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目次
iPhoneからiPhoneへデータ移行する前に確認すること
iPhoneからiPhoneへデータ移行するときは、すぐに新しい端末の設定を始めるのではなく、古いiPhoneの状態や必要な認証情報を先に確認しておくことが重要です。準備不足のまま進めると、転送が途中で止まるだけでなく、LINEのトーク履歴や交通系ICカード、認証アプリなど、一部のデータを引き継げない可能性があります。
特に注意したいのは、クイックスタートで画面上のデータが移ったように見えても、すべてのサービスがそのまま使えるとは限らない点です。古いiPhoneを初期化する前に、端末全体の準備とアプリごとの引き継ぎ準備を分けて確認しましょう。
2台の充電状態と通信環境を整える
データ移行中に古いiPhoneまたは新しいiPhoneの電源が切れると、転送を最初からやり直すことがあります。移行開始前に両方を十分に充電し、可能であれば電源アダプタへ接続したまま作業してください。
バッテリー残量が80%以上あっても、写真や動画が多い場合は転送に時間がかかります。バッテリーが劣化した古いiPhoneは、残量表示が急に減ることもあるため、充電ケーブルを接続しておくほうが安全です。
クイックスタートを利用する場合は、2台のiPhoneでWi-FiとBluetoothをオンにします。Wi-Fiの電波が弱い部屋や、接続が頻繁に切れるフリーWi-Fiは避け、自宅などの安定した回線を使いましょう。
確認する項目は次のとおりです。
- 2台とも充電できるケーブルと電源を用意する
- 古いiPhoneのWi-FiとBluetoothをオンにする
- 新しいiPhoneを古いiPhoneの近くに置ける場所を確保する
- 転送中に2台を持ち出さなくてよい時間帯を選ぶ
- 自宅のWi-Fiが不安定な場合はルーターの近くで作業する
移行に必要な時間は、データ容量や通信速度によって変わります。外出直前や就寝直前に始めると、転送後の確認を十分にできません。電話や決済アプリを使う予定がない時間を選び、移行後の動作確認まで行える余裕を確保してください。
ストレージ容量とiOSの状態を確認する
古いiPhoneで使用しているデータ量が、新しいiPhoneの保存容量を上回っていると、データをすべて移せません。「古い端末と新しい端末がどちらも128GBだから問題ない」とは限らないため、端末の総容量ではなく、実際の使用済み容量を確認します。
古いiPhoneで設定アプリを開き、「一般」「iPhoneストレージ」の順に進むと、使用済み容量を確認できます。たとえば、古いiPhoneで120GBを使用している場合、128GBモデルへ移行すると空き容量が少なくなり、転送後にアプリの更新や写真撮影ができなくなる可能性があります。
新しいiPhoneの容量に余裕がないときは、移行前に次のデータを整理します。
- ダウンロード済みの動画や音楽
- 不要になった大容量ゲーム
- 重複した写真や長時間の動画
- Safariや各アプリに保存したオフラインデータ
- 使用していないアプリとその書類データ
写真をiCloud写真へ保存している場合でも、端末側にオリジナルが残っている設定では容量を多く使用します。写真だけを見て判断せず、「iPhoneストレージ」に表示される使用量を基準にしてください。
iOSの更新状況も確認します。古いiPhoneのiOSが大幅に古いと、クイックスタートが表示されなかったり、新しいiPhoneとの設定移行が正常に進まなかったりする場合があります。設定アプリの「一般」「ソフトウェアアップデート」を開き、利用可能な更新があれば、データ移行より先に適用しておくと安心です。
ただし、空き容量が極端に少ない状態でiOSを更新すると、更新処理に失敗することがあります。その場合は、不要な動画やアプリを削除して空き容量を作ってから実行します。
Apple Accountと個別アプリの情報を準備する
データ移行では、古いiPhoneの画面ロック用パスコードやApple Accountの認証情報を求められます。Face IDだけで普段操作していると、パスコードを思い出せないことがあるため、事前に入力できるか確認してください。
準備しておきたい情報は次のとおりです。
- 古いiPhoneの画面ロック用パスコード
- Apple Accountに登録しているメールアドレス
- Apple Accountのパスワード
- 登録済み電話番号で認証コードを受け取れる状態
- LINEやメール、金融アプリなどのログイン情報
Apple Accountのパスワードが分からないまま古いiPhoneを初期化すると、購入済みアプリやiCloud上のデータへアクセスできなくなるおそれがあります。設定アプリ上部の名前をタップし、登録されているメールアドレスや電話番号を確認しておきましょう。
LINE、銀行、証券、QRコード決済、ゲーム、認証アプリなどは、端末のデータ転送とは別にログインや本人確認が必要になる場合があります。特に認証アプリは、古い端末を消去してからでは移行できないサービスもあります。各アプリを開き、引き継ぎ設定、バックアップ日時、登録電話番号を確認してください。
万一に備え、データ移行直前にiCloudまたはパソコンへバックアップを作成します。クイックスタートはバックアップなしでも利用できますが、直接転送に失敗したとき、別の方法へ切り替えられる状態を作っておくことが大切です。
バックアップが完了したら、作成日時が最新になっているかを必ず確認します。「iCloudバックアップ」がオンになっているだけでは、直近の写真やメッセージが保存されていないことがあります。「今すぐバックアップを作成」を実行し、完了時刻まで確認してから移行を始めましょう。

データ移行の準備では、充電やWi-Fiだけでなく、容量、パスワード、個別アプリの引き継ぎまで確認しておくと失敗を大幅に減らせます
