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目次
さらにの意味とビジネスで使われる場面
「さらに」は、前に述べた内容へ情報を足し、話の流れを前へ進めるときに使う接続表現です。ビジネス文書では、単なる追加だけでなく、提案の価値を重ねる、根拠を補う、議論を一段深める、といった役割を持ちます。
たとえば営業メールで「料金を抑えられます。さらに、導入後のサポートもあります」と書く場合、後半は単なるおまけではありません。読み手にとっての安心材料を追加し、提案全体の納得感を高めています。ITサービスの提案書なら、機能、セキュリティ、運用負荷、サポート体制など、判断材料が複数あります。その要素を順に示すときに「さらに」は使いやすい言葉です。
情報を足すだけでなく説得材料を重ねる言葉
「さらに」は、前の内容と後の内容に関連性があるときに効果を発揮します。前半で課題を示し、後半で別の課題を足す。前半でメリットを示し、後半で補足のメリットを加える。前半で数値を示し、後半で背景を説明する。このように、読み手が自然に理解を積み上げられる流れで使うと、文章にまとまりが出ます。
一方で、関連性が弱い内容に使うと、読み手は「なぜ急にその話が出たのか」と感じます。たとえば「管理画面を刷新しました。さらに、来月は展示会に出展します」という文は、文脈によってはつながりが曖昧です。展示会で新しい管理画面を紹介するなら成立しますが、別件であれば「なお」や「別件ですが」のほうが自然です。
使う前に見るべきポイントは、次の3つです。
- 後ろの文が、前の文を補っているか
- 同じテーマの中で情報を追加しているか
- 読み手の判断に必要な材料が増えているか
この3つがそろっていれば、「さらに」は有効です。逆に、単に話題を変えるだけなら、別の接続表現を選んだほうが誤解を防げます。
営業資料や提案書で使われやすい理由
営業・ビジネスの現場では、相手に一度で判断してもらう場面が多くあります。商談後のフォローメール、導入提案書、社内稟議用の説明資料、週次報告などでは、限られた文章量の中で「なぜ必要か」「何がよいのか」「どこまで対応できるのか」を整理しなければなりません。
そのため「さらに」は、提案の強みを段階的に見せるときに便利です。
例文としては、次のような使い方があります。
「本サービスは問い合わせ対応を自動化できます。さらに、対応履歴を蓄積できるため、FAQ改善にも活用できます。」
この文では、前半で業務効率化、後半でナレッジ活用を示しています。同じサービスの価値を別角度から補っているため、読み手は導入後の効果を具体的に想像しやすくなります。
報告書でも使えます。
「今月は既存顧客からの追加発注が増加しました。さらに、解約率も前月より低下しています。」
ここでは、売上面の好材料に加えて、顧客維持の状況を補っています。数字や事実を並べる報告では、感情的な強調よりも、関連する情報を落ち着いて追加する使い方が適しています。
使いすぎると文章が単調になる
「さらに」は便利ですが、同じ段落で何度も使うと文章が幼く見えます。営業資料で「さらに」を連発すると、強みを重ねているつもりでも、読み手には売り込みが強い文章に見えることがあります。
たとえば次の文は、少し単調です。
「このツールは入力作業を削減できます。さらに、確認漏れも防げます。さらに、管理者の承認作業も効率化できます。」
内容自体は悪くありませんが、接続語が同じため、平板な印象になります。この場合は、言い換えや文の整理を使うと自然です。
「このツールは入力作業を削減できます。加えて、確認漏れの防止にも役立ちます。管理者の承認作業を効率化できる点も特徴です。」
接続語を変えるだけでなく、最後の文では接続語を外しています。すべての情報を接続詞でつなぐ必要はありません。文章が読みづらいと感じたら、接続語を増やす前に、情報の順番を見直すことも大切です。
「さらに」は、情報を足すための言葉です。ただし、何でもつなげるための言葉ではありません。前後の関係を確認し、追加、補足、強調のどれに当たるのかを見極めることで、ビジネス文書の説得力が変わります。

さらにを使う前に、後ろの文が前の文の価値を高めているかを確認すると、文章のつながりが自然になります
さらにの基本的な言い換え表現
「さらに」の言い換え表現には、「加えて」「また」「そのうえ」「併せて」「なお」「補足すると」などがあります。どれも情報を追加するときに使えますが、意味の強さや文書の硬さは少しずつ違います。ビジネスで使う場合は、言葉の格好よさよりも、読み手が迷わず理解できるかを基準に選ぶことが大切です。
特に営業メールや提案書では、丁寧すぎる表現を使うと距離が出ます。一方で、くだけすぎた表現を使うと、信頼感を損ねることがあります。社内チャット、顧客向けメール、提案資料、報告書では適した言い換えが変わるため、場面ごとに使い分ける必要があります。
加えては幅広い文書で使いやすい
「加えて」は、「さらに」の言い換えとして最も使いやすい表現のひとつです。前に述べた内容へ、関連する情報を足すときに自然に使えます。営業資料、提案書、報告書、メールのいずれにもなじみます。
例文は次の通りです。
「本プランでは初期設定を当社で代行します。加えて、導入後1か月間は運用相談にも対応します。」
「今月は問い合わせ件数が減少しました。加えて、平均対応時間も短縮されています。」
「加えて」は、強く押し込む印象が少ないため、顧客向けの文章でも使いやすい表現です。ITサービスの説明では、機能を並べるだけでなく、導入支援やセキュリティ対策などを補足するときに向いています。
ただし、前後の情報が並列ではなく、後ろの情報を強く目立たせたい場合は「そのうえ」のほうが合うことがあります。「加えて」は落ち着いた追加、「そのうえ」はメリットの上乗せ、と考えると選びやすくなります。
または並列の情報を整理しやすい
「また」は、複数の情報を同じ重さで並べるときに便利です。「さらに」よりも軽く、文章全体をすっきり見せられます。社内連絡、議事録、案内メールなどでよく使われます。
例文は次の通りです。
「管理画面のデザインを変更しました。また、検索条件の保存機能を追加しました。」
「資料は本日中に共有します。また、操作手順の動画も別途お送りします。」
「また」は、話を淡々と並べたいときに向いています。報告書で事実を整理する場合や、メールで複数の連絡事項を伝える場合に使うと自然です。
一方で、強調したい内容にはやや弱く見えることがあります。たとえば「コストを30%削減できます。また、セキュリティ基準にも対応しています」と書くと、後半の重要度が伝わりにくい場合があります。セキュリティを強みとして押し出したいなら、「加えて」や「そのうえ」を使ったほうが、提案の価値が伝わりやすくなります。
そのうえと併せては使う場面を選ぶ
「そのうえ」は、前の内容に対して追加の価値を重ねる表現です。メリットを強調したいときに使えます。
「このシステムは月次集計を自動化できます。そのうえ、部門別の進捗もリアルタイムで確認できます。」
この文では、業務削減に加えて、管理精度の向上という価値を重ねています。営業資料や提案書では使いやすい表現です。ただし、使いすぎるとやや押しの強い印象になります。顧客にメリットを伝える場面では有効ですが、謝罪文や障害報告のような慎重さが必要な文書では避けたほうが無難です。
「併せて」は、同時に行うことや、関連する手続きをまとめて伝えるときに向いています。事務的で丁寧な印象があり、メールや案内文でよく使われます。
「契約書の修正版をお送りします。併せて、見積書もご確認ください。」
「アカウント発行の手続きが完了しました。併せて、初回ログイン方法をご案内します。」
