Excelの「セキュリティリスク」を解除する前の確認と手順

Excelの「セキュリティリスク」を解除する前の確認と手順



Excelで「セキュリティ リスク このファイルのソースが信頼されていないため、Microsoftによりマクロの実行がブロックされました」と表示された場合、警告バーの中だけでは解除できないことがあります。これは故障ではなく、インターネット由来のVBAマクロからWindowsを守るための動作です。

解除前に確認すべきなのは、ファイルを送った相手、入手経路、マクロが必要な理由、デジタル署名、ウイルス検査の結果です。送信者を確認できないメール添付や、サイト上の指示に従って有効化を求められたファイルは解除しないでください。本記事では、2026年10月13日時点のMicrosoft公式情報に基づき、安全性を判断してからWindowsの「許可する」、信頼できる場所、デジタル署名を利用する手順を解説します。

「このファイルのマクロをブロックしました」はなぜ表示される?

Microsoft 365 Appsなどの対象Officeでは、インターネットから入手したファイルに含まれるVBAマクロが既定でブロックされます。対象になりやすいのは、ブラウザーからダウンロードしたファイル、メール添付を保存したファイル、インターネットゾーンと判断された共有場所のファイルです。Microsoftは、VBAマクロがマルウェアやランサムウェアの配布に悪用されてきたことを理由として、この動作を導入しています。

Windowsは入手元が信頼されていないファイルに「Mark of the Web(MOTW、Webのマーク)」というゾーン情報を付けます。Excelはこの情報を確認し、マクロ有効ブックであってもマクロを実行させません。詳しい判定順は、Microsoft Learnの「インターネットからのマクロは、Officeで既定でブロックされます」で公開されています。

一般的な対象形式は、VBAを保存できる「.xlsm」「.xlsb」や、マクロ有効テンプレートの「.xltm」などです。「.xlsx」は通常VBAマクロを保存できないため、拡張子が表示どおりかも確認しましょう。拡張子の違いは、LUFTMEDIAの拡張子とは何かをわかりやすく解説でも確認できます。

MOTWはNTFSに保存されたファイルで使われる仕組みです。圧縮ファイルから展開したファイルにも情報が引き継がれる場合があります。一方、保存先や展開方法によっては「許可する」が表示されないこともあり、表示がないこと自体は安全性の証明になりません。

この表示はエラーではなく防御機能です。解除方法を探す前に、なぜそのブックにマクロが必要なのかを確認しましょう。

結論として候補になるのは次のサービスです。条件を先に確認しておくと比較が早くなります。

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解除してよいファイルかを送信者・入手経路・用途でどう判断する?

最初に「そのファイルを受け取る予定があったか」を確認します。取引先名を名乗るメールでも、予期しない請求書、配送通知、解約書類、採用関係書類などにマクロが付いている場合は解除しません。表示名や差出人アドレスだけに頼らず、既知の電話番号、公式サイトに掲載された窓口、別の社内チャットなど、届いたメールとは異なる経路で送信者に確認します。

次に、ファイル名、拡張子、送付日時、利用目的を照合します。「集計ボタンを押すため」「基幹システムへ取り込むデータを生成するため」など、マクロが必要な処理を送信者が具体的に説明できるかが判断材料です。単に表を読むだけなら、マクロを実行せず閲覧できることが多いため、PDF版やマクロなしの「.xlsx」版を依頼する選択肢があります。

解除を見送るべき例は、出所不明のダウンロード、短縮URLから取得したファイル、パスワード付き圧縮ファイル、本文で「警告を無視して有効化してください」と急かすメール、通常と異なるクラウド共有、送信者が用途を説明できないブックです。知人や取引先のアカウントが不正利用される可能性もあるため、「知っている相手から届いた」という一点だけでは不十分です。

業務ファイルなら、社内ポータルや正式な配布サーバーに同じファイルがあるか、管理部門が承認した版かも確認します。可能なら配布元が案内するハッシュ値や版番号と照合します。ただし、ハッシュ値がメール本文にだけ書かれている場合は、ファイルと案内の両方が差し替えられている可能性を排除できません。