iPhoneのデータ移行方法は3種類!自分に合う方法の選び方
iPhoneからiPhoneへのデータ移行方法は、クイックスタート、iCloudバックアップ、MacまたはWindowsパソコンを使う方法の3種類です。どの方法でも新しいiPhoneへデータを移せますが、古い端末の状態、Wi-Fi環境、パソコンの有無によって適した方法が変わります。
「一番新しい方法だから」という理由だけでクイックスタートを選ぶ必要はありません。古いiPhoneが正常に動かない場合や、Wi-Fiが遅い場合には、iCloudやパソコンを利用したほうが安定することもあります。
古いiPhoneが手元にあるならクイックスタート
クイックスタートは、古いiPhoneと新しいiPhoneを近くに置き、端末同士で設定やデータを移す方法です。パソコンを用意する必要がなく、画面の案内に沿って操作できるため、機種変更時の第一候補になります。
向いているのは、次のような人です。
- 古いiPhoneが正常に起動する
- 古いiPhoneの画面やカメラを操作できる
- 2台を同時に手元へ置ける
- 安定したWi-Fi環境がある
- 写真、アプリ、設定などをまとめて移したい
クイックスタートでは、古いiPhoneの近くで新しいiPhoneを起動すると、設定開始の案内が表示されます。古い端末のカメラで新しい端末のアニメーションを読み取り、パスコードを入力したあと、「iPhoneから転送」を選ぶのが基本的な流れです。
直接転送の利点は、iCloudの無料容量が不足していても利用しやすいことです。たとえば古いiPhoneで100GB以上のデータを使用している場合、通常のiCloud無料容量だけではバックアップできません。クイックスタートなら、2台間で直接データを転送できます。
一方、古いiPhoneの画面が映らない、タッチ操作ができない、頻繁に再起動するといった状態では不向きです。転送中に端末が止まれば、移行も中断されます。古いiPhoneの動作が不安定な場合は、先に作成済みのバックアップから復元する方法を検討してください。
クイックスタートが適しているか迷ったときは、「古いiPhoneを1時間以上安定して操作できるか」を判断基準にすると分かりやすくなります。バッテリーが急に切れる、画面が反応しなくなるなどの症状があるなら、直接転送にこだわらないほうが安全です。
古いiPhoneを使えない場合はiCloudバックアップ
iCloudバックアップからの復元は、古いiPhoneのデータをインターネット上に保存し、新しいiPhoneでダウンロードする方法です。すでに最新のバックアップが作成されていれば、古い端末が手元になくても復元できます。
向いている条件は次のとおりです。
- 古いiPhoneを紛失または故障している
- iCloudに新しいバックアップが残っている
- パソコンを持っていない
- 安定した高速Wi-Fiを利用できる
- 直接転送ではなく、保存済みデータから復元したい
新しいiPhoneの初期設定中に「iCloudバックアップから復元」を選び、同じApple Accountでサインインすると、保存されているバックアップを選択できます。このとき、端末名だけで判断せず、バックアップの作成日時と容量を確認してください。古いバックアップを選ぶと、直近に撮影した写真や追加した連絡先が復元されない可能性があります。
注意点は、復元完了の表示が出ても、すべてのアプリや写真のダウンロードが終わっているとは限らないことです。基本設定が完了したあとも、ホーム画面上ではアプリが順番にダウンロードされます。写真をiCloud写真で管理している場合も、一覧や原本の読み込みに時間がかかります。
Wi-Fiが遅い環境では、数時間から半日以上かかることがあります。通信量も大きくなるため、スマートフォンのテザリングだけで復元するのは避けたほうが無難です。
iCloudの空き容量が足りない場合は、機種変更時に利用できる一時的なバックアップの案内が設定画面に表示されることがあります。古いiPhoneの「一般」「転送またはiPhoneをリセット」から、新しいiPhoneへの準備項目を確認してください。通常の保存容量だけを見て諦めず、移行用の選択肢が表示されていないか確認するのがコツです。
Wi-Fiが不安定ならMacやWindowsパソコンを使う
MacやWindowsパソコンへ古いiPhoneのバックアップを保存し、そのバックアップを新しいiPhoneへ復元する方法もあります。MacではFinder、WindowsではAppleデバイスアプリなどを利用します。
向いているのは、次のような状況です。
- 自宅のWi-Fiが遅い、または切断されやすい
- 写真や動画が多く、データ量が大きい
- パソコンに十分な空き容量がある
- 通信環境に左右されずバックアップしたい
- 古いiPhoneの保存内容をパソコンにも残しておきたい
パソコンを使う方法では、USBケーブルで接続してバックアップを作成します。Wi-Fi経由の復元より安定しやすい一方、ケーブルの接触不良やパソコンの容量不足には注意が必要です。バックアップ開始前に、古いiPhoneの使用済み容量と同程度以上の空きがパソコンにあるか確認してください。
パスワード、Wi-Fi設定、ヘルスケアデータなども可能な範囲で引き継ぎたい場合は、ローカルバックアップを暗号化します。暗号化用パスワードは復元時に必要です。忘れるとバックアップを利用できなくなるため、Apple Accountのパスワードとは別のものとして安全な場所へ記録しておきます。
3種類から選ぶときは、次の順番で判断すると迷いにくくなります。
- 古いiPhoneが正常に使えるならクイックスタート
- 古いiPhoneが使えず、最新のiCloudバックアップがあるならiCloud復元
- Wi-Fiが不安定、または大容量データを安定して移したいならパソコン経由