「併せて」は、資料送付、確認依頼、手続き案内と相性がよい表現です。ただし、単にメリットを足すだけの文では、少し事務的に見えることがあります。「売上向上が期待できます。併せて、顧客満足度も高まります」よりも、「加えて、顧客満足度の向上も期待できます」のほうが自然です。
基本的な使い分けは、次のように整理できます。
- 加えて:関連する情報を自然に追加したいとき
- また:同じ重さの情報を並べたいとき
- そのうえ:メリットや強みを上乗せしたいとき
- 併せて:資料送付や手続き案内を同時に伝えたいとき
- なお:補足情報や注意点を添えたいとき
「さらに」を言い換えるときは、まず後ろに置く情報の役割を確認します。単なる追加なら「加えて」、並列なら「また」、価値の上乗せなら「そのうえ」、同時案内なら「併せて」が候補になります。言い換え表現を増やす目的は、難しい言葉を使うことではありません。読み手が内容を正確に受け取り、判断しやすくすることです。

言い換えに迷ったら、後ろの文が追加情報なのか、並列情報なのか、強調したい価値なのかを先に分けると選びやすくなります
さらにの意味とビジネスで使われる場面
「さらに」は、前に述べた内容へ情報を足し、話の流れを前へ進めるときに使う接続表現です。ビジネス文書では、単なる追加だけでなく、提案の価値を重ねる、根拠を補う、議論を一段深める、といった役割を持ちます。
たとえば営業メールで「料金を抑えられます。さらに、導入後のサポートもあります」と書く場合、後半は単なるおまけではありません。読み手にとっての安心材料を追加し、提案全体の納得感を高めています。ITサービスの提案書なら、機能、セキュリティ、運用負荷、サポート体制など、判断材料が複数あります。その要素を順に示すときに「さらに」は使いやすい言葉です。
情報を足すだけでなく説得材料を重ねる言葉
「さらに」は、前の内容と後の内容に関連性があるときに効果を発揮します。前半で課題を示し、後半で別の課題を足す。前半でメリットを示し、後半で補足のメリットを加える。前半で数値を示し、後半で背景を説明する。このように、読み手が自然に理解を積み上げられる流れで使うと、文章にまとまりが出ます。
一方で、関連性が弱い内容に使うと、読み手は「なぜ急にその話が出たのか」と感じます。たとえば「管理画面を刷新しました。さらに、来月は展示会に出展します」という文は、文脈によってはつながりが曖昧です。展示会で新しい管理画面を紹介するなら成立しますが、別件であれば「なお」や「別件ですが」のほうが自然です。
使う前に見るべきポイントは、次の3つです。
- 後ろの文が、前の文を補っているか
- 同じテーマの中で情報を追加しているか
- 読み手の判断に必要な材料が増えているか
この3つがそろっていれば、「さらに」は有効です。逆に、単に話題を変えるだけなら、別の接続表現を選んだほうが誤解を防げます。
営業資料や提案書で使われやすい理由
営業・ビジネスの現場では、相手に一度で判断してもらう場面が多くあります。商談後のフォローメール、導入提案書、社内稟議用の説明資料、週次報告などでは、限られた文章量の中で「なぜ必要か」「何がよいのか」「どこまで対応できるのか」を整理しなければなりません。
そのため「さらに」は、提案の強みを段階的に見せるときに便利です。
例文としては、次のような使い方があります。
「本サービスは問い合わせ対応を自動化できます。さらに、対応履歴を蓄積できるため、FAQ改善にも活用できます。」
この文では、前半で業務効率化、後半でナレッジ活用を示しています。同じサービスの価値を別角度から補っているため、読み手は導入後の効果を具体的に想像しやすくなります。
報告書でも使えます。
「今月は既存顧客からの追加発注が増加しました。さらに、解約率も前月より低下しています。」
ここでは、売上面の好材料に加えて、顧客維持の状況を補っています。数字や事実を並べる報告では、感情的な強調よりも、関連する情報を落ち着いて追加する使い方が適しています。
使いすぎると文章が単調になる
「さらに」は便利ですが、同じ段落で何度も使うと文章が幼く見えます。営業資料で「さらに」を連発すると、強みを重ねているつもりでも、読み手には売り込みが強い文章に見えることがあります。
たとえば次の文は、少し単調です。
「このツールは入力作業を削減できます。さらに、確認漏れも防げます。さらに、管理者の承認作業も効率化できます。」
内容自体は悪くありませんが、接続語が同じため、平板な印象になります。この場合は、言い換えや文の整理を使うと自然です。
「このツールは入力作業を削減できます。加えて、確認漏れの防止にも役立ちます。管理者の承認作業を効率化できる点も特徴です。」
接続語を変えるだけでなく、最後の文では接続語を外しています。すべての情報を接続詞でつなぐ必要はありません。文章が読みづらいと感じたら、接続語を増やす前に、情報の順番を見直すことも大切です。
「さらに」は、情報を足すための言葉です。ただし、何でもつなげるための言葉ではありません。前後の関係を確認し、追加、補足、強調のどれに当たるのかを見極めることで、ビジネス文書の説得力が変わります。

さらにを使う前に、後ろの文が前の文の価値を高めているかを確認すると、文章のつながりが自然になります
さらにの基本的な言い換え表現
「さらに」の言い換え表現には、「加えて」「また」「そのうえ」「併せて」「なお」「補足すると」などがあります。どれも情報を追加するときに使えますが、意味の強さや文書の硬さは少しずつ違います。ビジネスで使う場合は、言葉の格好よさよりも、読み手が迷わず理解できるかを基準に選ぶことが大切です。
特に営業メールや提案書では、丁寧すぎる表現を使うと距離が出ます。一方で、くだけすぎた表現を使うと、信頼感を損ねることがあります。社内チャット、顧客向けメール、提案資料、報告書では適した言い換えが変わるため、場面ごとに使い分ける必要があります。
加えては幅広い文書で使いやすい
「加えて」は、「さらに」の言い換えとして最も使いやすい表現のひとつです。前に述べた内容へ、関連する情報を足すときに自然に使えます。営業資料、提案書、報告書、メールのいずれにもなじみます。
例文は次の通りです。
「本プランでは初期設定を当社で代行します。加えて、導入後1か月間は運用相談にも対応します。」
「今月は問い合わせ件数が減少しました。加えて、平均対応時間も短縮されています。」
「加えて」は、強く押し込む印象が少ないため、顧客向けの文章でも使いやすい表現です。ITサービスの説明では、機能を並べるだけでなく、導入支援やセキュリティ対策などを補足するときに向いています。
ただし、前後の情報が並列ではなく、後ろの情報を強く目立たせたい場合は「そのうえ」のほうが合うことがあります。「加えて」は落ち着いた追加、「そのうえ」はメリットの上乗せ、と考えると選びやすくなります。
または並列の情報を整理しやすい
「また」は、複数の情報を同じ重さで並べるときに便利です。「さらに」よりも軽く、文章全体をすっきり見せられます。社内連絡、議事録、案内メールなどでよく使われます。
例文は次の通りです。
「管理画面のデザインを変更しました。また、検索条件の保存機能を追加しました。」
「資料は本日中に共有します。また、操作手順の動画も別途お送りします。」
「また」は、話を淡々と並べたいときに向いています。報告書で事実を整理する場合や、メールで複数の連絡事項を伝える場合に使うと自然です。
一方で、強調したい内容にはやや弱く見えることがあります。たとえば「コストを30%削減できます。また、セキュリティ基準にも対応しています」と書くと、後半の重要度が伝わりにくい場合があります。セキュリティを強みとして押し出したいなら、「加えて」や「そのうえ」を使ったほうが、提案の価値が伝わりやすくなります。