「予定していたファイル」「別経路で送信者を確認」「マクロの用途を説明できる」の3条件がそろわない場合は解除しない判断が適切です。

excel セキュリティリスク 解除 マクロを解除してよいか判断する順序
LUFTMEDIA編集部作成の解説図

主要なサービスの条件を並べると、違いが一目で分かります。横にスクロールしてご覧ください。

1PasswordESET HOME セキュリティ エッセンシャルあんしんセキュリティZERO スーパーセキュリティマカフィー リブセーフ
運営会社ソースネクストキヤノンマーケティングジャパンdocomoソースネクストMcAfee
ポイント世界で1500万人以上が愛用する、定番のパスワード管理サービス多層防御機能で1億以上のユーザーを保護デバイスのスムーズな動作を維持初回費用のみ、期限なしのウイルス対策ソフト何台でもインストールは無制限
最低価格12,800円418円220円4,950円12,980円
販売形態ダウンロード版ダウンロード版ダウンロード版ダウンロード版ダウンロード版
対応OSWindows、MacOS、Android、iOSWindows、macOS、AndroidAndroid、iOSWindows、MacOS、Android、iOSWindows、macOS、Android、iOS、chromeOS
更新期限3年1年、3年、月額月額永久1年、2年、3年

セキュリティソフトの主要サービスを抜粋。出典:各社公式サイト(2026年10月13日確認)。表は横にスクロールできます。

Microsoft Defenderでマクロ付きExcelファイルを検査する手順は?

送信元を確認できても、解除前にセキュリティソフトでファイルを検査します。Windows 11ではエクスプローラーで対象ファイルを右クリックし、「その他のオプションを表示」から「Microsoft Defenderでスキャン」を選びます。Windows 10では、右クリックメニューに「Microsoft Defenderでスキャン」が直接表示される場合があります。2026年10月13日時点の画面名と順路は、Microsoftの「Windows セキュリティで項目をスキャンする」で案内されています。

メニューが見つからない場合は、「スタート」から「Windows セキュリティ」を開き、「ウイルスと脅威の防止」を確認します。他社製ウイルス対策ソフトが有効な環境ではMicrosoft Defenderウイルス対策が無効モードになることがあるため、会社指定の製品でファイルスキャンを実行してください。「プロバイダーの管理」では、現在どの対策製品が保護を担当しているか確認できます。

脅威が検出された場合は解除せず、隔離または管理者が指定する処理に従います。検出されなかった場合でも、マクロの安全性が証明されたわけではありません。未知のマルウェア、標的型のコード、正常な管理機能を悪用する処理などは、単一時点のスキャンで判定できない場合があります。スキャン結果は、送信者確認や署名確認と組み合わせる材料です。

機密データを含む社内ファイルを、許可なくオンラインのマルウェア検査サービスへアップロードするのは避けてください。外部送信そのものが情報管理規程に反する可能性があります。組織の端末では、EDRやウイルス対策製品の検査が完了したことを確認し、不明なら情報システム部門へファイル名と入手元を伝えます。

「検出なし」は解除許可ではありません。送信者確認、正規の配布元、検査結果を重ねて判断してください。

申し込み手順を試す前に、対応状況と料金の条件を確認しておいてください。

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Windowsのファイルプロパティで「許可する」を選ぶには?

単独のファイルについて入手元と内容を信頼できる場合は、WindowsのファイルプロパティからMOTWを外せます。Excelでファイルを開いている場合はいったん閉じ、エクスプローラーで対象の「.xlsm」などを右クリックして「プロパティ」を選択します。「全般」タブ下部の「セキュリティ」にある「許可する」にチェックを入れ、「適用」→「OK」の順に選びます。その後、ファイルをExcelで開き直し、必要な処理だけを実行します。

2026年10月13日時点のMicrosoft公式説明では、この操作はファイルに付いたZoneIdを取り除き、PowerShellの「Unblock-File」と同等の結果を生みます。つまり、マクロだけを一度許可する確認ボタンではなく、そのファイルがインターネット由来であることを示す印を削除する操作です。解除後は同じ警告が出なくなる可能性があるため、作業後もファイルの保管先と共有範囲を管理してください。

「許可する」が表示されないときは、ファイルがすでに解除済み、MOTWが付かないファイルシステム上にある、組織ポリシーで操作できない、またはネットワーク共有のゾーン判定が原因と考えられます。共有フォルダー上では「許可する」を選べても効果がない場合があります。まずローカルの承認済み作業フォルダーへ正規の手順でコピーできるかを管理者に確認し、勝手に別媒体へ移さないでください。

ZIPファイルで受け取った場合は、展開後の各ファイルにMOTWが引き継がれることがあります。配布元が確実で、ZIP内の全内容を確認できる場合でも、対象を取り違えないようファイル名と更新日時を照合します。複数ファイルを一括解除するスクリプトは、意図しないファイルまで実行可能にするため、一般利用者には勧められません。

「許可する」は警告を一時的に閉じる操作ではありません。対象ファイルを1つずつ確認してから適用しましょう。

Microsoft Learn
出典:Microsoft Learn(2026年10月13日確認)

自分の使い方に合うかどうかは、提供条件を見ながら判断するのが確実です。

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Excelの「信頼できる場所」はどのフォルダーに設定すべき?