どの方法を選んでも、LINEのトーク履歴、交通系ICカード、銀行アプリ、認証アプリなどは個別確認が必要です。「ホーム画面にアプリのアイコンが戻ったから移行完了」と判断せず、ログイン状態や保存データまで開いて確認してください。
移行方法は途中で変更することもできます。ただし、新しいiPhoneの初期設定を完了したあとに別のバックアップからやり直す場合は、新しいiPhoneを消去して初期設定画面へ戻す必要があります。最初に古い端末の状態、バックアップの有無、Wi-Fiとパソコンの環境を整理し、最も失敗しにくい方法を選びましょう。

古いiPhoneが正常ならクイックスタート、端末を使えないならiCloud、通信が不安定ならパソコン経由と考えると、自分に合う方法を選びやすくなります
クイックスタートでiPhoneからiPhoneへデータ移行する手順
クイックスタートは、古いiPhoneが手元にあり、新しいiPhoneへ写真、連絡先、メッセージ、アプリ、端末設定などをまとめて移したい場合に向いています。パソコンを用意する必要がなく、画面の案内に沿って操作できるため、iPhoneからiPhoneへのデータ移行では最初に検討しやすい方法です。
作業を始める前に、古いiPhoneのWi-FiとBluetoothをオンにします。2台とも電池残量を十分に確保し、できれば充電器へ接続してください。転送中に電源が切れると、最初から設定し直さなければならないことがあります。
新しいiPhoneがすでにホーム画面まで設定されている場合、そのままではクイックスタートを開始できません。必要なデータが入っていないことを確認したうえで、「設定」「一般」「転送またはiPhoneをリセット」「すべてのコンテンツと設定を消去」の順に進み、初期設定画面へ戻します。
2台のiPhoneを近くに置いて認証する
新しいiPhoneの電源を入れ、「こんにちは」と表示される初期設定画面まで進めます。古いiPhoneのロックを解除し、新しいiPhoneのすぐ近くへ置いてください。
しばらくすると、古いiPhoneに新しいiPhoneを設定するための画面が表示されます。画面に表示されているApple Accountが、普段利用しているアカウントであることを確認してから「続ける」をタップします。
新しいiPhoneに青い粒が動くアニメーションが表示されたら、古いiPhoneのカメラで読み取ります。カメラ画面の円内にアニメーションが収まるように位置を調整してください。
カメラが故障している、レンズが曇っている、周囲が暗いといった理由で読み取れない場合は、手動で認証する項目を選び、画面に表示される指示に従います。読み取りに失敗しただけで、データが消えることはありません。
認証後、新しいiPhoneに古いiPhoneで使用していた画面ロックのパスコードを入力します。Apple Accountのパスワード入力やFace ID、Touch IDの設定を求められる場合もあります。
iPhoneから直接転送する方法を選ぶ
データの移行方法を選ぶ画面が表示されたら、「iPhoneから転送」に該当する項目を選択します。iCloudバックアップからの復元ではなく、古い端末内のデータを新しい端末へ直接コピーする方法です。
利用状況によっては、モバイル通信の設定、eSIMの転送、位置情報サービス、Apple Pay、Siriなどの設定画面が途中に表示されます。すべてを急いで設定する必要はありませんが、電話番号を新しいiPhoneで使うための案内が表示された場合は、内容を確認して進めてください。
転送を開始する前には、画面に予想所要時間が表示されることがあります。ただし、表示時間はデータ量、Wi-Fiの混雑、端末の性能、アプリの数によって変化します。残り時間が途中で増えても、進行表示が動いているなら、すぐに中断する必要はありません。
転送中は次の状態を保ちます。
- 2台を充電器へ接続する
- 2台を近くに置いたままにする
- Wi-Fiルーターの電源を切らない
- 古いiPhoneを持って外出しない
- 新しいiPhoneを再起動しない
- SIMカードを何度も抜き差ししない
「直接転送ならWi-Fiは不要」と思われがちですが、初期設定やアプリの再取得、アカウント認証などで通信が必要になります。通信が不安定なフリーWi-Fiより、自宅などの安定したネットワークを使うほうが安全です。
転送完了後もアプリの復元を待つ
本体の転送が完了すると、新しいiPhoneが再起動し、ホーム画面を操作できるようになります。ただし、この時点ですべての作業が終わっているとは限りません。
アプリのアイコンが薄く表示されている場合は、App Storeから再ダウンロードしている途中です。写真もiCloud写真の設定によっては、サムネイルが先に表示され、元のデータが後から取得されます。Wi-Fiと充電を維持し、主要なアプリが開ける状態になるまで待ってください。
特に確認したい項目は、写真、連絡先、メッセージ、メモ、カレンダー、ボイスメモです。LINE、銀行、証券、決済、認証アプリ、ゲームなどは、アプリが移っていても再ログインや個別の引き継ぎ操作が必要になる場合があります。
古いiPhoneの初期化は、新しいiPhoneで必要なデータとサービスを確認してから行います。電話がつながること、SMSを受信できること、普段使うアプリにログインできることまで確かめると、移行後の取りこぼしを防げます。

クイックスタートは転送開始までよりも、完了後に写真やアプリがそろっているか確認する作業が重要です
iCloudを使ってiPhoneのデータを移行する手順
iCloudを使う方法では、古いiPhoneのバックアップをインターネット上へ保存し、そのバックアップを新しいiPhoneで復元します。2台を長時間並べておく必要がないため、古いiPhoneを先に返却する場合や、直接転送が繰り返し止まる場合にも利用できます。
重要なのは、バックアップを作成した日時です。数週間前のバックアップを復元すると、その後に追加した写真、連絡先、メッセージ、アプリ内データなどが戻らない可能性があります。新しいiPhoneの設定を始める直前に、手動で最新のバックアップを作成してください。