そのうえと併せては使う場面を選ぶ
「そのうえ」は、前の内容に対して追加の価値を重ねる表現です。メリットを強調したいときに使えます。
「このシステムは月次集計を自動化できます。そのうえ、部門別の進捗もリアルタイムで確認できます。」
この文では、業務削減に加えて、管理精度の向上という価値を重ねています。営業資料や提案書では使いやすい表現です。ただし、使いすぎるとやや押しの強い印象になります。顧客にメリットを伝える場面では有効ですが、謝罪文や障害報告のような慎重さが必要な文書では避けたほうが無難です。
「併せて」は、同時に行うことや、関連する手続きをまとめて伝えるときに向いています。事務的で丁寧な印象があり、メールや案内文でよく使われます。
「契約書の修正版をお送りします。併せて、見積書もご確認ください。」
「アカウント発行の手続きが完了しました。併せて、初回ログイン方法をご案内します。」
「併せて」は、資料送付、確認依頼、手続き案内と相性がよい表現です。ただし、単にメリットを足すだけの文では、少し事務的に見えることがあります。「売上向上が期待できます。併せて、顧客満足度も高まります」よりも、「加えて、顧客満足度の向上も期待できます」のほうが自然です。
基本的な使い分けは、次のように整理できます。
- 加えて:関連する情報を自然に追加したいとき
- また:同じ重さの情報を並べたいとき
- そのうえ:メリットや強みを上乗せしたいとき
- 併せて:資料送付や手続き案内を同時に伝えたいとき
- なお:補足情報や注意点を添えたいとき
「さらに」を言い換えるときは、まず後ろに置く情報の役割を確認します。単なる追加なら「加えて」、並列なら「また」、価値の上乗せなら「そのうえ」、同時案内なら「併せて」が候補になります。言い換え表現を増やす目的は、難しい言葉を使うことではありません。読み手が内容を正確に受け取り、判断しやすくすることです。

言い換えに迷ったら、後ろの文が追加情報なのか、並列情報なのか、強調したい価値なのかを先に分けると選びやすくなります
丁寧な印象を与えるさらにの言い換え
ビジネスで「さらに」を丁寧に言い換えるときは、単に敬語に置き換えるだけでは不十分です。大切なのは、追加する情報が「補足」なのか、「念押し」なのか、「相手への配慮」なのかを分けて考えることです。同じ追加情報でも、取引先に送るお詫びメール、上司への報告、顧客への提案では、自然に見える表現が変わります。
たとえば「さらに、資料を送ります」は意味としては伝わりますが、社外向けの文面では少し事務的に見えることがあります。「併せて資料をお送りいたします」とすると、追加で送る行為が自然に整理され、押しつけがましさも抑えられます。丁寧な言い換えは、言葉を硬くするためではなく、読み手が負担なく受け取れる形に整えるために使います。
文書で使いやすい丁寧な言い換え
社外メールや提案書で使いやすいのは、「併せて」「加えて」「補足いたします」「申し添えます」などです。これらは、前の内容に情報を重ねるときに使えますが、それぞれ印象が少し違います。
「併せて」は、資料送付、日程案内、確認事項の追加など、事務的な連絡と相性がよい表現です。たとえば「併せて、見積書をお送りいたします」と書くと、主な連絡に関連する資料を一緒に送る印象になります。営業事務、カスタマーサポート、総務系の連絡でも使いやすい言葉です。
「加えて」は、提案内容にメリットや根拠を足すときに向いています。「加えて、導入後の運用サポートもご用意しております」のように使うと、前に述べた特徴に価値を追加できます。ただし、依頼文で多用するとやや説明的になるため、短いメールでは一度までに抑えると読みやすくなります。
「補足いたします」は、相手の理解を助けるために説明を足す場面に向いています。見積条件、契約期間、システム導入の前提条件など、誤解が起きやすい部分を補うときに使うと自然です。「補足いたしますと、初期設定には通常3営業日ほどお時間をいただきます」のように書けば、追加説明であることが明確になります。
「申し添えます」は、より改まった印象を与える表現です。役員宛ての文書、正式な案内、重要な報告で使いやすい一方、日常的なチャットや軽い社内連絡では硬すぎる場合があります。「念のため申し添えますが、今回の変更は既存契約には影響いたしません」のように、相手の不安を減らす一文に使うと効果的です。
丁寧すぎて不自然になる表現の見分け方
丁寧な言い換えで失敗しやすいのは、文章全体の温度に合わない表現を選んでしまうことです。たとえば、営業担当者同士の社内チャットで「付言いたします」と書くと、距離がありすぎて不自然に見えます。反対に、正式な謝罪文で「それと」「あと」と書くと、軽い印象を与えます。
判断に迷ったら、次の3点を確認すると選びやすくなります。
- 相手は社内か社外か
- 内容は連絡、提案、謝罪、報告のどれか
- 追加する情報は重要事項か、補足程度か
社内の上司への報告なら「加えて」「なお」「補足します」で十分なことが多いです。取引先への正式な連絡なら「併せて」「補足いたします」「申し添えます」が使いやすくなります。顧客への提案では、丁寧さだけでなく売り込み感を抑える視点も必要です。「そのうえお得です」と強く押すより、「加えて、運用負担を抑えられる点も特徴です」と書いたほうが、落ち着いた提案に見えます。
特にIT商材やクラウドサービスの提案では、機能、料金、サポート、セキュリティなど、追加したい情報が多くなりがちです。そのたびに「さらに」を置くと、文章が単調になります。機能を足すなら「加えて」、資料や手続きを添えるなら「併せて」、注意点を足すなら「なお」、誤解を防ぐなら「補足いたします」と分けると、読み手が情報を整理しやすくなります。
相手に配慮して情報を足す言い方
丁寧な印象を出したい場面では、「情報を足す理由」を一緒に示すと文章がやわらかくなります。たとえば「申し添えます」だけでは少し硬い場合でも、「念のため申し添えます」とすると、相手の確認漏れを防ぐ目的が伝わります。「ご参考までに補足いたします」とすれば、押しつけではなく参考情報として受け取ってもらいやすくなります。
一方で、言い換え表現の直後に長い説明を詰め込むと、かえって読みにくくなります。営業資料では、追加情報を一文にまとめるより、条件、メリット、注意点を分けたほうが親切です。
例として、次のような書き方は避けたほうがよいです。
「加えて、初期費用が抑えられ、サポートもあり、セキュリティ面でも安心で、導入後の設定も簡単です」
情報は多いものの、何が一番重要なのかが見えにくくなります。改善するなら、次のように分けます。
「加えて、初期費用を抑えやすい点も特徴です。導入後は専任担当が初期設定を支援するため、社内にIT専任者がいない場合でも進めやすくなります。」
丁寧な言い換えは、言葉だけでなく情報の並べ方にも表れます。相手が確認する順番を考え、重要な内容から置く。補足は短く添える。注意点は曖昧にせず明記する。この3つを意識すると、「さらに」の言い換えが単なる語彙の置き換えではなく、伝わる文章の調整になります。

丁寧に見せたいときほど、難しい言葉を選ぶより、相手が迷わず読める順番に整えることが大切です
営業メールで使えるさらにの言い換え例文
営業メールで「さらに」を使う場面は、商品の魅力を追加したいとき、資料や見積書を添えたいとき、次の行動を促したいときに分かれます。ただし、メリットを重ねすぎると売り込み感が強くなります。読み手が知りたいのは、表現の華やかさではなく、自社に関係がある情報かどうかです。