定期的に使う承認済みマクロブックでは「信頼できる場所」を利用できます。2026年10月13日時点のWindows版Excelでは、「ファイル」→「オプション」→「セキュリティ センター」→「セキュリティ センターの設定」→「信頼できる場所」→「新しい場所の追加」→「参照」の順に進み、専用フォルダーを指定します。Microsoft公式の操作手順は「Microsoft Officeで信頼できる場所を追加、削除、または変更する」で確認できます。

信頼できる場所にあるファイルは、VBAマクロだけでなく、ActiveX、外部データ接続などのアクティブコンテンツが有効になり、一部のセキュリティチェックや保護ビューも回避します。このため「ダウンロード」フォルダー、メール添付の保存先、デスクトップ全体、OneDriveの共有ルートなど、不特定のファイルが入る場所を指定してはいけません。利用者と書き込み権限を限定したローカルフォルダーを、承認済みファイル専用として使います。

「この場所のサブフォルダーも信頼する」は、配下へ置かれたファイルも対象にする設定です。必要性が明確でなければ選択せず、対象範囲を狭く保ちます。使わなくなった場所は、同じ画面で選択して「削除」します。Microsoft Learnの「Officeファイルの信頼できる場所」も、信頼できる場所は慎重かつ限定的に利用し、ネットワークベースの場所を避ける方向を示しています。

ネットワーク共有を信頼できる場所にする設定は、複数人がファイルを書き込めると攻撃対象が広がります。業務上必要な場合は、利用者が個別に追加せず、管理者がグループポリシーやクラウドポリシーで配布元、書き込み権限、証明書を管理する方法が適しています。Mac版ExcelではWindowsのファイルプロパティにある「許可する」は使えず、画面構成や管理方法も異なるため、Windows向け手順をそのまま当てはめないでください。

信頼できる場所は「安全なファイルを置く専用フォルダー」です。ダウンロード先全体を登録しないでください。

excel セキュリティリスク 解除 マクロを使える状態にする手段の違い
LUFTMEDIA編集部作成の解説図

選び方をもう少し詳しく知りたい場合は、比較記事も参考にしてください。

Androidの無料ウイルス対策おすすめアプリ8選と安全に使うためのポイント

デジタル署名付きVBAマクロはどこまで信頼できる?

VBAプロジェクトのデジタル署名は、署名後にコードが変更されていないかを確認し、組織が承認した発行元を識別するために使えます。Officeがインターネット由来マクロを判定する際も、マクロに署名があり、端末に対応する「信頼できる発行元」の証明書があるかが確認されます。ただし、署名が表示されたことだけで、コードの目的や発行元の正当性まで自動的に保証されるわけではありません。

利用者は、警告や証明書画面に表示された発行元名だけで即座に信頼せず、組織が案内した証明書の発行先、有効期限、拇印などと照合します。「不明な発行元」や想定外の会社名なら実行を中止します。送信者自身が作った自己署名証明書は、作成者本人の端末でのテストには使えても、外部配布されたファイルの身元確認材料としては不十分です。

マクロ作成者が署名する場合、Excelで「開発」→「Visual Basic」を開き、VBEの「ツール」→「デジタル署名」から証明書を選択します。開発タブがない場合は、「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」で「開発」を表示します。Microsoftの「VBAマクロプロジェクトにデジタル署名する」によると、署名後にコードを変更すると署名は削除されます。完成・検査後の版に署名する運用が必要です。

組織利用では、管理者が承認済み発行元の公開証明書を端末へ配布し、「デジタル署名されたマクロを除くすべてのマクロを無効にする」などのポリシーと組み合わせる方法があります。利用者が自己判断で発行元を次々に信頼すると、同じ証明書で署名された今後のコードにも影響します。証明書警告の「この発行元のドキュメントをすべて信頼する」は、管理者の承認なしに選ばないでください。

署名は「改変の検知」と「発行元確認」の材料です。表示名だけでなく、組織が承認した証明書かを照合しましょう。

設定を見直しても改善しない場合は、サービス自体の見直しも選択肢になります。

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「保護ビュー」「コンテンツの有効化」「マクロのブロック」は何が違う?