古いiPhoneで最新のバックアップを作成する
古いiPhoneを安定したWi-Fiへ接続し、「設定」を開きます。画面上部に表示されている自分の名前をタップし、「iCloud」「iCloudバックアップ」の順に進みます。
iCloudバックアップを有効にしたうえで、「今すぐバックアップを作成」をタップしてください。バックアップ中はWi-Fiを切らず、できれば充電しながら待ちます。
作成が完了したら、同じ画面に表示される最後のバックアップ日時を確認します。「たった今」または作業した時刻に近い表示になっていれば、最新の状態が保存されています。ボタンを押しただけで画面を閉じると、処理が完了していないことがあるため、日時の確認まで行うことが大切です。
容量不足でバックアップできない場合は、不要なバックアップを削除する方法だけでなく、新しいiPhoneへの移行時に利用できる一時的なiCloudバックアップも確認します。「設定」「一般」「転送またはiPhoneをリセット」と進み、新しいiPhoneの準備に関する案内が表示される場合は、画面に従って開始します。
一時的な容量を利用できる場合でも、保存期限があります。バックアップだけ先に作成し、機種変更を長期間先延ばしにすると、復元時に利用できなくなる可能性があります。新しいiPhoneが手元に届いてから実行するほうが確実です。
新しいiPhoneでバックアップを選択する
新しいiPhoneの電源を入れ、言語、国または地域、文字サイズなどを設定します。クイックスタートの案内が表示されても、iCloudバックアップを利用する場合は、手動で設定する項目を選んで進められます。
Wi-Fiへ接続し、画面の案内に従ってアクティベーションを完了させます。データの転送方法を選ぶ画面が表示されたら、「iCloudバックアップから復元」に該当する項目を選びます。
古いiPhoneで使っていたものと同じApple Accountでサインインしてください。複数のアカウントを持っている場合、メールアドレスを思い込みで入力せず、古いiPhoneの「設定」画面上部で事前に確認しておくと間違いを防げます。
バックアップの一覧が表示されたら、次の情報を確認して選びます。
- バックアップの作成日時
- バックアップ元のiPhone名
- iOSのバージョン
- バックアップのおおよその容量
通常は、機種変更の直前に作成した最も新しいバックアップを選びます。同じような名前のiPhoneが複数表示される場合は、日時だけでなく端末名も確認してください。
新しいiPhoneのiOSが古く、バックアップとの互換性がない場合は、先にソフトウェアアップデートを求められることがあります。画面の案内に従って更新し、再度復元を進めます。
復元が終わるまで通信を維持する
復元を開始すると、最初に基本設定や端末内の主要データが戻り、その後にアプリ、写真、音楽などが順次ダウンロードされます。ホーム画面が表示された直後は、復元処理が続いている状態です。
アプリをタップしても待機中のまま開けない場合は、Wi-Fi接続を確認してください。大量の写真や動画がある場合、すべてが表示されるまで数時間以上かかることもあります。夜間に充電器へ接続し、Wi-Fiにつないだままにしておくと処理を進めやすくなります。
iCloudバックアップには、すでにiCloudと同期しているデータや、サービス側で管理されている情報など、バックアップから直接戻す形ではないものもあります。たとえば、iCloud写真を利用している写真は、同じApple Accountでサインインした後に同期されます。メールもアカウント設定後、メールサーバーから再取得される場合があります。
Apple Payのカード、Face ID、Touch ID、一部の認証情報は、安全上の理由から再設定が必要です。銀行アプリや決済アプリでは、SMS認証、本人確認、ワンタイムパスワードの再登録を求められることがあります。
復元後は、設定画面で自分の名前が正しく表示されていること、写真や連絡先が増え続けていること、主要アプリがダウンロード中になっていることを確認します。進行が止まっているように見える場合は、すぐに初期化せず、Wi-Fi接続、充電状態、iCloudの同期状況を順番に確かめてください。
古いiPhoneは、新しい端末でデータの復元とログイン確認が終わるまで残しておきます。バックアップに含まれていなかった情報が見つかった場合でも、古い端末があれば再確認や個別の移行ができます。

iCloud移行では、バックアップを作った日時と、復元後もダウンロードが続く点を押さえておくと慌てずに進められます
MacやWindowsパソコンを使ってデータ移行する手順
iPhoneからiPhoneへデータ移行する際、Wi-Fiが不安定な場合や、古いiPhoneのデータ量が多い場合は、MacやWindowsパソコンにバックアップを作成してから新しいiPhoneへ復元する方法が適しています。写真や動画を大量に保存している人、クイックスタートが途中で止まった人にも選びやすい方法です。
パソコン経由では、古いiPhoneのデータをいったんMacまたはWindowsパソコンへ保存します。その後、新しいiPhoneを接続し、保存したバックアップを復元します。インターネット回線だけに依存しないため、通信速度が遅い家庭でも進めやすい点がメリットです。
バックアップ前にパソコンとケーブルを確認する
MacではFinder、WindowsではAppleデバイスアプリを使用するのが基本です。macOS Mojave以前のMacや、Appleデバイスアプリを利用できないWindows環境では、iTunesを使用する場合があります。
作業を始める前に、次の項目を確認します。
- パソコンの保存容量に十分な空きがある
- iPhoneとパソコンを安定して接続できるケーブルがある
