットワークで通信を暗号化できるため、ビジネス用途や機密情報のやり取りにも安心です。渡航前の事前予約と自宅受け取り、帰国後のポスト返却といった利便性の高さも、初めての利用者でも安心できるポイントです。

長期滞在=ポケットWi-Fiが合理的な選択

渡航先によっては海外あんしん定額の対象外だったり、定額国Sのように非常に高額なプランしか選べないケースもあります。通信量を気にせず安定したネット環境を確保したいなら、ポケットWi-Fiが現実的かつ経済的な選択です。

よくあるQ\&Aと安心設定のチェックリスト

よくある質問とその答え

Q1. 「海外あんしん定額」を使えば、海外でも国内と同じようにかけ放題になりますか?
A. なりません。国内のかけ放題オプションは海外では適用外です。音声通話は発信・着信ともに従量課金となり、国や相手先によって高額になることがあります。

Q2. 利用後に「海外あんしん定額」の解約は必要ですか?
A. 必要ありません。利用開始後、自動で24時間・72時間・96時間単位で料金が加算され、設定した利用期間が終了すると自動的に課金も終了します。

Q3. 海外でスマホを使って高額請求になることはありますか?
A. はい、あります。定額対象エリア外での通信や、未設定による自動同期・アプリ更新により、知らぬ間に高額なデータ通信が発生する事例が報告されています。

Q4. 途中でキャンセルやプラン変更は可能ですか?
A. いいえ。一度「利用を開始する」操作をすると、そのプランはキャンセルできません。開始前に利用国やプラン内容を必ず確認しましょう。

安心設定のチェックリスト

以下の設定を出発前・現地到着後に必ず確認してください。設定漏れがあると「パケ死」や通話料金トラブルの原因になります。

  • [ ] 世界対応ケータイに事前加入済みか確認する
    My Y!mobileからオプションを確認・加入する。USIM単体契約の方は加入制限に注意。
  • [ ] 「海外あんしん定額」に事前申し込み済みか確認する
    My Y!mobileから渡航前に申し込みを済ませておくと安心。
  • [ ] ローミング設定がオフになっているか確認する(必要時にオン)
    不用意なデータ通信を防止するため、利用開始操作の直前まではオフに設定。
  • [ ] データローミング設定の有無を確認し、手動に切り替える
    iPhone・Androidそれぞれの設定アプリから、データローミングを必要な時だけ手動でオンに。
  • [ ] 自動同期や自動更新機能をオフにする
    GmailやLINE、App Storeなどの自動更新設定はデータ量を大きく消費するため、手動設定に切り替える。
  • [ ] VPN・プライベートリレーをオフにする
    利用開始操作が正常に完了しない原因になるため、事前にオフにしておく。
  • [ ] SMSを受信して利用開始操作を行ったか確認する
    現地到着後に届くSMSから専用サイトへアクセスし、「利用開始する」を選択して初めて通信が開始。
  • [ ] 通話を行う前に料金表を再確認する
    発信国・相手国・着信時の料金は異なるため、通話前にMy Y!mobileで料金を確認しておく。
  • [ ] 紛失時の緊急連絡先を控えておく
    カスタマーセンター +81-44-382-0800(10:00〜19:00)へすぐ連絡できるようにしておく。

これらのチェックを徹底すれば、ワイモバイルの「海外あんしん定額」を安心して利用できます。設定不備によるトラブルを防ぎ、海外でも快適にスマートフォンを使いましょう。

10位

Y!mobile

ソフトバンク

サービス名Y!mobile
最安月額料金2,365円~
~1GB2,365円/月
2~3GB2,365円/月
4~10GB2,915円/月
11~20GB4,015円/月
21~30GB4,015円/月
50GB~
利用回線ソフトバンク回線
回線の種類MNO
選べるプラン4GB、30GB、35GB
昼休み時間帯通信速度(12~13時)161.4Mbps
通信速度の速さ2.32
月1GB利用時の安さ1.62
月3GB利用時の安さ1.68
月10GB利用時の安さ1.74
月20GB利用時の安さ1.18
月50GB利用時の安さ2.14
機能の多さ4.45
総合2.16

Y!mobileがおすすめの理由

Y!mobileがおすすめの理由は「ソフトバンクの回線をそのまま利用できる点」「全国に店舗がありサポートが充実している点」です。

Y!mobileは、大手キャリアであるソフトバンクの回線をそのまま利用しており、時間帯を問わず安定した通信速度を提供できる点が最大の魅力です。混雑する昼休みの時間帯や通勤時間帯でも、他のMVNOと比べて通信速度の低下が少なく、快適にインターネットを利用できます。また、全国に約2,400店舗の専門ショップがあり、契約時のサポートやアフターサービスを直接受けられるため、初めて格安SIMを利用する人でも安心して乗り換えが可能です。

料金プランは、月間4GB・30GB・35GBの3種類が用意されており、自宅のインターネットを「SoftBank 光」または「SoftBank Air」にすると、月額料金の割引を受けられる点もメリットです。特に自宅でソフトバンクのインターネットを利用している場合、スマホ料金を抑えながらキャリア並みの通信品質を維持できる点は大きな利点といえます。

デメリットは、他の格安SIMと比べて料金がやや高めである点です。4GBプランでも月額2,365円からとなっており、MVNOの低価格プランと比べると割高です。また、セット割の適用条件が「SoftBank 光」または「SoftBank Air」限定のため、他社の光回線やWiFiサービスを利用している場合は、割引を受けられない点も注意が必要です。

とはいえ、Y!mobileは大手キャリアの品質を維持しつつ、格安SIMのメリットを取り入れたバランスの良いサービスを提供しているため、通信速度の安定性やサポートの充実度を重視する人にはおすすめできる選択肢といえます。

最安月額料金2,365円~
~1GB2,365円/月
2~3GB2,365円/月
4~10GB2,915円/月
11~20GB4,015円/月
21~30GB4,015円/月
50GB~
利用回線ソフトバンク回線
回線の種類MNO
選べるプラン4GB、30GB、35GB
昼休み時間帯通信速度(12~13時)161.4Mbps
通常時間帯通信速度(14~16時)149.9Mbps
通勤時間帯通信速度(17~19時)129.3Mbps
問い合わせ方法店舗、電話、チャット
専用通話アプリ不要
かけ放題プラン10分かけ放題、無制限かけ放題
基本通話料22円/30秒
5G対応
セット割引あり
カウントフリー・エンタメフリー
最低契約期間
データ容量の翌月繰越可能
解約金なし
留守番電話あり
初期費用0円(店頭申込の場合は3,850円)
テザリング可能
支払方法口座振替、クレジットカード
追加データ料金データ増量オプション 2GB:550円(シンプル2 S)/5GB:550円(シンプル2 M・L)
速度制限時の最大速度シンプル2 S:300kbps/シンプル2 M・L:1Mbps
取り扱いSIMのサイズnanoSIM
eSIM対応
MNPワンストップ対応
プラチナバンド対応
専門ショップあり
海外利用可能
Apple Watchプラン対応