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パソコンのパスワードを忘れても、すぐに初期化する必要はありません。Windows 11では、サインインに使う「PIN」、Microsoftアカウントのパスワード、ローカルアカウントのパスワードで再設定方法が異なります。順番を誤ると、復旧できる状態なのにアプリや設定、ファイルを失いかねません。
本記事では、2026年10月15日時点のMicrosoft公式情報に基づき、本人が所有または正当に管理するWindows 11パソコンを対象に、初期化しない方法から確認します。認証を突破するツール、他人のアカウントへの侵入、パスワードの回避手順は扱いません。会社・学校から支給されたパソコンは、組織の管理設定や暗号化が適用されているため、自分でリセットせずIT管理者へ相談してください。
目次
忘れたのはPIN・Microsoftアカウント・ローカルアカウントのどれか
最初に、入力を求められている情報の種類を見分けます。Windows 11のサインイン画面で「サインイン オプション」を選び、表示される方式を確認してください。
| 忘れた情報 | 見分け方 | 主な復旧先 |
|---|---|---|
| Windows Hello PIN | 通常は数字または英数字で、そのPCに設定したサインイン情報 | 「PINを忘れた場合」またはパスワードでサインイン |
| Microsoftアカウントのパスワード | メールアドレスでWindowsやMicrosoftサービスにサインインしている | Microsoftの本人確認を経てオンラインで再設定 |
| ローカルアカウントのパスワード | そのPCだけで使うユーザー名で、オンラインのMicrosoftアカウントと結び付いていない | セキュリティの質問、リセットディスク、別の管理者 |
| BitLocker回復キー | 青い回復画面で48桁の数字とキーIDを求められる | Microsoftアカウント、職場・学校アカウント、印刷物、USB |
PINとMicrosoftアカウントのパスワードは同じものではありません。PINは原則として設定した端末に関連付けられ、MicrosoftアカウントのパスワードはWeb上のアカウントにも使われます。PINだけを忘れたのにMicrosoftアカウントのパスワードまで変更すると、スマートフォンのOutlookなど、ほかの端末で再認証を求められることがあります。
入力前にはCaps Lock、Num Lock、キーボード配列も確認します。画面右下の「アクセシビリティ」からスクリーンキーボードを開けば、記号や大文字の誤入力を切り分けられます。ネットワークが必要な本人確認に備え、サインイン画面右下のネットワークアイコンから接続状態も確認しましょう。
なお、Windows 10は2025年10月14日に通常のサポートが終了しています。本記事で示す画面名・仕様は2026年10月15日時点のWindows 11を基準とし、Windows 10やメーカー独自の回復画面では表記が異なる場合があります。

PINとパスワードを先に区別するだけで、不要な初期化や別サービスへの影響を避けやすくなります。

結論として候補になるのは次のサービスです。条件を先に確認しておくと比較が早くなります。
Windows 11の「PINを忘れた場合」からPINを再設定するには
サインイン画面のPIN入力欄の下に「PINを忘れた場合」が表示されるなら、それを選択します。複数のユーザーが表示されている場合は、対象アカウントを先に選びます。Microsoftアカウントの本人確認画面が開いたら、パスワードや確認コードなど、画面に示された方法で本人確認を行い、新しいPINを設定してください。
Microsoft公式「WindowsでPINを変更またはリセットする」によると、サインイン画面の「PINを忘れた場合」はMicrosoftアカウントで利用でき、ローカルアカウントでは利用できません。項目がない場合は、「サインイン オプション」から鍵型のパスワード入力を選び、アカウントのパスワードでサインインします。その後、「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」→「PIN(Windows Hello)」へ進みます。現在のPINが分かるなら「PINの変更」、分からないなら「PINを忘れた場合」を選びます。
PINとパスワードの両方を忘れた場合は、先に次節の方法でMicrosoftアカウントまたはローカルアカウントのパスワードを再設定します。セーフモードではPINや生体認証が利用できず、アカウントのパスワードが必要になるため、PINを忘れた問題の解決策として先にセーフモードを選ぶのは適切ではありません。
「PINを忘れた場合」を選んでも進まないときは、ネットワーク接続、PCの日付と時刻、確認コードの受信先を確認します。何度も推測入力するのではなく、一度再起動し、正しいユーザーを選択してからやり直してください。組織管理端末ではWindows Helloの設定がポリシーで制限されていることがあるため、管理者へ連絡します。