- MacやWindows、使用するアプリを更新している
- iPhoneの画面ロック用パスコードを確認している
- バックアップ暗号化用のパスワードを保管できる
特に見落としやすいのが、パソコンの空き容量です。古いiPhoneで100GBを使用している場合、パソコン側にも同程度以上の空きが必要になります。空き容量がぎりぎりだと、バックアップが長時間進んだあとで失敗することがあります。
ケーブルも重要です。充電はできてもデータ通信が不安定なケーブルでは、途中でiPhoneが認識されなくなる場合があります。USBハブを介していると接続が切れるときは、パソコン本体のUSB端子へ直接つないでください。
古いiPhoneの暗号化バックアップを作成する
古いiPhoneをケーブルでパソコンへ接続します。初めて接続した場合は、iPhoneにこのコンピュータを信頼するか確認する画面が表示されるため、信頼を選び、画面ロック用パスコードを入力します。
MacではFinderを開き、サイドバーに表示されたiPhoneを選択します。WindowsではAppleデバイスアプリを開き、接続したiPhoneを選びます。
バックアップ先をパソコンに設定したうえで、ローカルバックアップを暗号化する項目を有効にします。暗号化すると、通常のバックアップでは保存されないヘルスケアやアクティビティなどのデータも移行対象にできます。Appleは、ヘルスケアとアクティビティのデータを保存するにはバックアップの暗号化が必要だと案内しています。
暗号化を有効にすると、専用パスワードの設定を求められます。このパスワードはApple AccountのパスワードやiPhoneのパスコードとは別物です。忘れると作成済みの暗号化バックアップを復元できないため、パスワード管理アプリなどへ保存してください。
設定後、今すぐバックアップを作成するボタンを選択します。完了するまではケーブルを抜かず、パソコンをスリープさせないようにします。終了後は、最後に作成されたバックアップの日時が作業直後の時刻になっているか確認してください。バックアップボタンを押しただけで安心せず、完了日時まで見るのが失敗を防ぐコツです。
新しいiPhoneへバックアップを復元する
新しいiPhoneの電源を入れ、初期設定を進めます。すでにホーム画面まで設定している場合は、バックアップから完全に復元するため、必要に応じて新しいiPhoneを消去し、初期設定画面へ戻す必要があります。
新しいiPhoneをパソコンへ接続し、FinderまたはAppleデバイスアプリで端末を選択します。バックアップを復元する項目を選び、作成日時と端末名を確認して、先ほど作成したバックアップを指定してください。
暗号化したバックアップを選んだ場合は、設定時のパスワードを入力します。復元中にiPhoneが再起動しても、FinderやAppleデバイスアプリが完了を示すまではケーブルを抜きません。画面にホーム画面が表示された段階でも、アプリや写真の整理が続いていることがあります。
復元後は、次の項目を実際に開いて確認します。
- 写真と動画の撮影日時や枚数
- 連絡先、メモ、カレンダー
- メッセージと通話履歴
- ヘルスケアの過去データ
- メールアカウントと各アプリのログイン状態
- モバイル通信、電話、SMSの利用状況
パソコンのバックアップから復元しても、Apple Payのクレジットカード、Face ID、Touch ID、一部アプリの認証情報などは再設定が必要です。アプリアイコンが戻っていることと、そのサービスを利用できることは同じではありません。銀行アプリや決済アプリは、残高画面まで開けるか確認してから古いiPhoneを初期化してください。

パソコン移行では暗号化バックアップの設定とパスワード管理が重要です。復元後にアプリを実際に開き、使える状態まで確認しましょう
LINEやSuicaなど個別に引き継ぎが必要なデータ
iPhoneからiPhoneへデータ移行すると、写真、連絡先、端末設定、多くのアプリは新しい端末へ移ります。ただし、アプリが表示されていても、アカウント、トーク履歴、カード情報、本人認証まで自動的に引き継がれるとは限りません。
古いiPhoneを初期化したあとで設定漏れに気づくと、本人確認やデータ復旧に時間がかかります。個別対応が必要なサービスは、新旧2台のiPhoneを使えるうちに処理するのが基本です。
LINEはトーク履歴とアカウントを分けて準備する
LINEでは、アカウントの引き継ぎとトーク履歴の復元を別々に考える必要があります。ホーム画面にLINEのアイコンが移っているだけでは、トーク履歴まで復元されたとは判断できません。
古いiPhoneでLINEを開き、ホーム、設定、トークのバックアップの順に進みます。今すぐバックアップを選び、完了日時が機種変更直前になっていることを確認してください。初回のバックアップ時には、バックアップ用PINコードの登録を求められる場合があります。
自動バックアップを有効にしている人も、移行直前には手動でバックアップを実行するのが安全です。たとえば自動バックアップが週1回の場合、直近数日間のトークが保存されていない可能性があります。
古いiPhoneが手元にある場合は、かんたん引き継ぎQRコードを利用できます。古い端末のLINEで引き継ぎ用QRコードを表示し、新しい端末で読み取る方式です。LINEバージョン12.10.0以上では、パスワードを入力せずにアカウントを引き継げます。
同じiPhone同士の移行では、事前にバックアップを作成していれば、直近14日間分に加えてバックアップ対象のトーク履歴を復元できます。一方、バックアップがない場合でも、かんたん引き継ぎQRコードなどの条件を満たせば直近14日間分を復元できる仕組みがありますが、長期間の履歴を残したいなら事前バックアップが欠かせません。
新しいiPhoneでログインしたら、家族や仕事相手とのトークを数件開き、過去のメッセージが表示されるか確認します。写真、動画、ファイルには保存期限やバックアップ方式による差があるため、残しておきたい重要資料は端末やクラウドへ別途保存しておくと安全です。