そのため、営業メールでは「加えて」「併せて」「そのうえ」「なお」「補足いたします」を使い分けると自然です。特にITサービスやSaaSの営業では、機能説明、導入効果、料金、サポート体制を一通のメールに入れたくなります。すべてを強調すると焦点がぼやけるため、追加情報の役割ごとに表現を変えることが重要です。
提案の価値を重ねる例文
提案メールでは、「加えて」がもっとも使いやすい表現です。前に述べたメリットに、関連する価値を足すときに自然に使えます。
「貴社の問い合わせ対応を一元管理できるため、対応漏れの防止につながります。加えて、対応履歴をチーム内で共有できるため、担当者が不在の場合でも引き継ぎがしやすくなります。」
この例文では、機能の説明だけでなく、営業現場で起こりやすい「担当者不在時の引き継ぎ」まで踏み込んでいます。単に便利ですと書くより、読み手が自社の業務に置き換えやすくなります。
「月額費用を抑えながら、必要な機能から段階的に導入できます。加えて、初期設定のサポートも含まれているため、導入時の社内負担を軽減しやすい内容です。」
料金の話に続けてサポート体制を加える例です。価格だけで押すと安さの訴求に偏りますが、初期設定の負担まで触れると、検討時の不安を減らせます。
「管理画面は直感的に操作できる設計です。そのうえ、権限設定を細かく分けられるため、部署ごとの利用範囲も調整しやすくなっています。」
「そのうえ」は、前の内容に強めのメリットを重ねるときに使えます。ただし、毎回使うと宣伝色が濃くなります。営業メールでは、特に伝えたい強みを一つ追加するときに絞ると効果的です。
資料送付や日程案内で使う例文
資料や見積書を送るときは、「併せて」が適しています。追加の行動を事務的に伝えられるため、相手に余計な圧を与えにくい表現です。
「先ほどご案内したサービス概要資料を添付いたします。併せて、料金プラン別の比較表もお送りいたしますので、ご検討時の参考としてご確認ください。」
添付資料が複数ある場合は、それぞれの役割を明記すると親切です。「資料をお送りします」だけでは、何を見ればよいのか相手が迷うことがあります。営業メールでは、添付ファイル名と確認してほしい箇所を本文内で示すと、返信率の改善につながります。
「来週のお打ち合わせ候補日を以下に記載いたします。併せて、事前に確認いただきたい項目もまとめましたので、可能な範囲でご確認いただけますと幸いです。」
日程調整と事前確認を同時に伝える例です。この場合、「さらに」よりも「併せて」のほうが自然です。日程と確認事項が並行して進む内容だからです。
「本日のご説明内容を踏まえ、導入までの流れを簡単に整理いたしました。なお、契約開始日はご希望時期に合わせて調整可能です。」
「なお」は、本文の主題から少し外れるものの、知っておくと役立つ情報を添えるときに向いています。営業メールでは、条件、期限、補足事項を伝えるときに使いやすい表現です。ただし、重要な費用条件や制約を「なお」で軽く流すと、後から認識違いになる可能性があります。重要事項は独立した文で明確に書くほうが安全です。
売り込み感を抑えて追加提案する例文
営業メールで難しいのは、追加提案をしたい場面です。「さらにこちらもおすすめです」と書くと、相手によっては押し売りに見えることがあります。提案を広げたいときは、相手の課題に結びつけて表現すると自然です。
「現在の運用状況を踏まえると、まずは問い合わせ管理機能からの導入が適していると考えております。補足いたしますと、将来的にFAQ機能を追加することで、社内ナレッジの蓄積にもつなげられます。」
ここでは、いきなり追加機能を勧めるのではなく、将来的な選択肢として提示しています。「補足いたしますと」を使うことで、今すぐ購入を迫る印象を抑えられます。
「今回のご要望には標準プランで対応可能です。ご参考までに申し添えますと、複数拠点で利用される場合は、管理権限を分けられる上位プランも選択肢になります。」
「申し添えます」は、相手の判断材料を増やすときに使えます。営業色を抑えるには、「必要です」と断定せず、「選択肢になります」「検討対象に入ります」のように余白を残す表現が有効です。
「まずは無料トライアルで操作感をご確認いただく形がよいかと存じます。加えて、トライアル期間中に初期設定のご相談も可能ですので、実際の運用イメージを確認しながら進めていただけます。」
行動を促すメールでは、相手が次に何をすればよいかを明確にします。この例文では、無料トライアルという行動に、初期設定相談という追加価値を重ねています。追加情報が行動の後押しになっているため、自然な営業文になります。
営業メールで「さらに」の言い換えを使うときは、表現そのものよりも、直後に置く内容の質が重要です。機能を足すなら業務上の効果まで書く。資料を送るなら確認箇所を示す。追加提案をするなら、相手の課題に結びつける。この形にすると、言い換え表現が文章の飾りではなく、検討を進めるための案内になります。

営業メールでは、メリットを重ねるだけでなく、相手が次に判断しやすい情報へ置き換えることが大切です
提案書やプレゼンで使えるさらにの言い換え
提案書やプレゼンで「さらに」を言い換えるときは、単に表現を変えるだけでなく、話の進め方に合う言葉を選ぶことが大切です。営業提案では、課題、原因、解決策、導入効果、費用対効果の順に情報を積み上げる場面が多くあります。その流れの中で毎回「さらに」を使うと、根拠を重ねているのか、別の観点を出しているのか、単に項目を並べているだけなのかが見えにくくなります。
提案書では「追加する」「視点を変える」「判断材料を補う」の3つに分けて考えると、言い換えを選びやすくなります。
メリットを重ねるときは加えてを使う
「加えて」は、前に示した内容と同じ方向の情報を自然に足すときに使いやすい表現です。提案書では、機能面のメリットに費用面のメリットを足す、導入効果に運用面の利点を足す、といった場面で向いています。
例文としては、次のように使えます。
- 本ツールは問い合わせ対応の初動を自動化できます。加えて、対応履歴を一元管理できるため、担当者間の情報共有もスムーズになります。
- 既存システムとの連携により、入力作業を削減できます。加えて、レポート作成の工数も抑えられます。
- 導入時の設定作業を弊社が支援します。加えて、運用開始後の定着サポートもご用意しています。
「加えて」の後には、前の内容と同じくらい重要な情報を置くのが基本です。小さな補足を続けると、提案全体の焦点がぼやけます。たとえば「導入効果」「サポート体制」「費用削減」のように、相手の判断に関わる要素を続けると説得力が出ます。
一方で、注意点もあります。「加えて」は便利ですが、メリットを並べすぎると売り込み色が強くなります。営業資料では、3つ目以降のメリットを出す前に「お客様の課題に照らすと」「現状の運用を踏まえると」といった根拠を挟むと、押しつけがましさを抑えられます。
別の観点を足すときは視点を広げるとを使う
提案の途中で、現場担当者の負担だけでなく、管理部門や経営層への影響も伝えたい場合があります。そのような場面では「さらに」よりも「視点を広げると」のほうが適しています。単なる追加ではなく、検討範囲を広げる印象を与えられるためです。
たとえば、現場の業務効率化を説明した後に、次のように続けます。
- 視点を広げると、対応履歴が蓄積されることで、管理者が業務量や対応品質を把握しやすくなります。
- 視点を広げると、営業部門だけでなく、カスタマーサポート部門のナレッジ共有にも活用できます。
- 視点を広げると、短期的な工数削減だけでなく、属人化の解消にもつながります。