3つは解除対象が異なります。「保護ビュー」は、危険な可能性があるファイルを読み取り専用の制限環境で開く機能です。黄色または赤色のバーが表示され、「編集を有効にする」が提示される場合があります。Microsoftの「保護ビューとは」では、インターネット上の場所、危険と判断された場所、Outlook添付などが対象として説明されています。

「コンテンツの有効化」は、従来型のマクロ通知やデータ接続など、アクティブコンテンツをその文書で有効にする操作です。一方、赤い「セキュリティ リスク」バーでインターネット由来のマクロがブロックされている場合、バーに「コンテンツの有効化」がなく、「詳細情報」だけが表示されることがあります。この場合は、Excel上のマクロ設定を変更するのではなく、信頼性を確認したうえでWindowsのファイルプロパティからMOTWを外すなど、入手元に応じた対応が必要です。

保護ビューで「編集を有効にする」を押しても、MOTWによるマクロブロックが別に残ることがあります。反対に、マクロを解除しても、外部データ接続やActiveXに別の警告が出る場合があります。警告を一括して消そうとして「ファイル」→「オプション」→「セキュリティ センター」→「マクロの設定」で「すべてのVBAマクロを有効にする」を選ぶのは避けてください。以後開く別の悪意あるブックまで実行可能になるおそれがあります。

Excelの基本操作やマクロ有効ブックの保存形式を整理したい場合は、LUFTMEDIAのエクセルの使い方完全ガイドも参考になります。ただし、マクロが業務効率化に役立つことと、受け取ったマクロが安全であることは別問題です。警告の色やボタン名だけで判断せず、何を解除しようとしているのかを区別してください。

「編集を有効にする」と「マクロを実行可能にする」は同じ操作ではありません。表示された警告文を最後まで確認しましょう。

excel セキュリティリスク 解除 3つの警告の違いと安全な対応
LUFTMEDIA編集部作成の解説図

費用は月額だけでなく初期費用と契約期間を含めた総額で比べてください。

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解除できない会社PCや共有ファイルでは誰に何を確認する?

組織管理PCでは、Microsoft Intune、グループポリシー、Microsoft 365 Appsのクラウドポリシーなどにより、利用者の設定より管理者ポリシーが優先される場合があります。「許可する」がない、信頼できる場所を追加できない、設定がグレー表示になる、解除しても警告が戻る場合は、ポリシーを回避しようとせず情報システム部門へ連絡します。

問い合わせ時は、ファイル名と拡張子、送信者、入手したURLまたは社内システム名、受信日時、表示された警告文、業務上必要なマクロ処理、WindowsとExcelのバージョン、セキュリティソフトの検査結果を伝えます。機密情報が画面に映る場合は、組織のルールに沿ってスクリーンショットを加工するか、警告文だけを書き写します。ファイル自体を無断で外部サポートへ送らないでください。

OneDrive、SharePoint、Teamsのファイルでは、ブラウザーからローカルへダウンロードしたコピーにMOTWが付く場合があります。Microsoft公式情報では、正規の組織サイトにあるファイルを「デスクトップアプリで開く」運用や、管理者が信頼済みサイト・イントラネットゾーンを管理する方法も示されています。ただし、サイト全体を信頼済みにすると、その場所から取得するほかのファイルにも影響するため、利用者が自己判断でURLを登録すべきではありません。

解除後にマクロが動かない場合は、ファイルが読み取り専用ではないか、拡張子が「.xlsm」などマクロ対応形式か、署名が変更により失効していないか、別のセキュリティ警告が残っていないかを確認します。ネットワーク共有なら、IPアドレスで開いた場合と完全修飾ドメイン名で開いた場合でゾーン判定が変わる可能性があります。原因を特定できないまま「すべてのマクロを有効にする」へ変更するのではなく、管理者にポリシーと配布経路の確認を依頼します。

安全な結論は、解除すること自体を目的にしないことです。送信者確認、必要性の確認、セキュリティソフトによる検査、署名または正式な配布経路の確認を終えたファイルだけを、影響範囲の小さい方法で許可します。メール添付や出所不明のファイルは解除せず、正規版の再送、マクロなし版、PDF版などを依頼してください。

参照した公式情報

会社PCで解除できない状態は管理上の意図がある可能性があります。回避せず、ファイルの入手経路と用途を添えて管理者へ相談しましょう。

最後に、ここまでの条件を満たすサービスをもう一度確認しておきましょう。

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