SuicaやPASMOはWallet上のカードを移行する
交通系ICカードはセキュリティ上、同じカードを新旧2台のiPhoneで同時に使用できません。新しいiPhoneの設定アシスタントにウォレットの移行画面が表示された場合は、以前の端末から移すカードを選び、画面の案内に沿って進めます。
初期設定中に移行しなかった場合は、新しいiPhoneでウォレットアプリを開き、カード追加ボタンから見つかったカードを選択します。以前のiPhoneが近くにあり、インターネットへ接続されていることが必要になる場合があります。交通機関で移動している最中には端末間の移行を行えないため、改札へ向かう直前ではなく、自宅などで作業してください。
新しい端末側でカードが見つからない場合は、古いiPhoneのウォレットから対象のSuicaを削除し、サーバーへ退避させてから再追加する方法があります。カードを削除しても、正しい手順でサーバーへ退避されれば、チャージ残高がただちに失われるわけではありません。
移行後は、次の情報を確認します。
- チャージ残高
- 定期券の区間と有効期限
- エクスプレスカードの設定
- モバイルSuicaアプリへのログイン
- 新幹線や特急券など連携サービスの登録状態
端末間の移行によりSuica ID番号が変わる場合があります。外部サービスへSuica ID番号を登録している人は、連携状態を確認してください。利用履歴についても、ID番号の変更前の履歴を確認できなくなる場合があります。
クレジットカードやデビットカードは、交通系ICカードとは扱いが異なります。カード情報が一覧に表示されても、セキュリティコードの入力やカード会社による本人認証が必要になる場合があります。コンビニや駅で初めて使うのではなく、自宅でウォレットを開いて登録状態を確認しておくと慌てません。
金融アプリや認証アプリも移行前に確認する
銀行、証券、コード決済、暗号資産などのアプリは、新しいiPhoneを別端末として判定することがあります。ログインIDとパスワードが分かっていても、SMS認証、登録電話番号への発信、本人確認書類の撮影などを求められるケースがあります。
古いiPhoneを消去する前に、次の準備を済ませます。
- ログインIDと登録メールアドレスを確認する
- 登録電話番号が現在使用中の番号か確認する
- ワンタイムパスワードの移行方法を確認する
- 端末認証を解除する必要がないか調べる
- 新しいiPhoneで残高や取引画面まで開けるか試す
Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorなどの認証アプリを利用している場合も注意が必要です。サービスによってはアカウント同期を使えますが、同期を設定していないと、ワンタイムパスワードの登録情報が新しいiPhoneに現れないことがあります。各サービスのバックアップコードも、安全な場所へ保管しておきます。
マイナンバーカードを使った電子証明書、行政サービス、勤務先のVPN、会社指定の認証アプリは、端末変更後に再登録を求められることがあります。業務用サービスでは、管理部門による旧端末の登録解除が必要になる場合もあるため、古いiPhoneを初期化する前に新端末で接続を試してください。
ゲームアプリは、Apple Accountへのサインインだけで続きから遊べるものと、運営会社のアカウント連携や引き継ぎコードが必要なものに分かれます。課金履歴があっても、ゲームデータそのものが自動復元されるとは限りません。タイトル画面や設定画面で、ユーザーID、連携先、引き継ぎコードの有効期限を控えておくと安全です。
古いiPhoneの初期化は、LINEのトーク、交通系ICカード、金融アプリ、認証アプリ、ゲームの進行状況を新端末で確認したあとに行います。数日間は古い端末をWi-Fiへ接続できる状態で保管し、日常的に使うサービスを一通り試してから消去すると、見落としを減らせます。

アプリのアイコンが移っただけでは引き継ぎ完了とはいえません。残高や履歴、ログイン後の画面まで確認してから古いiPhoneを消去してください
iPhoneのデータ移行ができない原因と対処法
iPhoneからiPhoneへデータ移行できないときは、何度も同じ操作を繰り返すより、止まった画面や表示されたメッセージから原因を切り分けることが重要です。クイックスタートが始まらない場合と、転送中に止まる場合では、確認すべき項目が異なります。
最初に、新旧2台のiPhoneを充電器へ接続し、安定したWi-Fiへつなぎます。Bluetoothもオンにしたうえで、2台を近くに置いてください。通信状態が不安定なまま再試行すると、同じ場所で転送が止まりやすくなります。
クイックスタートの画面が表示されない場合
古いiPhoneに新しいiPhoneを設定する画面が出ない場合は、Bluetooth、Wi-Fi、iOS、新しいiPhoneの状態を順番に確認します。
古いiPhoneでは、設定アプリからBluetoothがオンになっているか確かめてください。コントロールセンター上のボタンだけでは、一時的な接続解除になっていることがあります。設定アプリ内のBluetooth画面で、オンと表示されている状態が確実です。
新しいiPhoneは、こんにちはと表示される初期設定画面になっている必要があります。すでにホーム画面まで設定を終えている場合、クイックスタートによる直接転送を最初から実行できません。必要なデータが新しい端末に入っていないことを確認したうえで、設定、一般、転送またはiPhoneをリセット、すべてのコンテンツと設定を消去の順に進み、初期設定画面へ戻します。
確認する順番は次のとおりです。
- 2台ともWi-Fiに接続されているか
- 古いiPhoneのBluetoothがオンになっているか
- 古いiPhoneの画面ロックが解除されているか