PIN再設定が出ない場合は、まず「サインイン オプション」でパスワード入力へ切り替えられるか確認してください。

主要なサービスの条件を並べると、違いが一目で分かります。横にスクロールしてご覧ください。
| 1Password | パスワードマネージャー | Microsoft Authenticator | DASHLANE | Bitwarden | |
|---|---|---|---|---|---|
| 運営会社 | ソースネクスト | Microsoft | Dashlane | Bitwarden | |
| ポイント | 圧倒的な利用実績。生体認証や暗号化まで高機能で日本のサポートで安心 | Googleアカウントで利用できるパスワード管理ツール | Microsoftアカウントで利用できるパスワード管理ツール | 利用者数が多く、無料でも利用可能。50個まで登録可能 | 企業向けで高機能。個人でも利用可能な海外製ツール |
| 利用者 | 個人 | 個人 | 個人 | 個人、法人 | 個人、法人 |
| 最低価格(月あたり) | 356円 | 0円 | 0円 | 749円 | 150円 |
| 価格 | 3年分:12,800円 | 0円 | 0円 | 59.40ドル/年 | 10ドル/年 |
| 料金 | 有料 | 無料 | 無料 | 有料、無料 | 有料、無料 |
パスワード管理ツールの主要サービスを抜粋。出典:各社公式サイト(2026年10月15日確認)。表は横にスクロールできます。
Microsoftアカウントのパスワードを確認コードで再設定するには
Microsoftアカウントのパスワードを忘れた場合は、サインイン画面でパスワード入力に切り替え、「パスワードを忘れた場合」を選びます。表示されない場合は、別のスマートフォンやパソコンからMicrosoftのパスワードリセットページを開けます。
- 対象のメールアドレス、電話番号またはSkype名を入力する
- 登録済みの予備メールアドレスや電話番号など、確認コードの受信方法を選ぶ
- 画面に一部表示された宛先を確認し、必要な文字や電話番号末尾を入力する
- 届いた確認コードを入力して本人確認を完了する
- 新しいパスワードを設定し、Windows 11のサインイン画面へ戻る
Microsoft公式のパスワード再設定手順では、受信可能な確認方法が表示されない、または表示された連絡先へアクセスできない場合に「サインイン ヘルパー」を使うよう案内しています。サポート担当者が本人確認を省略してパスワードを教えたり、リセットリンクを任意に発行したりする仕組みではありません。
パスワードを再設定した直後は、Windows 11のサインイン画面をネットワークへ接続して新しい情報を反映させます。新しいパスワードで入れない場合は、別の端末でMicrosoftアカウントへサインインできるか確認し、変更が完了しているかを切り分けます。以前のパスワードが端末に一時保存されていることもあるため、オフラインのまま新旧のパスワードを繰り返し試すのは避けましょう。
確認コードが届かない場合は、迷惑メール、SMSの受信制限、入力した宛先、通信状態を確認します。コードを連続発行すると最新のコードだけが有効になることがあるため、画面を閉じず、届いたコードと要求中の手続きを対応させてください。心当たりのないパスワード変更通知がある場合は、復旧後にMicrosoftアカウントの最近のアクティビティとセキュリティ情報も確認します。

確認コードの受信先を失っているときは、初期化へ進まずMicrosoftのサインイン ヘルパーで本人確認の選択肢を確認しましょう。
申し込み手順を試す前に、対応状況と料金の条件を確認しておいてください。
ローカルアカウントをセキュリティの質問でリセットするには
ローカルアカウントでは、Microsoftアカウントのオンライン再設定は利用できません。サインイン画面で対象ユーザーを選び、パスワード入力欄の矢印を押します。エラーが表示されたら「OK」→「パスワードのリセット」と進み、アカウント作成時に設定したセキュリティの質問へ回答します。すべて確認できれば、新しいパスワードを設定できます。この順路はMicrosoft公式「WindowsでMicrosoftアカウントのパスワードを変更またはリセットする」にも示されています。
「パスワードのリセット」が表示されない場合は、まず「サインイン オプション」でパスワード入力が選ばれているか確認します。PIN入力のままではローカルアカウントの質問へ進めません。セキュリティの質問が設定されていない古いアカウントでは、この方法を使えない場合があります。
以前にパスワードリセットディスクを作成しているなら、USBを接続して「パスワードのリセット」または「パスワード リセット ディスクを使う」を選び、ウィザードに従います。これは忘れた後に別のPCで新規作成して使うものではなく、そのローカルアカウントへサインインできる時点で事前作成しておく仕組みです。パスワード変更後も同じリセットディスクを利用できます。
質問の答えを忘れた場合、思い当たる表記を無制限に試すのではなく、別の管理者アカウントがあるか確認します。第三者製の解除ソフトやコマンドを使った認証回避は、暗号化データの損失、マルウェア感染、利用規約や組織規程への抵触につながるため扱いません。正規の復旧経路が残っていなければ、バックアップとBitLocker回復キーを確認したうえでリセットを検討します。