この表現は、プレゼンでも使いやすい言い換えです。スライドを切り替える場面で「視点を広げると」と入れると、聞き手は話題が一段広がると理解できます。特に、担当者向けの話から決裁者向けの話へ移るときに有効です。
ただし、何でも「視点を広げると」でつなぐと、論点が散らかって見えます。使う前に、今から話す内容が本当に別の立場や別の評価軸なのかを確認してください。同じメリットの補足であれば「加えて」、リスクや条件を補うなら「なお」、検討対象を広げるなら「視点を広げると」と使い分けると自然です。
根拠を補うときは加味するとを使う
提案書では、数字や事例をもとに結論へつなげる場面があります。このとき「さらに」を使うと、根拠が並列に追加されているだけに見えることがあります。「加味すると」を使うと、前に示した条件やデータを判断材料として取り込む印象になります。
- 現在の問い合わせ件数と担当者数を加味すると、一次対応の自動化による効果は大きいと考えられます。
- 既存システムとの連携可否を加味すると、段階的な導入が現実的です。
- 繁忙期の対応負荷を加味すると、早期にテンプレート整備を進める必要があります。
「加味すると」は、提案の結論に近い場所で使うと効果的です。課題を説明した直後よりも、複数の材料がそろった後に使うほうが自然です。営業資料であれば、現状、課題、制約条件、期待効果を示した後に「これらを加味すると」と続けると、読み手が納得しやすくなります。
プレゼンでは、言葉だけでなくスライド上の見せ方も重要です。「加味すると」を使う場合は、直前のスライドに判断材料を並べ、次のスライドで提案内容を示すと流れが明確になります。口頭では「ここまでの数値と運用状況を加味すると」と少し具体化すると、聞き手が置いていかれにくくなります。
提案書やプレゼンでは、「さらに」を別の言葉に置き換えるだけでなく、その後に何を置くかが重要です。言い換え表現の後ろに、数字、顧客事例、運用上の変化、費用対効果のいずれかを入れると、内容が薄く見えにくくなります。逆に、抽象的なメリットだけを重ねると「良さそうだが判断できない」という印象になります。
提案の文面を確認するときは、接続表現だけを見直すのではなく、その後ろに決裁者が判断できる材料があるかを確認してください。「業務効率化につながります」だけでは弱く、「月間の入力作業を約20時間削減できます」のように具体化すると、言い換え表現も生きます。

提案書では、さらにを言い換える前に、メリットを足すのか、視点を広げるのか、根拠を判断に変えるのかを決めると、文章の説得力が上がります
報告書やビジネス文書で使えるさらにの言い換え
報告書やビジネス文書で「さらに」を使う場面では、感情的に強調するよりも、事実を整理して追加することが求められます。営業報告、議事録、稟議書、社内共有文書では、読み手が知りたいのは「何が起きたのか」「影響はどこまであるのか」「次に何を確認すべきか」です。そのため、言い換え表現も、文章を飾るためではなく、情報の位置づけを明確にするために使います。
報告書では「加えて」「なお」「併せて」「補足すると」が使いやすい表現です。同じ追加でも、重要情報を重ねるのか、注意点を添えるのか、関連事項をまとめるのかによって、選ぶ言葉は変わります。
事実を追加するなら加えてを使う
「加えて」は、前に書いた事実と関連する情報を追加する場面で適しています。報告書では、売上、件数、進捗、対応状況など、同じ評価軸の情報を続けるときに使いやすい表現です。
- 今月の商談件数は前月比で増加しました。加えて、既存顧客からの追加相談も増えています。
- システム改修は予定通り完了しました。加えて、動作確認でも重大な不具合は確認されていません。
- 研修参加率は目標を上回りました。加えて、受講後アンケートでも実務への活用意向が高く出ています。
報告書で「加えて」を使うときは、前後の情報が同じテーマに属しているかを確認してください。売上の話の後に人員配置の話を続ける場合、関連性が弱ければ読み手は流れをつかみにくくなります。その場合は、段落を分けるか、「人員面では」「運用面では」と見出しや導入語を変えたほうが読みやすくなります。
営業日報では、事実と所感が混ざりやすい点にも注意が必要です。「加えて、先方の反応は良好でした」と書く場合、何を根拠に良好と判断したのかが必要です。「導入時期について先方から具体的な確認があったため、関心度は高いと判断しています」のように書くと、報告の信頼度が上がります。
注意点を添えるならなおを使う
「なお」は、本文の主な流れを崩さずに、補足情報や注意点を添えるときに使います。報告書やメール、議事録などでよく使われる表現です。「さらに」と比べると、強く押し出す印象が少なく、事務的で落ち着いた文面になります。
- 申請書類は本日提出済みです。なお、承認結果は来週中に通知される予定です。
- 対応は完了しています。なお、再発防止策については別途検討中です。
- 会議資料は共有フォルダに格納しました。なお、最新版はファイル名に日付が入っているものです。
「なお」は便利ですが、重要度の高い情報を後ろに置きすぎると、読み手が見落とすことがあります。たとえば、納期遅延や顧客からの強い要望など、判断に直結する内容は「なお」で軽く添えるより、別段落で明確に書くほうが適切です。
報告書で迷ったら、その情報が読み手の判断を変えるかを基準にしてください。判断を変える情報なら本文の中心に置き、補足や確認事項なら「なお」で添える。この切り分けができると、文書全体が読みやすくなります。
社外向けの文書では、「なお」の後ろに配慮表現を入れると自然です。「なお、詳細につきましては別紙をご確認ください」「なお、ご不明点がございましたらお知らせください」のように、相手の行動が明確になる形にすると、事務連絡としても機能します。
関連事項をまとめるなら併せてを使う
「併せて」は、複数の事項を同時に扱うときに適しています。資料送付、確認依頼、報告事項の整理など、ビジネス文書で使いやすい言い換えです。「さらに」よりも事務的で、情報をまとめて処理する印象があります。
- 議事録を送付いたします。併せて、次回会議までの確認事項も記載しております。
- 月次レポートを共有します。併せて、未対応の課題一覧も添付しています。
- 契約書の修正版をお送りします。併せて、変更箇所を一覧にまとめています。
「併せて」は、添付資料や確認事項と相性がよい表現です。ただし、意味としては「同時に」「一緒に」という要素が含まれるため、まったく別件の話には向きません。別件を入れるなら「別件ですが」「関連して」などのほうが自然です。
社内文書では、簡潔さを優先して「併せてご確認ください」「併せて共有します」のように短く書けます。社外文書では、「併せてご確認いただけますと幸いです」のように、依頼の形を少し丁寧にすると角が立ちにくくなります。
報告書では、変化の程度を示したい場面もあります。この場合、「さらに」ではなく「一段と」「ますます」を使うと、状況の変化が伝わりやすくなります。ただし、これらは感覚的な表現になりやすいため、数値や比較対象を添えることが前提です。
- 問い合わせ件数は先月より一段と増加し、前月比で18%増となりました。
- 既存顧客からの改善要望はますます具体化しており、今月は機能追加に関する相談が多く寄せられました。
- 採用市場の競争は一段と厳しくなっており、応募単価も上昇傾向にあります。
「ますます」は勢いの継続、「一段と」は以前との差が大きいことを示す表現です。報告書で使うなら、前月、前年、前回調査などの比較対象を入れると、読み手が状況を判断しやすくなります。根拠のない「ますます重要です」は便利に見えますが、報告文としては弱くなります。