- 新しいiPhoneが初期設定画面になっているか
- 2台を数十センチ以内に置いているか
- 古いiPhoneでApple Accountにサインインしているか
- 利用可能なiOSアップデートが残っていないか
条件を満たしても表示されない場合は、2台を再起動します。古いiPhoneを先に起動してロックを解除し、その後で新しいiPhoneの電源を入れると認識されることがあります。
一度表示されたクイックスタートの案内で、後で設定を選んだり画面を閉じたりした場合も、すぐに再表示されないことがあります。Bluetoothを一度オフにしてからオンへ戻し、新しいiPhoneを再起動して近くに置き直してください。
転送が途中で止まる場合
残り時間が変わらない、準備中のまま進まない、転送を完了できませんでしたと表示される場合は、通信切断、電池残量、ストレージ不足、iOSの組み合わせなどが考えられます。
残り時間は、転送する写真や動画、アプリの量によって大きく変動します。数分間動かないだけで失敗とは限りません。画面にエラーが表示されておらず、2台が動作している場合は、まず充電したまま待ちます。ただし、長時間まったく進まず、本体が操作を受け付けない場合は再試行が必要です。
やり直す際は、次の状態を整えます。
- 2台を電源へ接続する
- 電波が安定した同じWi-Fiを使用する
- VPNを一時的に切断する
- テザリングや公衆Wi-Fiを避ける
- 2台を離したり、別の操作をしたりしない
- ルーターの近くで実行する
- 不要なBluetooth機器との接続を一時的に解除する
古いiPhoneで大容量の動画を多数保存している場合や、写真アプリのデータ量が多い場合は、転送に時間がかかります。転送開始前に設定、一般、iPhoneストレージを開き、使用済み容量を確認してください。アプリ名の横に表示される容量だけでなく、写真、メッセージ、システムデータの大きさも判断材料になります。
新しいiPhoneの総容量が古いiPhoneと同じでも、古い端末の使用済み容量が上限に近いと、転送できないことがあります。不要な動画、オフライン保存した音楽、ダウンロード済みの動画配信コンテンツ、使っていないゲームなどを削除し、古いiPhoneの使用量を減らしてから再試行します。
写真を削除しただけでは、最近削除した項目に残っている間は容量が十分に減らない場合があります。写真アプリの最近削除した項目を開き、完全に削除されたことまで確認してください。ただし、必要な写真がiCloudやパソコンへ保存されているかを先に確かめる必要があります。
容量不足やiOSエラーが表示された場合
新しいiPhoneの容量が不足していますと表示された場合は、新端末側で空きを作るのではなく、基本的には古いiPhoneで転送対象を減らします。新しいiPhoneは初期設定中であるため、削除できるデータがほとんどないからです。
新しいiPhoneのほうが新しいiOSを必要とする場合や、バックアップ作成時より古いiOSが入っている場合は、復元が進まないことがあります。初期設定中にソフトウェアアップデートが表示されたら、先に更新を完了してください。アップデート後に初期設定が途中から再開されない場合は、再度初期化してクイックスタートを実行します。
同じ場所で繰り返し失敗するときは、直接転送にこだわらないことも大切です。古いiPhoneでiCloudバックアップを作成し、新しいiPhoneでiCloudバックアップから復元する方法へ切り替えます。Wi-Fiが不安定なら、MacのFinderやWindowsのAppleデバイスアプリを使ったバックアップと復元が候補になります。
パソコン経由で移す場合、保存済みパスワード、Wi-Fi設定、ヘルスケアデータなども引き継ぐには、ローカルバックアップを暗号化する設定が必要です。暗号化用パスワードを忘れると、そのバックアップを復元できなくなるため、必ず記録しておきます。
クイックスタートをやり直しても、古いiPhone内のデータが消えるわけではありません。新しいiPhoneへの転送が完了し、必要なデータを確認できるまでは、古い端末の初期化や下取りへの発送を避けてください。

転送が止まったときは、表示されたエラー、通信環境、使用済み容量の順で確認すると、原因を絞り込みやすくなります
データ移行後に確認する項目と古いiPhoneの初期化方法
iPhoneからiPhoneへのデータ移行が完了してホーム画面が表示されても、すべての引き継ぎが終わったとは限りません。アプリのアイコンだけが復元され、中身のダウンロードやログインが終わっていない場合があります。
古いiPhoneを初期化する前に、新しいiPhoneだけで日常的な操作ができるか確認してください。特に、電話番号、認証アプリ、交通系ICカード、銀行アプリなどは、古い端末を消去した後では復旧に手間がかかることがあります。
写真や連絡先など基本データを確認する
最初に、標準アプリへ保存されているデータを確認します。件数だけを見るのではなく、最近追加したデータが入っているかを確かめるのがコツです。
写真アプリでは、直近に撮影した写真や動画を数件開きます。サムネイルが表示されていても、元のデータがiCloudからダウンロードされておらず、拡大すると読み込みが始まる場合があります。Wi-Fiへ接続し、写真の同期が進むまで充電した状態で待ってください。
連絡先では、最近登録した相手を検索します。複数のGoogleアカウントやメールアカウントで連絡先を管理していた場合、アカウントへの再ログインが終わるまで一部が表示されないことがあります。設定アプリ内のアプリ、連絡先、連絡先アカウントなどから、利用していたアカウントが有効になっているか確認します。
次の項目は実際に開いて、中身まで確かめてください。
- 写真と動画
- 連絡先
- メッセージ
- メモ
- カレンダー
- ボイスメモ
- ファイルアプリ内の保存データ
- Safariのブックマークと開いていたタブ
- ヘルスケアやフィットネスの記録