セキュリティの質問が出ないときは、PIN欄ではなく鍵型のパスワード入力を選んでいるか見直してください。
自分の使い方に合うかどうかは、提供条件を見ながら判断するのが確実です。
別の管理者アカウントからローカルユーザーを復旧できるか
同じPCに、現在サインインできる別の管理者アカウントがある場合は、初期化せずローカルユーザーを管理できる可能性があります。サインイン画面左下で別ユーザーを選び、その管理者自身の正規の資格情報でサインインします。「設定」→「アカウント」→「その他のユーザー」で対象アカウントの状態を確認してください。Windows 11のエディションや更新状態により、設定画面で可能な操作は異なります。
管理ツールからローカルアカウントのパスワードを再設定できる環境もありますが、管理者による強制的な変更では、そのユーザーが暗号化したファイル、保存済み資格情報、個人証明書へアクセスできなくなる可能性があります。対象ユーザーのデータが重要なら、変更前に組織の管理者やPCメーカーのサポートへ相談するほうが安全です。Microsoftアカウントのパスワードは別のローカル管理者から変更するのではなく、Microsoftの本人確認手続きを使います。
別のアカウントでサインインできても、それだけで忘れたユーザーのファイルを自由に操作してよいとは限りません。家族共有PCでも本人の同意を確認し、会社・学校のPCではIT管理者へ任せます。ドメイン、Microsoft Entra ID、モバイルデバイス管理に参加したPCでは、組織側にセルフサービスパスワードリセットやBitLockerキー保管の仕組みがある場合があります。
管理者アカウントが存在しても、そのパスワードまで不明なら、この経路は使えません。管理者権限を不正に作成する手順やシステムファイルの置換は正規の再設定ではないため実施せず、Microsoftアカウントの復旧、ローカルアカウントの質問、既存のリセットディスク、組織管理者への連絡という順序を維持してください。

別の管理者から変更する前に、暗号化ファイルや保存済み資格情報への影響を確認することが大切です。
選び方をもう少し詳しく知りたい場合は、比較記事も参考にしてください。
初期化前にBitLocker回復キーと消えるデータをどう確認するか
「このPCをリセット」へ進む前に、BitLocker回復キーとバックアップを確認します。BitLocker回復キーはWindowsのパスワードやPINとは別の48桁の数字です。回復画面が表示されたら、複数のキーから該当するものを探せるよう「回復キーID」の先頭8桁を控えます。
Microsoft公式「BitLocker回復キーの検索」が案内する主な保管先は次のとおりです。
- 別端末からMicrosoftアカウントの回復キー一覧へサインインする
- 職場・学校アカウントの「デバイス」から「BitLocker キーの表示」を確認する
- 有効化時に保存した印刷物を確認する
- 回復キーをテキストファイルで保存したUSBメモリを確認する
- PCを設定した家族や前任管理者のMicrosoftアカウントに保存されていないか確認する
Windows 11 バージョン24H2以降では、回復画面にキーと関連付けられたMicrosoftアカウントのヒントが表示される場合があります。これは2026年10月15日時点の仕様です。Microsoftサポートは、紛失したBitLocker回復キーを取得、提供、再作成できません。管理対象PCなら組織がキーを保管している可能性があるため、リセット前にIT管理者へ問い合わせます。
バックアップでは、デスクトップ、ドキュメント、ダウンロード、写真、動画だけでなく、ブラウザーのお気に入り、メールデータ、会計ソフトなどのデータ、ライセンス情報、二要素認証の復旧コードも確認します。OneDriveの同期マークだけで判断せず、別端末やWebから必要なファイルを実際に開けるか確かめてください。
「ファイルを保持する」でも、インストールしたアプリと設定は削除されます。「すべて削除する」では個人用ファイルも削除されます。また、BitLocker回復キーが見つからずドライブを解除できない状態でリセットすると、既存ファイルを取り戻せない可能性があります。初期化を復旧の近道と考えず、データを残せる正規手順を先に尽くすことが重要です。