ビジネス文書を仕上げるときは、「さらに」をすべて言い換える必要はありません。むしろ、接続語を減らして文の順番を整理したほうが読みやすくなる場合もあります。たとえば「今月は問い合わせが増えました。さらに、対応時間も長くなりました」より、「今月は問い合わせ件数の増加に伴い、対応時間も長くなりました」と書くと、原因と結果が一文で伝わります。
最後に見直すべき点は、言い換え表現の数ではなく、読み手が迷わず判断できるかです。社内向けなら短く、社外向けなら丁寧に、報告書なら事実を中心にする。この基準を持つだけで、「さらに」の言い換えは実務で使いやすくなります。

報告書では、さらにを目立たせるよりも、追加情報の重要度と位置づけを整理することが大切です
さらにを使いすぎないための注意点
「さらに」は便利な接続語ですが、営業メール、提案書、報告書、ITサービスの説明文で何度も続くと、情報を足しているだけの文章に見えやすくなります。特に、SaaSの機能紹介やシステム導入提案では、機能、価格、サポート、セキュリティ、導入実績を順に並べる場面が多いため、無意識に「さらに」を連発しがちです。
ただ、読み手が知りたいのは「情報が追加されること」ではなく、「どの情報が判断材料として重要なのか」です。すべてを同じ強さで足していくと、優先順位が見えなくなります。文章を整えるときは、「さらに」を別の言葉に置き換える前に、その文が本当に必要か、前の文とどうつながっているかを確認することが大切です。
同じ段落で連続すると文章の重みがなくなる
同じ段落に「さらに」が2回以上出てくる場合は、まず見直しの合図です。たとえば、営業資料で次のような書き方をすると、内容自体は悪くなくても単調に見えます。
当社の管理ツールは、タスクの進捗をリアルタイムで確認できます。さらに、チャットツールとの連携も可能です。さらに、権限設定にも対応しています。さらに、導入後のサポートも受けられます。
この文章は、すべての情報が横並びになっているため、何を強く伝えたいのかがぼやけています。改善するなら、情報の性質ごとに接続語を変えるか、文の順番を整理します。
当社の管理ツールは、タスクの進捗をリアルタイムで確認できます。加えて、チャットツールとの連携により、確認漏れを減らせます。権限設定にも対応しているため、部署ごとの運用ルールに合わせた管理が可能です。導入後は、初期設定から運用定着までサポートします。
言い換えのポイントは、単に「さらに」を消すことではありません。「加えて」は機能の追加、「ため」は効果の説明、「導入後は」は時間軸の切り替えとして働いています。接続語を変えるだけでなく、文の役割を分けると、読み手が内容を追いやすくなります。
追加なのか強調なのかを先に決める
「さらに」を使いすぎる人は、追加、強調、補足、展開をすべて同じ言葉で処理していることが多いです。置き換える前に、その一文がどの役割なのかを判断すると、自然な言い換えを選びやすくなります。
確認するときは、次のように分けて考えると実務で使いやすくなります。
- 新しい情報を足す場合は「加えて」「併せて」
- 前の内容を強める場合は「一層」「より一層」「一段と」
- 注意点を補う場合は「なお」「補足すると」
- 別の観点を出す場合は「一方で」「別の観点では」
- 話題を切り替える場合は「別件ですが」「関連して」
たとえば、ITツールの提案メールで「さらに、セキュリティ面でも安心です」と書く場合、この文が単なる追加なのか、導入判断を後押しする強調なのかで表現が変わります。
単なる機能追加なら、「加えて、IP制限や二要素認証にも対応しています」が自然です。導入リスクを下げる点を強調したいなら、「セキュリティ面でも、二要素認証や操作ログの確認により、より安心して運用できます」のほうが伝わります。
同じ「さらにの言い換え」でも、目的を見誤ると文章の印象がずれます。丁寧に見せたいからといって、何でも「申し添えます」に置き換えると、社内チャットや営業資料では堅すぎる場合があります。反対に、取引先への正式な案内で「あと」「それと」を使うと、軽い印象になります。
関連性が弱い内容には別の接続語を使う
「さらに」は、前の内容と後ろの内容に関連があるときに使う表現です。関係が薄い情報まで「さらに」でつなぐと、読み手は同じ話の続きだと受け取り、理解しにくくなります。
たとえば、次の文は不自然です。
新しい顧客管理システムは、営業活動の履歴を自動で記録できます。さらに、来週の社内研修の日程を変更しました。
この場合、後半は顧客管理システムの機能追加ではなく、別件の連絡です。「なお、来週の社内研修の日程を変更しました」または「別件ですが、来週の社内研修の日程を変更しました」としたほうが自然です。
営業メールでも同じです。料金プランの説明をしている途中で、担当者変更や契約書の送付予定を入れるなら、「併せて」や「なお」を使ったほうが読み手に親切です。
ご希望のプランは月額制でご利用いただけます。併せて、契約書のひな形を本日中にお送りします。
このように、「さらに」が使えるかどうかは、前後の文が同じ流れにあるかで判断します。迷ったときは、後ろの文に対して「何が追加されているのか」と自分で問い直します。答えが曖昧なら、接続語を変えるか、段落を分けるほうが安全です。
接続語を減らす方法も有効です。すべての文に接続語を入れる必要はありません。前後の関係が明らかな場合は、接続語を省いたほうが引き締まります。
導入後は、専任担当が初期設定を支援します。操作マニュアルも提供します。月1回の活用状況レビューにも対応しています。
この文章では、「さらに」を入れなくても内容は伝わります。むしろ、短く並べることで支援内容が明確になります。文章が重いと感じたら、言い換え表現を増やすより、接続語そのものを減らす選択も検討するとよいです。

「さらに」を減らすコツは、別の言葉を探す前に、追加、強調、補足、切り替えのどれなのかを見極めることです
さらにの言い換えを場面別に使い分けるコツ
「さらに」の言い換えは、表現の一覧を覚えるだけでは実務で使いこなせません。営業メール、提案書、報告書、プレゼン、社内チャットでは、読み手との距離感も、文章の硬さも、伝えたい目的も変わります。同じ「情報を足す」場面でも、使う言葉によって印象は大きく変わります。
IT系のビジネス文書では、機能や仕様を正確に伝えるだけでなく、導入効果、運用負荷、セキュリティ、費用対効果まで整理して示す必要があります。そのため、「さらに」を言い換えるときは、言葉の丁寧さだけでなく、相手が何を判断したいのかに合わせることが重要です。
営業メールでは売り込み感を抑えて価値を足す
営業メールで「さらに」を使いすぎると、メリットを押し重ねている印象が強くなります。特に、初回提案やフォロー連絡では、相手がまだ検討段階にいるため、強い表現を並べすぎると負担に感じられることがあります。
営業メールでは、追加情報を自然に添えるなら「加えて」「併せて」が使いやすいです。資料送付や日程案内を一緒に伝える場合は「併せて」が適しています。
例文としては、次のように使えます。
ご検討中のプランでは、顧客情報の一元管理が可能です。加えて、既存のチャットツールと連携できるため、営業担当者への共有もスムーズに行えます。
お打ち合わせでご説明した資料をお送りします。併せて、導入スケジュールの案も添付いたします。
一方で、メリットを強く見せたいときに「そのうえ」を使うと、少し押しの強い印象になる場合があります。商談後半で相手の関心が高まっている段階なら効果的ですが、初回接触では控えめな表現のほうが無難です。
たとえば、「そのうえ、初期費用も抑えられます」と書くより、「初期費用を抑えやすい点も、導入時の負担軽減につながります」としたほうが、落ち着いた営業文になります。