- 保存済みのパスワード
アプリの横に雲のマークや読み込み中の円が表示されている場合は、ダウンロードが完了していません。大容量のゲームや動画編集アプリは復元に時間がかかります。すべてのアプリが利用可能になるまで、Wi-Fi接続を維持してください。
通話やアプリのログイン状態を確認する
新しいiPhoneから電話を発信し、着信できることを確認します。モバイルデータ通信をオンにした状態で、Wi-Fiを切ってWebページを開けるかも試してください。電話は使えるのにインターネットへ接続できない場合、回線の切り替え、eSIMの設定、通信事業者の構成が完了していない可能性があります。
画面上部に圏外やSOSと表示される場合は、SIMカードの挿入状態やeSIMの転送状況を確認します。物理SIMを使っている場合は、新しいiPhoneへ差し替えます。eSIMは通信事業者によって移行方法が異なり、再発行手続きや専用アプリでの設定が必要になることがあります。
キャリアメールを使用している場合、メールアプリにアドレスが表示されているだけでなく、送受信テストまで行います。構成プロファイルの再インストールが必要な通信事業者もあるため、受信できない場合は契約先の案内を確認してください。
個別に確認したいアプリは次のとおりです。
- LINEなどのメッセージアプリ
- 銀行、証券、クレジットカードのアプリ
- QRコード決済や電子マネー
- SuicaやPASMOなどの交通系ICカード
- Google Authenticatorなどの認証アプリ
- マイナンバーカード関連アプリ
- ゲームや学習アプリ
- 会社指定のVPNや業務アプリ
LINEはトーク履歴だけでなく、友だち、購入済みスタンプ、アルバム、Keepメモなども確認します。重要なトークを数件開き、最新のメッセージまで表示されているか見てください。
銀行や決済アプリでは、セキュリティ上の理由から再ログインやSMS認証を求められることがあります。古いiPhoneを初期化する前にログインし、残高や登録口座が表示されることまで確認しておくと安全です。
認証アプリは特に注意が必要です。アプリアイコンが新しいiPhoneへ移っていても、登録済みのワンタイムパスワードが引き継がれていない場合があります。クラウド同期やエクスポート機能の有無を確認し、利用中のサービスへ実際にログインできるか試します。
Walletでは、クレジットカードや交通系ICカードの状態を確認します。クレジットカードは再認証が必要になる場合があり、カード会社から届くSMSや専用アプリで手続きを行います。SuicaやPASMOは、新しいiPhoneのWalletにカードが表示され、残高や定期券情報が正しいかを確認してください。
Apple Watchを使用している場合は、新しいiPhoneとペアリングされているか確認します。通知、ヘルスケアデータ、交通系ICカードの保存先にも影響するため、腕時計側で正常に操作できるところまで確かめます。
古いiPhoneを安全に初期化する手順
古いiPhoneの初期化は、新しいiPhoneだけで数日使い、必要な機能を確認してから行うのが安全です。データ移行直後に消去すると、未移行のファイルやログイン情報に後から気づいても確認できなくなります。
初期化前に、次の条件を満たしているか確認してください。
- 新しいiPhoneで通話とモバイル通信が使える
- 写真、連絡先、メモなどを確認した
- LINEのトーク履歴を確認した
- 銀行や決済アプリへログインできた
- 認証アプリの登録情報を移した
- SuicaやPASMOを新しい端末で利用できる
- Apple Watchの接続を確認した
- 新しいiPhoneのバックアップを作成した
Apple Watchが古いiPhoneとペアリングされたままの場合は、初期化前にペアリングを解除します。ペアリング解除の過程でApple Watchのバックアップが作成され、新しいiPhoneとの再接続に利用できます。
売却や譲渡をする場合は、物理SIMカードを抜きます。ケース、ストラップ、外付けストレージなども外してください。eSIMを利用していた場合、初期化画面でeSIMを残すか削除するか選択肢が表示されることがあります。第三者へ渡す端末では、通常はeSIMも削除します。
初期化は、古いiPhoneの設定アプリから行います。一般、転送またはiPhoneをリセット、すべてのコンテンツと設定を消去の順に進んでください。画面ロックのパスコードやApple Accountのパスワードを求められたら入力します。
Apple Accountのパスワード入力は、アクティベーションロックを解除するために必要です。ここを完了せずに端末を渡すと、購入者や譲渡相手が初期設定できないことがあります。
消去処理が終わり、こんにちはの画面が表示されたら初期化完了です。動作確認のために途中まで設定し直す必要はありません。そのまま電源を切り、売却や返却の手続きへ進めます。
携帯電話会社の下取りプログラムを利用する場合は、発送期限や端末の返却条件も確認してください。初期化しただけで安心せず、SIMカードの取り忘れ、ケース内のカード類、Apple Accountのデバイス一覧も確認します。
新しいiPhoneの設定画面から自分の名前を開き、デバイス一覧に古いiPhoneが残っている場合は、端末名を選んでアカウントから削除します。ただし、新しいiPhoneへの移行確認が終わる前に削除すると、設定状況を確認しにくくなるため、最後に行ってください。
古いiPhoneを手元に残す場合でも、個人情報保護のため、家族への譲渡や予備端末として再設定する前に一度消去するのが安全です。写真やメールを手作業で削除するだけでは、アカウント情報やアプリ内データが残る可能性があります。すべてのコンテンツと設定を消去する方法を選びましょう。

古いiPhoneは、アイコンの有無ではなく、新しい端末で通話、ログイン、決済まで確認してから初期化するのが安全です