リセットボタンを押す前に、回復キーID、BitLockerキー、クラウド上の実ファイルを別端末で確認しましょう。

設定を見直しても改善しない場合は、サービス自体の見直しも選択肢になります。
Windows回復環境の「このPCをリセット」はどう操作するか
PIN、Microsoftアカウント、ローカルアカウント、別の管理者という方法を試しても復旧できず、データ消失を受け入れられる場合に限り、Windows回復環境からリセットします。サインイン画面右下の「電源」を選び、Shiftキーを押したまま「再起動」を選択します。再起動後の「オプションの選択」で「トラブルシューティング」→「このPCをリセット」と進みます。暗号化されているPCでは途中でBitLocker回復キーを要求される場合があります。
Microsoft公式「PCを初期状態に戻す」では、次の選択肢が説明されています。画面名と仕様は2026年10月15日時点です。
| 選択肢 | 残るもの | 削除・変更されるもの |
|---|---|---|
| ファイルを保持する | ユーザープロファイル内の個人用ファイル | インストールしたアプリと設定 |
| すべて削除する | 原則なし | 個人用ファイル、アプリ、設定 |
| クラウド ダウンロード | 選んだ保持条件による | インターネットからWindowsの新しいコピーを取得 |
| ローカル再インストール | 選んだ保持条件による | PC内のファイルを使ってWindowsを再インストール |
「ファイルを保持する」はバックアップの代用ではありません。保存場所、暗号化、ストレージ障害などによって必要なファイルが残らない可能性も考え、取り出せるデータは先に複製します。PCを譲渡・売却する場合は「すべて削除する」とデータ消去の設定を検討しますが、Microsoftは標準のデータ消去機能について、政府や業界のデータ消去基準を満たすものではないと説明しています。
処理中は画面が長時間暗くなり、複数回再起動することがあります。手動で電源を切るとリセットが失敗する可能性があるため、ACアダプターを接続し、そのまま完了を待ちます。エラーでWindows回復環境へ入れない、ストレージ故障が疑われる、メーカー独自の回復領域しか表示されない場合は、PCメーカーの公式サポートへ型番と症状を伝えてください。

「ファイルを保持する」でもアプリと設定は消えるため、導入ソフトとライセンスの一覧を先に残してください。

費用は月額だけでなく初期費用と契約期間を含めた総額で比べてください。
再設定後に同じトラブルを防ぐには何を準備するか
サインインできたら、再発防止をその日のうちに行います。Microsoftアカウントでは「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」でPINを再登録し、アカウントのセキュリティページで回復用メールアドレスや電話番号が現在も使えるか確認します。登録先を変更する場合は、表示される保護手順と反映条件を読んで進めてください。
ローカルアカウントを継続する場合は、セキュリティの質問を本人だけが再現できる形で管理し、サインイン中にパスワードリセットディスクを作成します。USBはPCと同じバッグに入れず、安全な場所に保管します。さらに、「スタート」で「BitLocker」を検索し、「BitLockerの管理」から回復キーのバックアップ状況を確認してください。回復キーそのものを通常のパスワードと同じメモに平文でまとめると、盗難時の危険が増します。
複数サービスのパスワードを使い回さず、長く推測されにくい値をサービスごとに設定します。記憶だけで管理しにくい場合は、パスワードマネージャーを検討できます。選ぶ際は、対応OS、同期方法、多要素認証、エクスポート・復旧手段、提供元のサポート情報を確認しましょう。導入前に、マスターパスワードと復旧手段を失った場合の仕様も確認する必要があります。
この記事はWindowsへのサインイン復旧に範囲を限定しています。Webサービス固有の再設定は手順が異なるため、LUFTMEDIAのRobloxのパスワードを忘れた時の再設定方法、Apple IDのパスワードを忘れた時の再設定方法と確認点、X(Twitter)のパスワードを忘れたときの対処法を参照してください。これらのサービスのパスワードを変更しても、WindowsのPINやローカルアカウントのパスワードは直接リセットされません。
業務PCでは、復旧後も勝手にローカルアカウントへ切り替えたり、暗号化を解除したりせず、会社の情報システム部門へ経緯を報告します。第三者にパスワードや確認コードを伝えた可能性がある場合は、その事実も共有し、組織の手順に従ってセッションの無効化や端末確認を受けてください。
参照した公式情報
- Microsoft Support:WindowsでPINを変更またはリセットする
- Microsoft Support:忘れてしまったMicrosoftアカウントのパスワードをリセットする
- Microsoft Support:WindowsでMicrosoftアカウントのパスワードを変更またはリセットする
- Microsoft Support:BitLocker回復キーの検索
- Microsoft Support:PCを初期状態に戻す

復旧後は、連絡先・リセットディスク・BitLocker回復キーの3点を確認すると次回の選択肢を残せます。
最後に、ここまでの条件を満たすサービスをもう一度確認しておきましょう。