顧客向けの文章では、言い換え表現の後に必ず相手側のメリットを置くことも大切です。「加えて、多機能です」ではなく、「加えて、複数部署で同じ画面を確認できるため、確認作業の手戻りを減らせます」と書くと、読み手が判断しやすくなります。
提案書やプレゼンでは論点の役割で選ぶ
提案書やプレゼンでは、「さらに」を単なる追加として使うだけでは説得力が出ません。課題、原因、解決策、期待効果のどこに情報を足しているのかを意識する必要があります。
課題を補足するなら「加えて」や「加味すると」が使えます。原因分析を深めるなら「さらに踏み込むと」、視点を変えるなら「別の観点では」が適しています。
たとえば、システム刷新の提案書であれば、次のように使い分けられます。
現行システムでは、顧客情報が部署ごとに分散しています。加えて、更新履歴の確認に時間がかかるため、問い合わせ対応の遅れにつながっています。
現場の作業時間だけでなく、管理者の確認工数も加味すると、月間の負担は想定以上に大きいと考えられます。
さらに踏み込むと、課題はツールの不足だけではなく、情報更新のルールが統一されていない点にもあります。
このように、提案書では言い換え表現が論理の標識になります。「加えて」は同じ方向の追加、「加味すると」は判断材料の追加、「さらに踏み込むと」は分析の深掘りです。表現を使い分けることで、読み手は今どの段階の話をしているのかを把握しやすくなります。
プレゼンでは、口頭で聞いても理解しやすい表現を選ぶことも重要です。「付言いたします」「敷衍すると」のような硬い言葉は、資料上では使えても、口頭説明ではやや重く聞こえる場合があります。聞き手が経営層なのか、現場担当者なのかによっても調整が必要です。
現場向けなら「もう少し具体的に言うと」、役員向けなら「事業面から見ると」、技術担当向けなら「運用面まで見ると」のように、相手の関心に合わせた表現にすると伝わりやすくなります。
報告書や社内文書では事実と補足を分ける
報告書や社内文書では、営業文のような強調よりも、事実を正確に整理することが優先されます。そのため、「そのうえ」「より一層」などの強い表現を多用すると、客観性が弱く見えることがあります。
進捗報告では「加えて」「なお」「補足すると」が使いやすいです。数字や状況の変化を示す場合は「一段と」「ますます」も使えますが、根拠となる数値や比較対象を一緒に示す必要があります。
たとえば、報告書では次のように書けます。
5月の問い合わせ件数は前月比で18%増加しました。加えて、法人顧客からの機能追加に関する相談が増えています。
本件については、一次対応を完了しています。なお、システム側のログ確認は明日午前中に実施予定です。
補足すると、今回の遅延は開発工程ではなく、外部APIの仕様確認に時間を要したことが主な要因です。
「なお」は、主文に対して補足情報を付けるときに便利です。ただし、重要な結論を「なお」で始めると、読み手が見落とす可能性があります。たとえば、障害報告で「なお、復旧予定は未定です」と書くと、重大な情報が軽く見えることがあります。この場合は、段落を分けて「復旧予定は現時点で未定です」と明確に書くほうが適切です。
社内チャットでは、硬すぎない表現を選ぶことも必要です。「申し添えます」は丁寧ですが、チーム内の短い連絡では距離が出ます。代わりに「補足です」「関連して」「あわせて確認です」などを使うと、実務上の読みやすさが保てます。
場面別に迷ったときは、相手、目的、文書の硬さの3点で判断します。取引先に正式な情報を加えるなら「併せて」「申し添えます」、社内で事実を整理するなら「なお」「補足すると」、提案で価値を重ねるなら「加えて」、変化を強調するなら「一層」「一段と」が候補になります。
最終的には、言い換え表現そのものよりも、その後に続く文の中身が重要です。どれだけ品のよい表現を選んでも、根拠や具体例がなければ説得力は上がりません。「加えて」の後には追加情報を、「一段と」の後には変化の根拠を、「補足すると」の後には誤解を防ぐ説明を置く。この型を意識すると、ビジネス文書全体の読みやすさが安定します。

場面別の使い分けでは、言葉の丁寧さだけでなく、相手が判断しやすくなる情報の置き方まで考えることが大切です
さらにを使いすぎないための注意点
「さらに」は便利な接続語ですが、営業メール、提案書、報告書、ITサービスの説明文で何度も続くと、情報を足しているだけの文章に見えやすくなります。特に、SaaSの機能紹介やシステム導入提案では、機能、価格、サポート、セキュリティ、導入実績を順に並べる場面が多いため、無意識に「さらに」を連発しがちです。
ただ、読み手が知りたいのは「情報が追加されること」ではなく、「どの情報が判断材料として重要なのか」です。すべてを同じ強さで足していくと、優先順位が見えなくなります。文章を整えるときは、「さらに」を別の言葉に置き換える前に、その文が本当に必要か、前の文とどうつながっているかを確認することが大切です。
同じ段落で連続すると文章の重みがなくなる
同じ段落に「さらに」が2回以上出てくる場合は、まず見直しの合図です。たとえば、営業資料で次のような書き方をすると、内容自体は悪くなくても単調に見えます。
当社の管理ツールは、タスクの進捗をリアルタイムで確認できます。さらに、チャットツールとの連携も可能です。さらに、権限設定にも対応しています。さらに、導入後のサポートも受けられます。
この文章は、すべての情報が横並びになっているため、何を強く伝えたいのかがぼやけています。改善するなら、情報の性質ごとに接続語を変えるか、文の順番を整理します。
当社の管理ツールは、タスクの進捗をリアルタイムで確認できます。加えて、チャットツールとの連携により、確認漏れを減らせます。権限設定にも対応しているため、部署ごとの運用ルールに合わせた管理が可能です。導入後は、初期設定から運用定着までサポートします。
言い換えのポイントは、単に「さらに」を消すことではありません。「加えて」は機能の追加、「ため」は効果の説明、「導入後は」は時間軸の切り替えとして働いています。接続語を変えるだけでなく、文の役割を分けると、読み手が内容を追いやすくなります。
追加なのか強調なのかを先に決める
「さらに」を使いすぎる人は、追加、強調、補足、展開をすべて同じ言葉で処理していることが多いです。置き換える前に、その一文がどの役割なのかを判断すると、自然な言い換えを選びやすくなります。
確認するときは、次のように分けて考えると実務で使いやすくなります。
- 新しい情報を足す場合は「加えて」「併せて」
- 前の内容を強める場合は「一層」「より一層」「一段と」
- 注意点を補う場合は「なお」「補足すると」
- 別の観点を出す場合は「一方で」「別の観点では」
- 話題を切り替える場合は「別件ですが」「関連して」
たとえば、ITツールの提案メールで「さらに、セキュリティ面でも安心です」と書く場合、この文が単なる追加なのか、導入判断を後押しする強調なのかで表現が変わります。
単なる機能追加なら、「加えて、IP制限や二要素認証にも対応しています」が自然です。導入リスクを下げる点を強調したいなら、「セキュリティ面でも、二要素認証や操作ログの確認により、より安心して運用できます」のほうが伝わります。
同じ「さらにの言い換え」でも、目的を見誤ると文章の印象がずれます。丁寧に見せたいからといって、何でも「申し添えます」に置き換えると、社内チャットや営業資料では堅すぎる場合があります。反対に、取引先への正式な案内で「あと」「それと」を使うと、軽い印象になります。
関連性が弱い内容には別の接続語を使う
「さらに」は、前の内容と後ろの内容に関連があるときに使う表現です。関係が薄い情報まで「さらに」でつなぐと、読み手は同じ話の続きだと受け取り、理解しにくくなります。
たとえば、次の文は不自然です。
新しい顧客管理システムは、営業活動の履歴を自動で記録できます。さらに、来週の社内研修の日程を変更しました。
この場合、後半は顧客管理システムの機能追加ではなく、別件の連絡です。「なお、来週の社内研修の日程を変更しました」または「別件ですが、来週の社内研修の日程を変更しました」としたほうが自然です。
営業メールでも同じです。料金プランの説明をしている途中で、担当者変更や契約書の送付予定を入れるなら、「併せて」や「なお」を使ったほうが読み手に親切です。
ご希望のプランは月額制でご利用いただけます。併せて、契約書のひな形を本日中にお送りします。
このように、「さらに」が使えるかどうかは、前後の文が同じ流れにあるかで判断します。迷ったときは、後ろの文に対して「何が追加されているのか」と自分で問い直します。答えが曖昧なら、接続語を変えるか、段落を分けるほうが安全です。
接続語を減らす方法も有効です。すべての文に接続語を入れる必要はありません。前後の関係が明らかな場合は、接続語を省いたほうが引き締まります。
導入後は、専任担当が初期設定を支援します。操作マニュアルも提供します。月1回の活用状況レビューにも対応しています。
この文章では、「さらに」を入れなくても内容は伝わります。むしろ、短く並べることで支援内容が明確になります。文章が重いと感じたら、言い換え表現を増やすより、接続語そのものを減らす選択も検討するとよいです。

「さらに」を減らすコツは、別の言葉を探す前に、追加、強調、補足、切り替えのどれなのかを見極めることです
さらにの言い換えを場面別に使い分けるコツ
「さらに」の言い換えは、表現の一覧を覚えるだけでは実務で使いこなせません。営業メール、提案書、報告書、プレゼン、社内チャットでは、読み手との距離感も、文章の硬さも、伝えたい目的も変わります。同じ「情報を足す」場面でも、使う言葉によって印象は大きく変わります。
IT系のビジネス文書では、機能や仕様を正確に伝えるだけでなく、導入効果、運用負荷、セキュリティ、費用対効果まで整理して示す必要があります。そのため、「さらに」を言い換えるときは、言葉の丁寧さだけでなく、相手が何を判断したいのかに合わせることが重要です。
営業メールでは売り込み感を抑えて価値を足す
営業メールで「さらに」を使いすぎると、メリットを押し重ねている印象が強くなります。特に、初回提案やフォロー連絡では、相手がまだ検討段階にいるため、強い表現を並べすぎると負担に感じられることがあります。
営業メールでは、追加情報を自然に添えるなら「加えて」「併せて」が使いやすいです。資料送付や日程案内を一緒に伝える場合は「併せて」が適しています。
例文としては、次のように使えます。
ご検討中のプランでは、顧客情報の一元管理が可能です。加えて、既存のチャットツールと連携できるため、営業担当者への共有もスムーズに行えます。
お打ち合わせでご説明した資料をお送りします。併せて、導入スケジュールの案も添付いたします。
一方で、メリットを強く見せたいときに「そのうえ」を使うと、少し押しの強い印象になる場合があります。商談後半で相手の関心が高まっている段階なら効果的ですが、初回接触では控えめな表現のほうが無難です。
たとえば、「そのうえ、初期費用も抑えられます」と書くより、「初期費用を抑えやすい点も、導入時の負担軽減につながります」としたほうが、落ち着いた営業文になります。
顧客向けの文章では、言い換え表現の後に必ず相手側のメリットを置くことも大切です。「加えて、多機能です」ではなく、「加えて、複数部署で同じ画面を確認できるため、確認作業の手戻りを減らせます」と書くと、読み手が判断しやすくなります。
提案書やプレゼンでは論点の役割で選ぶ
提案書やプレゼンでは、「さらに」を単なる追加として使うだけでは説得力が出ません。課題、原因、解決策、期待効果のどこに情報を足しているのかを意識する必要があります。
課題を補足するなら「加えて」や「加味すると」が使えます。原因分析を深めるなら「さらに踏み込むと」、視点を変えるなら「別の観点では」が適しています。
たとえば、システム刷新の提案書であれば、次のように使い分けられます。
現行システムでは、顧客情報が部署ごとに分散しています。加えて、更新履歴の確認に時間がかかるため、問い合わせ対応の遅れにつながっています。
現場の作業時間だけでなく、管理者の確認工数も加味すると、月間の負担は想定以上に大きいと考えられます。
さらに踏み込むと、課題はツールの不足だけではなく、情報更新のルールが統一されていない点にもあります。
このように、提案書では言い換え表現が論理の標識になります。「加えて」は同じ方向の追加、「加味すると」は判断材料の追加、「さらに踏み込むと」は分析の深掘りです。表現を使い分けることで、読み手は今どの段階の話をしているのかを把握しやすくなります。
プレゼンでは、口頭で聞いても理解しやすい表現を選ぶことも重要です。「付言いたします」「敷衍すると」のような硬い言葉は、資料上では使えても、口頭説明ではやや重く聞こえる場合があります。聞き手が経営層なのか、現場担当者なのかによっても調整が必要です。
現場向けなら「もう少し具体的に言うと」、役員向けなら「事業面から見ると」、技術担当向けなら「運用面まで見ると」のように、相手の関心に合わせた表現にすると伝わりやすくなります。
報告書や社内文書では事実と補足を分ける
報告書や社内文書では、営業文のような強調よりも、事実を正確に整理することが優先されます。そのため、「そのうえ」「より一層」などの強い表現を多用すると、客観性が弱く見えることがあります。
進捗報告では「加えて」「なお」「補足すると」が使いやすいです。数字や状況の変化を示す場合は「一段と」「ますます」も使えますが、根拠となる数値や比較対象を一緒に示す必要があります。
たとえば、報告書では次のように書けます。
5月の問い合わせ件数は前月比で18%増加しました。加えて、法人顧客からの機能追加に関する相談が増えています。
本件については、一次対応を完了しています。なお、システム側のログ確認は明日午前中に実施予定です。
補足すると、今回の遅延は開発工程ではなく、外部APIの仕様確認に時間を要したことが主な要因です。
「なお」は、主文に対して補足情報を付けるときに便利です。ただし、重要な結論を「なお」で始めると、読み手が見落とす可能性があります。たとえば、障害報告で「なお、復旧予定は未定です」と書くと、重大な情報が軽く見えることがあります。この場合は、段落を分けて「復旧予定は現時点で未定です」と明確に書くほうが適切です。
社内チャットでは、硬すぎない表現を選ぶことも必要です。「申し添えます」は丁寧ですが、チーム内の短い連絡では距離が出ます。代わりに「補足です」「関連して」「あわせて確認です」などを使うと、実務上の読みやすさが保てます。
場面別に迷ったときは、相手、目的、文書の硬さの3点で判断します。取引先に正式な情報を加えるなら「併せて」「申し添えます」、社内で事実を整理するなら「なお」「補足すると」、提案で価値を重ねるなら「加えて」、変化を強調するなら「一層」「一段と」が候補になります。
最終的には、言い換え表現そのものよりも、その後に続く文の中身が重要です。どれだけ品のよい表現を選んでも、根拠や具体例がなければ説得力は上がりません。「加えて」の後には追加情報を、「一段と」の後には変化の根拠を、「補足すると」の後には誤解を防ぐ説明を置く。この型を意識すると、ビジネス文書全体の読みやすさが安定します。

場面別の使い分けでは、言葉の丁寧さだけでなく、相手が判断しやすくなる情報の置き方まで考えることが大切です

